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コラム

フランチャイズ説明会で聞くべき質問リスト|加盟前のチェック項目

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フランチャイズ説明会で聞くべき質問リスト|加盟前のチェック項目

フランチャイズ加盟の意思決定で、もっとも情報量の多い場が「説明会」と「個別面談」です。

ここで本部から何を聞き出せるかが、契約後の現実とのギャップを大きく左右します。

ただし、本部の説明だけを受動的に聞いていても、加盟者にとって本当に重要な情報は表面まで出てきません。あらかじめ質問リストを準備し、聞きにくい話も含めて遠慮なく踏み込む姿勢が、契約判断の精度を決めます。

この記事では、これからフランチャイズの説明会・面談に参加する個人事業主・予備軍向けに、絶対に聞くべき質問と、加盟前のチェック項目をまとめます。

説明会・面談で聞くべき質問の全体像

質問は次の8つのカテゴリに分けて整理します。

  1. 制度・コスト
  2. サポート体制
  3. 収益モデル
  4. 既存加盟店の実態
  5. 契約条件
  6. 本部の経営状態
  7. リスクと撤退
  8. 自分の適性とのフィット

順に、具体的な質問例を示していきます。

1. 制度・コストについて聞くべきこと

  • 加盟金、保証金、研修費の内訳と支払い時期は?
  • ロイヤリティの計算方式(定額・売上歩合・粗利分配)と料率は?
  • 最低保証ロイヤリティ(売上が低くても発生する最低額)はあるか?
  • 広告分担金、システム使用料、その他の継続費用は?
  • 契約期間中にロイヤリティや費用が改定される可能性は?
  • 指定仕入の有無と、市場価格との差は?
  • 契約期間5年の累計負担額(加盟金+ロイヤリティ+諸費用)は概算でいくらか?

「加盟金は◯万円です」だけで終わらせず、契約期間中の総コストで把握することが大切です。

2. サポート体制について聞くべきこと

  • 開業前の研修期間、内容、形式は?(座学/実地/OJT)
  • 研修後のフォロー研修は?
  • スーパーバイザーの巡回頻度と内容は?
  • 電話・オンラインでの相談対応の時間帯と頻度は?
  • 売上が落ち込んだときの本部の関与の仕方は?
  • 新商品・新メニューの開発投資の頻度は?
  • 既存加盟店向けの定期勉強会・情報共有は?
  • 経営の数字を本部と一緒に分析する仕組みはあるか?

具体的な答えが返ってこない本部は、サポートが抽象的に終わる可能性が高いです。

3. 収益モデルについて聞くべきこと

  • 想定月商の根拠は何か?どの店舗の数字か?
  • 想定月商を達成しているのは加盟店全体の何%か?
  • 最高売上ではなく、平均月商はいくらか?
  • 赤字店舗と黒字店舗の割合は?
  • 赤字店舗が陥っている主な要因は?
  • 営業利益率の平均値は?
  • 初期投資の回収期間の平均は?
  • 損益分岐点売上はいくらに設定されるか?

「平均」「中央値」「下位25%」のように、数字の分布を聞き出せると、リアルな期待値が見えてきます。

4. 既存加盟店の実態について聞くべきこと

  • 既存オーナーを紹介してもらえるか?(できれば複数)
  • 直近3年間の撤退店舗数と撤退理由は?
  • 最近、本部と加盟店でトラブルになったケースは?
  • 成功している店舗とそうでない店舗の違いは何か?
  • 新規開業から黒字化までの平均期間は?
  • 加盟店オーナーの平均年齢、職業背景、加盟前経験は?

紹介された成功事例だけでなく、撤退事例・苦戦店舗の話を聞き出すことが、本部の透明性を測る指標です。

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5. 契約条件について聞くべきこと

  • 契約期間と、その起算日(契約日/オープン日)は?
  • 契約更新の条件と、更新時の費用・条件変更の可能性は?
  • 中途解約は可能か、違約金はいくらか?
  • 契約終了後の競業禁止条項(範囲・期間・地域)は?
  • テリトリー権は契約書に明文化されているか?
  • 代表者個人の連帯保証は必要か?
  • 損害賠償の規定は加盟者にとって過度に重くないか?
  • 契約書のドラフトを、契約日のどれくらい前に開示してもらえるか?

ここを口頭ではなく契約書面で確認できることが、重要なポイントです。

6. 本部の経営状態について聞くべきこと

  • 本部企業の設立年、資本金、株主構成は?
  • 直近3期の決算情報(売上、利益)を開示してもらえるか?
  • 加盟店数の推移(過去3〜5年)は?
  • 本部の主要収益源(加盟金/ロイヤリティ/物販/その他)の構成は?
  • 本部の経営陣の経歴と現役の状況は?
  • 過去に業界内で訴訟・行政指導を受けたことはあるか?
  • 本部のブランド・商標の登録状況は?

本部が経営的に揺らげば、加盟者の事業も揺らぎます。経営基盤を確認することは、加盟者の自衛策です。

7. リスクと撤退について聞くべきこと

  • どんな状況のときに加盟店は撤退に追い込まれているか?
  • 経営が苦しくなった加盟者に対し、本部はどんな対応をするか?
  • 本部のサポートと加盟者の自助努力、どちらが結果を左右していると思うか?
  • 地域に同ブランドが追加出店される可能性は?
  • 本業の景気が悪化した場合、加盟店への影響は?
  • 契約期間中に廃業を選んだ場合の手続きと費用は?

