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コラム

IoTセンサー導入の補助金は3つ|カタログ注文型と一般型の使い分けを解説

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IoTセンサー導入は省力化補助金の対象になる?カタログ型と一般型の選び方

工場の稼働監視や予知保全のためにIoTセンサーを導入したいが、補助金の対象になるのか分からない——製造業の現場でよく聞かれる悩みです。人手を増やさずに設備の異常を早期に検知したい、熟練工の勘に頼っていた稼働状況の把握をデータで代替したいといったニーズは、まさに「省力化」の投資にあたります。結論からいえば、IoTセンサーの導入は複数の補助金の対象になり得ますが、「カタログに登録された既製品を選ぶのか」「自社の設備・現場に合わせて個別に構築するのか」によって使うべき制度が変わります。本記事では、IoTセンサー導入で検討したい主な補助金を整理し、どちらのタイプを選ぶべきかの判断基準を解説します。なお、本記事の制度・金額は執筆時点(2026年7月)の情報です。申請時は必ず最新の公募要領をご確認ください。

IoTセンサー導入で使える補助金は主に3つ

IoTセンサーの導入費用を補助金でまかなう場合、主に次の3つの制度が候補になります。

  • 中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型):公的に登録された省力化製品(IoT機器・ロボット等)から選んで導入する制度
  • 中小企業省力化投資補助金(一般型):自社の課題・現場に合わせてオーダーメイドで設備・システムを構築する投資を支援する制度
  • デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金):ITツール・クラウドサービス中心の導入を支援する制度

この3つは対象となる投資の性質が異なるため、まず「導入したいIoTセンサーがどのタイプの投資にあたるか」を切り分けることが、補助金選びの出発点になります。同じ「IoTセンサー導入」というテーマでも、選ぶ制度によって申請の進め方や求められる計画の粒度が大きく変わる点に注意しましょう。

カタログ注文型が向くケース

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)は、公的に登録された省力化製品(汎用機器・ロボット・IoT機器等)から選んで導入する、簡易・即効性のある省力化投資を対象とする制度です。補助上限は1,500万円(大幅賃上げ計画を盛り込む場合)。既製品として登録されている汎用IoTセンサーやそのパッケージ製品を、販売事業者と共同で申請して導入するケースに向いています。

ただし、単独申請はできず、必ず販売事業者と共同で申請する必要がある点、省力化投資による労働生産性(付加価値÷従業員数)を年平均3.0%以上向上させる計画が必要な点、賃上げ目標未達時は減額対象になりうる点には注意が必要です。「カタログに載っている製品を、載っている構成のまま導入する」場合に適した制度とイメージすると分かりやすいでしょう。

一般型が向くケース

一方、工場のレイアウトや既存の生産ラインに合わせてセンサーの設置位置・種類・連携システムを個別に設計する場合や、複数メーカーの機器を組み合わせて稼働監視システムを構築する場合は、中小企業省力化投資補助金(一般型)が候補になります。補助上限は1億円と大きく、単価50万円(税抜)以上の機械装置等を最低1つ含む投資が対象です。

一般型は3〜5年の事業計画で労働生産性を年平均4.0%以上伸ばす計画が必須で、賃上げ目標の未達時には返還が発生しうるなど、カタログ注文型より計画の作り込みが重く求められます。「既存事業のどこを、どう省力化して、どれだけ生産性が上がるのか」を、具体的な数値の根拠とともに説明できることが前提になります。予知保全システムのように、複数のセンサーとソフトウェアを組み合わせて工場全体の稼働を可視化するような投資は、一般型で計画を組むことが多くなります。

デジタル化・AI導入補助金との違い

IoTセンサー自体よりも、センサーが集めたデータを可視化・分析するソフトウェアやクラウドサービスの導入が投資の中心になる場合は、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)が選択肢になります。補助上限は3,000万円で、ITツール・クラウド連携システムの導入を主眼に置いた制度です。

センサー本体(ハードウェア)の比重が大きいなら中小企業省力化投資補助金、データ活用のためのソフトウェア・システムの比重が大きいならデジタル化・AI導入補助金、というのが大まかな切り分けの目安になります。実際の投資はハードとソフトが混在するケースも多いため、どちらの制度で申請するのが自社の計画に合うかは、個別の投資内容に沿って精査する必要があります。

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労働生産性の伸びをどう示すか

中小企業省力化投資補助金は、いずれの型でも「労働生産性(付加価値額÷従業員数)をどれだけ伸ばせるか」が計画の核になります。IoTセンサー導入であれば、「異常検知にかかっていた巡回・点検の工数がどれだけ減るか」「予知保全によって設備停止時間・修理コストがどれだけ減るか」など、省力化の効果を工数や時間の単位で見積もり、それを付加価値の伸びに結びつけて説明できるようにしておくことが重要です。感覚的な「業務が楽になる」ではなく、数値で説明できる形に落とし込む準備が、審査でもその後の実務でも役立ちます。

申請前に確認したい注意点

中小企業省力化投資補助金は、いずれの型も次のようなケースは対象外になりやすいとされています。

  • みなし大企業に該当する場合
  • 直近3年の課税所得の年平均が15億円を超える場合
  • 事業実態が確認できない場合
  • 従業員が0名の場合
  • 導入・運用を外部任せにし、自社の主体性が確認できない場合

また、賃上げ目標を盛り込むと補助上限が拡大する一方、未達の場合は減額または返還の対象になる可能性があります。IoTセンサー導入によってどれだけ生産性が上がり、それが賃上げにどうつながるのかを、無理のない計画として示すことが重要です。

よくある質問

Q. IoTセンサーだけの導入でも補助金は使えますか?

A. センサー単体でも対象になり得ますが、カタログ注文型の場合は登録製品であること、一般型の場合は単価50万円(税抜)以上の機械装置等を含む投資であることが前提です。センサーの価格や構成によっては対象経費の考え方が変わるため、事前に個別の確認が必要です。

Q. カタログ注文型と一般型はどちらが申請しやすいですか?

A. 既製品をそのまま導入するならカタログ注文型のほうが計画の作成負担は小さくなる傾向があります。一方、自社の現場に合わせた個別設計が必要な場合は、要件を満たせる一般型を選ぶことになります。どちらも生産性向上の数値目標が必須である点は共通です。

Q. 賃上げ目標を盛り込まないと補助金は使えませんか?

A. 賃上げ目標を盛り込まなくても申請自体は可能ですが、上限額の拡大は受けられません。賃上げ目標を盛り込むかどうかは、上限額の拡大メリットと、未達時の減額・返還リスクを比較して判断する必要があります。

Q. 補助金の申請は自社だけでできますか?

A. カタログ注文型は販売事業者との共同申請が前提のため、単独では申請できません。一般型も事業計画の作り込みが審査の鍵になるため、初めて申請する場合は専門家に相談しながら進めることをおすすめします。

まとめ

IoTセンサー導入は、中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型・一般型)やデジタル化・AI導入補助金など、複数の補助金の対象になり得ます。既製品をそのまま導入するのか、自社の現場に合わせて個別に構築するのか、センサーとソフトウェアのどちらに投資の比重があるのかを整理することが、制度選びの第一歩です。いずれの制度も生産性向上の数値目標や賃上げ要件が絡むため、無理のない事業計画を立てることが採択への近道になります。制度選びや事業計画の作り込みに不安がある場合は、早めに専門家へ相談することをおすすめします。

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弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

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三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

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この記事を監修した人


中野裕哲

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

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