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コラム

学習塾を開業するのに必要な創業融資の金額はいくらか

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学習塾の開業資金はいくら?創業融資で借りられる金額の目安と審査のポイント

「学習塾を開きたいけれど、開業資金はいくら必要なのか」「創業融資ではどのくらい借りられるのか」——これから塾を開業しようとする方にとって、最初の大きな関心事はお金の問題です。学習塾は飲食店などに比べて初期投資を抑えやすい業種ですが、それでも物件や設備、開業後に生徒が集まるまでの運転資金を考えると、まとまった資金が必要になります。

この記事では、これから学習塾を開業する個人事業主・中小企業の方に向けて、開業にかかる費用の内訳、必要資金の目安、創業融資で借りられる金額の考え方、審査で見られるポイントを整理しました。金額はあくまで一般的な目安であり、地域や規模によって変わります。最新の制度内容や融資条件は、必ず日本政策金融公庫などの公式情報で確認してください。

学習塾の開業にかかる費用の内訳

まず、学習塾の開業にどんな費用がかかるのかを押さえましょう。主な内訳は次のとおりです。

  • 物件取得費:テナントを借りる場合の敷金・礼金・保証金・仲介手数料・前家賃など。立地によって大きく変わります。
  • 内装・設備工事費:教室の間仕切り、照明、空調、トイレなどの工事費用。
  • 備品費:机・椅子・ホワイトボード・本棚・教材・パソコンやタブレットなどのICT機器。
  • 看板・広告費:外看板の設置、チラシ、Web広告、ホームページ制作など、生徒募集のための費用。
  • 運転資金:開業後、生徒が集まって月謝収入が安定するまでの家賃・人件費・光熱費などの当面の運営費。

このうち見落とされがちなのが運転資金です。学習塾は開業してすぐに定員が埋まるわけではなく、生徒が集まるまでに数か月から1年程度かかることも珍しくありません。その間の赤字を支える運転資金を十分に見込んでおくことが、開業を軌道に乗せるうえで重要になります。

開業資金の目安は開業スタイルで変わる

必要な開業資金は、どのような形で塾を開くかによって大きく異なります。

自宅・小規模開業の場合は、物件取得費や内装費を抑えられるため、数十万円〜200万円程度で始められるケースもあります。個人指導や少人数制でスモールスタートする場合に向いています。

テナントを借りて教室を構える場合は、物件取得費・内装費・備品費がかさむため、300万円〜1,000万円程度が一つの目安になります。教室の広さや立地、設備のグレードによって幅があります。

フランチャイズ(FC)に加盟する場合は、上記に加えて加盟金・保証金・研修費などが必要になります。本部のブランドやノウハウを活用できる反面、初期費用とロイヤリティを見込んだ資金計画が欠かせません。

いずれの場合も、設備資金だけでなく運転資金を上乗せして資金計画を立てることが大切です。

創業融資でいくら借りられるか

開業資金を自己資金だけでまかなうのが難しい場合、創業融資を活用するのが一般的です。代表的なのが日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」(旧:新規開業資金)です。これは、新たに事業を始める方や事業開始後おおむね7年以内の方が利用できる融資制度です。

この制度の融資限度額は7,200万円(うち運転資金4,800万円)と大きく設定されており、学習塾の開業資金としては十分な枠があります。ただし、限度額いっぱいまで借りられるわけではなく、実際の融資額は事業計画の内容や自己資金、返済能力などをもとに判断されます。学習塾の場合、開業スタイルにもよりますが、数百万円〜1,000万円程度の借入を検討するケースが多く見られます。

なお、かつて創業者向けの代表的な制度だった「新創業融資制度」は廃止され、その内容は新規開業・スタートアップ支援資金に統合されています。あわせて返済期間の延長や利率の引き下げなど、創業者が使いやすい方向に見直されています。制度は今後も改定される可能性があるため、申し込みの際は最新の条件を確認しましょう。

