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コラム

弁当・惣菜販売を始める飲食店の補助金|200万円の投資でいくら自己負担が残るか

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弁当・惣菜販売を始める飲食店の補助金|200万円の投資でいくら自己負担が残るか

弁当・惣菜の販売を始める飲食店が補助金で戻せる金額の考え方

客席の売上に頭打ちを感じて、昼の空き時間と既存の厨房を使って弁当や惣菜の持ち帰り販売を足そうと考える飲食店は増えています。ショーケース、真空包装機、急速冷凍機、持ち帰り用のレジ、注文を受けるためのホームページ。見積を集めていくと、思っていたより金額が膨らみます。

そこで補助金を調べ始めるのですが、制度の一覧を見ても「自分の場合はいくら戻るのか」が分かりません。上限額の大きさで並べても答えは出ないためです。ここでは、立ち上げに200万円を使うという同じ条件を置いて、制度ごとに手元からいくら出ていくのかを並べていきます。数字は2026年8月時点で公表されている公募要領などをもとにしています。

同じ200万円でも、制度が変われば手元から出る金額は変わります

戻ってくる金額を決めるのは、次の3つの掛け算です。

  • その制度で対象経費として認められる範囲(200万円のうち何円が土俵に乗るか)
  • 補助率(対象経費の何分の何が戻るか)
  • 補助上限額(戻る金額の頭)

一覧表で目立つのは3つ目の上限額ですが、実際の自己負担額を左右するのは1つ目と2つ目です。200万円をまるごと投資額として書いても、制度の側が対象と認めない費用が混ざっていれば、その分は補助率が掛かる前に落ちます。

どの制度でも自己負担のままになる費用を先に外します

弁当・惣菜販売の立ち上げでは、次の費用が積み上がりやすい一方で、経済産業省・中小企業庁系の制度では対象になりにくい部類に入ります。

  • 容器・包材・ラベル・食材:継続的に消費する仕入れは、設備投資として扱われません。試作品や包装パッケージの試作に伴う原材料であれば小規模事業者持続化補助金の新商品開発費で扱える余地がありますが、日々の仕入れとは別ものです
  • 車両:配達用の軽自動車やキッチンカーは、持続化補助金の公募要領で原則対象外と整理されています
  • 汎用品:一般的なパソコンやタブレットなど、どの事業でも使える機器の単体購入は対象になりません
  • 交付決定より前に発注した分:採択の通知だけでは事業を始められず、交付決定日より前の発注・契約・支払は対象から外れます

200万円の内訳のうち、たとえば容器・包材と食材の初期仕入れで40万円を見ているなら、その40万円は制度を選ぶ前に自己負担として確定します。残りの160万円をどう説明するかが、ここからの話です。

三浦高

💬 執筆者の三浦から一言

解説記事で見かける「最大3,500万円」といった数字を、そのまま自社の上限だと受け取る方がいます。あれは従業員規模がもっとも大きい区分で、さらに大幅賃上げ特例まで適用したときの最大値です。従業員5人以下なら革新的新製品・サービス枠の上限は750万円で、補助率も中小企業者は2分の1です。見るべきは見出しの数字ではなく、自社の規模の行に書かれている数字のほうだと考えています。

制度別に、160万円の対象経費を当ててみます

小規模事業者持続化補助金

販路開拓とそれに伴う業務効率化を支援する制度です。飲食店は商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)に当たるため、常時使用する従業員が5人以下であることが入口になります。補助率は3分の2、基本の上限は50万円で、インボイス特例で50万円、賃金引上げ特例で150万円が上乗せされ、両方の要件を満たすと最大250万円です。

対象経費は機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費、新商品開発費、借料、委託・外注費などに分かれています。ここで効いてくるのが、第20回公募で明確になった経費区分ごとの上限です。広報費とウェブサイト関連費は、それぞれ交付申請額の上限が30万円(税込)で、しかもそれだけの申請は認められません。チラシと注文用サイトに120万円を寄せた計画は、この段階で削られます。

デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)