「リスクの話を率直にしてくれるか」が、本部の信頼度を測る最大の指標です。

8. 自分の適性とのフィットについて聞くべきこと

  • 自分のような経歴(業界未経験/脱サラ/副業/女性/シニアなど)の加盟者は実際にいるか?
  • 成功している加盟者に共通する特徴・スキルは?
  • うまくいかない加盟者の共通点は?
  • 自分のエリアでの市場性をどう見ているか?
  • 自分の自己資金・経験で、現実的に成功確率はどれくらいか?

本部側の率直な評価をもらえると、自分の判断材料がぐっと豊かになります。

説明会・面談で見るべき本部側の態度

質問への答え方そのものが、本部の質を雄弁に語ります。

良い本部の特徴

  • 成功事例だけでなく、失敗事例も率直に話す
  • 数字を具体的に示せる(平均・中央値・分布まで)
  • 契約書ドラフトを早めに開示する
  • 既存オーナーへの自由なヒアリングを許す
  • 「即決」を求めない
  • 質問にその場で答えられない場合は持ち帰って書面回答

警戒すべき本部の特徴

  • 成功事例しか話さない
  • 数字を曖昧にぼかす
  • 契約書を直前にしか見せない
  • 既存オーナーの紹介を統制したがる
  • 「このエリア枠は今しか取れない」と即決を迫る
  • 難しい質問に感情的に反応する

第一印象や雰囲気ではなく、これらの「具体的な行動」を観察するのが本質的なチェックです。

説明会で聞きにくい質問の切り出し方

特に踏み込みづらいテーマも、切り出し方を工夫すれば自然に質問できます。

  • 撤退率:「現実的なリスクとして、撤退した店舗はどれくらいの割合ですか?私自身の覚悟のために、把握しておきたいので教えてください」
  • 違約金:「銀行融資の事業計画書を作る都合で、最悪のシナリオの試算もしておきたいので、中途解約時のコスト感を教えていただけますか」
  • 本部財務:「私自身も加盟後の不安を減らしたいので、本部の財務状況を簡単に教えていただけますか」

「自分の責任ある判断のため」と添えて聞けば、本部側も誠実に対応してくれることが多いです。

説明会後にやるべきこと

  1. その日のうちに、聞いた内容と感じたことをメモにまとめる
  2. 答えてもらえなかった質問・追加で聞きたい質問をリストアップ
  3. 複数本部を一覧表で比較する
  4. 既存加盟店オーナー(本部紹介+自前ルート)にヒアリング
  5. 配偶者・家族と内容を共有
  6. 専門家(税理士、行政書士、創業支援コンサル)に相談

よくある質問

Q. 説明会に参加するだけで、加盟の意思があると見られますか?

A. 比較検討の段階で、複数の説明会に参加するのは普通です。むしろ「他のFCも検討中です」と明示するほうが、誠実な情報提供を引き出しやすくなります。

Q. 説明会後にしつこい営業を受けるのが心配です。

A. 説明会の冒頭で「今日は情報収集が目的です。検討期間を1か月いただきたいです」と明示するのが有効です。「個別面談を強要する」「即決を迫る」本部は、説明会の段階で見切ることをおすすめします。

Q. 説明会で配偶者を同伴してもいいですか?

A. 同伴歓迎です。家族の合意形成は加盟の重要な要素なので、説明会の段階から一緒に参加するほうが、後の判断がスムーズになります。

Q. オンライン説明会と対面説明会、どちらが情報量が多いですか?

A. 一般的に、対面の方が情報量が多く、本部の雰囲気や本部担当者の人柄も見えやすいです。重要な意思決定の前には、対面での個別面談を必ず設定することをおすすめします。

まとめ

フランチャイズ説明会・面談は、加盟者にとって本部の実態を把握する最大の機会です。制度・コスト、サポート、収益モデル、既存加盟店、契約条件、本部の経営、リスク、自分の適性、ここまで8つのカテゴリで具体的な質問を投げかけることで、契約後の現実とのギャップを大きく減らせます。

質問の中身だけでなく、本部側の答え方や態度から、本部の信頼度・透明性を見極めることも重要です。「即決を迫る」「成功事例しか話さない」「数字を曖昧にする」本部は、その時点で警戒度を一段上げるべきです。

説明会の段階から、創業支援に詳しい第三者の専門家と連携しておくと、加盟判断の精度がさらに高まります。

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小峰

この記事を書いた人

小峰精公/Kiyotaka Komine

元朝日信用金庫 法人営業
資金繰り解決コンサルタント
V-Spirits総合研究所株式会社 常務取締役
大学卒業後、朝日信用金庫に入庫。朝日信用金庫での経験が原点となり、「銀行融資取引」や「資金繰り」の本質を企業へ伝えていくことがミッションだと確信する。
日本の99%は中小零細企業で成り立っている現状を痛感し、1社でも多くの企業の「資金繰り」の課題を解決していくことに専念する。
クライアント様がより良い商品やサービスを提供することができる環境づくりの一助となれるよう全身全霊を尽くす。

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

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この記事を監修した人


中野裕哲

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

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