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V-Spiritsでは年間1,000件以上の融資などの資金調達支援や起業・経営支援を行っております。専門チームが伴走支援を行います。

自己資金はどのくらい必要か

かつての新創業融資制度では、創業資金総額の10分の1にあたる自己資金を準備することが要件とされていましたが、現在はこの自己資金要件が撤廃されています。とはいえ、自己資金が不要になったわけではありません。

自己資金は、本人がどれだけ事業を準備してきたか、計画的にお金を貯めてきたかを示す材料として、審査で重視されます。自己資金が多いほど返済負担も軽くなり、融資審査でも有利に働きやすくなります。目安として、開業資金総額の2〜3割程度の自己資金を用意できると、計画に説得力が出やすいでしょう。タンス預金など、出どころが説明できないお金は自己資金として評価されにくい点にも注意が必要です。

審査で見られるポイント

学習塾の創業融資では、主に次のような点が見られます。

  • 事業計画の具体性:誰を対象に、どんな指導を、いくらの月謝で提供するのか。ターゲットと提供価値が明確かどうか。
  • 生徒数・売上の根拠:「生徒○人で月商○円」という数字に、商圏人口や競合状況に基づいた裏付けがあるか。希望的な数字だけでは説得力に欠けます。
  • 経験・適性:塾講師や教育業界での経験、指導力をアピールできると評価につながりやすくなります。
  • 自己資金と返済計画:自己資金の準備状況と、無理のない返済計画になっているか。

特に学習塾は、開業者の指導経験や地域での集客見込みが計画の説得力を左右します。数字の根拠を丁寧に示した事業計画書を準備することが、融資を引き出す近道です。

よくある質問(FAQ)

Q. 自己資金ゼロでも学習塾の創業融資は受けられますか?
A. 制度上の自己資金要件は撤廃されていますが、実際の審査では自己資金の有無が評価に影響します。自己資金ゼロだと不利になりやすいため、できる範囲で準備しておくことをおすすめします。

Q. フランチャイズの加盟金も融資の対象になりますか?
A. 事業に必要な開業資金として、加盟金が融資の対象に含められるケースがあります。本部の資料をもとに、資金使途を明確にして申し込むことが大切です。

Q. 開業前と開業後、どちらで申し込むべきですか?
A. 創業融資は開業前・開業直後のタイミングで申し込むのが一般的です。実績がない分、事業計画書の完成度が重要になります。

Q. 運転資金はどのくらい見ておくべきですか?
A. 生徒が集まるまでの数か月分の家賃・人件費などをまかなえる金額を見込んでおくと安心です。設備資金だけでなく運転資金も含めて借入額を検討しましょう。

まとめ

学習塾の開業資金は、自宅・小規模なら数十万円〜、テナント型なら300万円〜1,000万円程度が目安で、開業スタイルによって大きく変わります。創業融資では、日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金(旧:新規開業資金)などを活用でき、融資限度額は7,200万円と十分な枠がありますが、実際の借入額は事業計画と自己資金次第です。

大切なのは、設備資金と運転資金を合わせた現実的な資金計画を立て、数字の根拠を示した事業計画書を準備することです。「いくら借りられるか」「事業計画書をどう作ればよいか」と迷ったときは、創業融資にくわしい専門家に早めに相談することで、無理のない資金計画と説得力のある申請につなげられます。

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小峰

この記事を書いた人

小峰精公/Kiyotaka Komine

元朝日信用金庫 法人営業
資金繰り解決コンサルタント
V-Spirits総合研究所株式会社 常務取締役
大学卒業後、朝日信用金庫に入庫。朝日信用金庫での経験が原点となり、「銀行融資取引」や「資金繰り」の本質を企業へ伝えていくことがミッションだと確信する。
日本の99%は中小零細企業で成り立っている現状を痛感し、1社でも多くの企業の「資金繰り」の課題を解決していくことに専念する。
クライアント様がより良い商品やサービスを提供することができる環境づくりの一助となれるよう全身全霊を尽くす。

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

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この記事を監修した人


中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

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