受発注や決済、顧客管理といった業務を、登録されたソフトやクラウドの導入で整える制度です。通常枠の上限は450万円で、事務局に登録された支援事業者と組んで申請する形が前提になります。注文管理や決済まわりを一式で入れるなら土俵に乗りますが、ショーケースや包装機のような機械そのものは主役になりません。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 革新的新製品・サービス枠

2026年度に、ものづくり補助金と新事業進出補助金が統合されてできた制度の枠のひとつです。新製品・新サービスの開発を伴う投資が対象で、単なる設備導入や既存商品の生産プロセス改善は本枠では対象外とされています。補助下限は100万円、機械装置・システム構築費は単価10万円(税抜)以上という条件があり、補助率は中小企業者が2分の1、小規模企業・小規模事業者は3分の2です。

既存メニューを容器に詰め替えるだけの計画では説明が持ちません。冷凍技術で日持ちを変える、これまで店内でしか出せなかったものを別の形で提供するなど、開発と呼べる中身があるかで分かれます。

中小企業省力化投資補助金(一般型)

人手のかかっている工程を機械に置き換える投資が軸で、労働生産性の年平均4.0%以上といった目標と賃上げ要件が付き、未達の場合は返還の可能性があります。数名で回している店舗の弁当・惣菜販売の立ち上げでは、目標として置ける数字を作りにくい面があります。

💬 無料相談のご案内

補助金専門行政書士法人は、V-Spirits元補助金審査員の三浦を中心とした専門家チームが補助金支援を行っております。「このケースは補助金の対象になるのか?」といった疑問にも、無料でお答えしております。お気軽にご相談ください。

計算した補助額が手元に入るまでには時間があります

ここまでの計算で出るのは、あくまで最終的に戻る金額です。補助金は事業を実施して報告した後に支払われる精算払いのため、機械の代金はいったん自社で支払います。つまり、160万円の支払い能力は補助金の有無にかかわらず先に必要になります。手元資金で足りない部分は、金融機関からの借入とあわせて資金繰りを組む前提で考えることになります。

また、単価50万円(税抜)を超える機械装置等や、50万円(税込)を超える発注では2者以上の相見積が求められます。支払は銀行振込が原則で、1取引10万円超(税抜)の現金払いは認められていません。厨房機器の商談を口約束で進めてしまうと、条件を満たせなくなることがあります。

三浦高

💬 執筆者の三浦から一言

相談の場でよく聞かれるのが「いつ申請できますか」です。制度は年度ごとに公募の回次が区切られていて、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の第1回公募は2026年9月30日18時が締切、採択発表は2026年12月頃とされています。売り始めたい時期が先に決まっている場合は、制度から選ぶのではなく、投資を実行できる時期に間に合う制度を残す順番で考える形になります。

よくある質問

複数の補助金を同時に使えますか

同じ経費を2つの制度で申請することはできません。国の制度どうしで対象経費が重複する場合は対象外になる整理がされています。設備は一方の制度、販促は別の制度というように、経費を分けて計画を立てる形になります。

まだ開業していない状態でも申請できますか

小規模事業者持続化補助金は、申請時点で未開業の創業予定者を対象外になりやすい形態として挙げています。既に営業している飲食店が販売の形を増やす今回のようなケースは、この点では入口に立てます。

そうざい製造業などの許可は先に取っておく必要がありますか

弁当・惣菜をどの形で売るかによって、食品衛生法上の必要な許可や届出が変わります。要否の判断は保健所や行政書士に確認しながら進めることになりますが、許可が下りていない状態で設備の発注だけ進むと、補助事業としても営業としても動けない期間ができます。

まとめ

弁当・惣菜販売の立ち上げで補助金を検討するときは、上限額の一覧から入らず、自社の見積を対象になる費用とならない費用に分けるところから始める形になります。容器・包材・食材や車両を外したうえで、残った金額に制度ごとの補助率と経費区分の上限を当てると、手元から出る金額が見えてきます。そのうえで、精算払いによる立て替えと公募の時期を資金繰りに組み込むと、投資の判断がしやすくなります。判断に迷う部分は、制度に詳しい専門家に見積の段階で相談してみてください。

【無料相談のご案内】

弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

フリーダイヤル 0120-335-523
お問い合わせフォーム https://v-spirits.com/contacts

三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

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中野裕哲

この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】

税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1,000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

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