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コラム

補助金の申請書で家族の人数・給与欄をどう書くか|家族経営の農家向け

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家族だけで回す農家の補助金申請書、人数欄と給与欄はこう書く

家族だけで農業を営んでいると、申請書の人数欄や給与欄で手が止まりやすくなります。特に、経営者本人と家族が一緒に畑に出ていると、誰を人数に入れるのかが曖昧になりがちです。この記事では、どの枠の数え方で書くかを決めてから、従業員欄と給与欄を順番に埋める手順を整理します。制度ごとに扱いが違うため、最後は申請する枠の公募要領で確かめてください。

まず決めること:どの枠の数え方で書くか

省力化投資補助金(一般型)の公募要領では、応募時の常勤従業員に、代表取締役や専従者等は当てはまらないとされています。含まれていた場合は採択取消等になることがあると明記されています。一方、新事業進出枠のよくある質問では、専従者であることを理由に直ちに常勤従業員でないとはみなさないとされています。

同じ家族でも、枠によって人数に入るかどうかが変わります。人数を書く前に、申請する枠を決めて、その枠の定義で数えることが出発点になります。

従業員欄:書く前に3つ確認する

  • 常勤で働いている人かどうか(雇用の形と働き方)
  • 代表や専従者を、枠の定義で従業員に入れていないか
  • 応募時点で従業員が1人以上いるか(省力化一般型では0名は応募できません)

この3つを満たさない人を書くと、後の確認で話が戻ります。空欄にするより、定義から外れる人を外して書くほうが安全です。

三浦高

💬 執筆者の三浦から一言

審査する側にいた立場から言うと、申請書で差が出るのは人数欄の書き方です。枠の定義を先に決めて、その定義どおりに数字を書く。この一手間が、後で確認を受けるときの説明を短くし、書き直しの手間も減らします。家族経営の方ほど、最初の一行で迷いやすいので、そこを丁寧に確かめてほしいと思います。

給与欄:給与支給総額の対象を確認する

1人当たりの給与は、全月分の給与を受けた従業員を対象に計算します。途中で採用した人や退職した人がいる年度は、対象の扱いが変わります。役員報酬は給与支給総額から除かれます。

給与欄で迷ったら、給与明細と雇用期間を並べて、対象になる月数を一人ずつ確認します。計算の細部は社労士や税理士に相談するのが確実です。

集計で迷いやすいのは、途中で働き始めた人や、繁忙期だけ手伝った人です。雇用期間が年度の途中から始まる場合や、一時的な手伝いが給与として支払われている場合は、対象に入るかどうかを枠の定義に照らして判断します。判断の理由を一行残しておくと、後の確認で説明しやすくなります。

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申請書を書く順番:5つの手順

申請書は、欄の順番どおりに書くより、次の順番で準備すると迷いが減ります。

  1. 申請する枠を1つに決める。枠ごとに数え方が違うため、ここを曖昧にしない。
  2. 家族を含めて、働いている人を一人ずつ書き出す。働き方、雇用の形、給与の有無を並べる。
  3. 書き出した人を、枠の定義に当てはめて従業員欄に入れるか決める。判断に迷う人は、その理由をメモしておく。
  4. 給与欄に必要な月ごとの給与を、対象の人だけ集計する。役員報酬は外して計算する。
  5. 書いた数字を、契約書や給与明細と照らして最後に見直す。

この順番で進めると、書き終えてから人数が合わないことに気づく、という事態を避けられます。特に、家族の働き方が途中で変わった年は、集計の対象がずれやすいので注意してください。

控えの残し方:申請時の人数を根拠で示せるようにする

交付後に人数や給与を確認されることがあるため、申請時点の人数と給与の根拠を手元に残しておきます。雇用契約書、給与明細、出勤の記録を、申請書の数字と照らせる形にしておくと、説明に時間がかかりません。

書類は、申請書を出した日の人数を基準に、同じ年度の分を一つのフォルダにまとめておくと探す手間が減ります。紙で保存するか電子データにするかは、事務所のやり方に合わせて構いません。大切なのは、申請書の数字をあとから説明できることです。

よくある質問

家族の人数は申請書のどこに書きますか?

枠の様式にある従業員欄に、その枠の定義で常勤従業員として数えられる人だけを書きます。家族であることだけで書く・書かないを決めず、定義に当てはめて判断してください。

家族だけの農家が1人雇えば、足りますか?

応募時点で従業員が1人以上必要とされており、0名は応募できないとされています。ただし雇用の形や給与の条件もあるため、公募要領の定義と照らして確認してください。

個人事業主本人は従業員欄に入れますか?

本人を従業員欄に入れるかどうかは、申請する枠の公募要領にある常勤従業員の定義で確認してください。判断に迷う場合は、申請前に事務局へ問い合わせると確実です。自己判断で入れたり外したりせず、確認した根拠を控えておくことが大切です。

書き間違えると、どうなりますか?

代表や専従者等を従業員として書いて採択された場合、採択取消等になることがあると公募要領に明記されています。申請書を提出する前に、人数の欄を定義どおりに見直す習慣をつけてください。

まとめ

家族だけで回す農家が申請書で迷うのは、人数欄と給与欄の定義を取り違えるときです。先に枠を決め、その枠の定義で人数と給与を書き、根拠の書類を残す。この順番を守れば、申請書の不備で話が止まる場面は減ります。数え方の判断に迷う場合は、社労士・税理士や管轄の窓口に確認してください。

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三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

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中野裕哲

この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】

税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1,000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

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