
以下は動画の概要を記事風に説明したものです。詳細は是非動画をご覧ください。
競合分析は「一度きり」で終わらせてはいけない!〜経営に活かす本質的な考え方とは?〜
はじめに:その競合分析、本当に使ってますか?
ズバリ言います。
「競合分析、創業計画書のために作って満足してませんか?」
起業するとき、創業計画書に必ずと言っていいほど登場する「競合分析表」。多くの方が、融資の審査に通るために必死で作り込みます。特に日本政策金融公庫などに提出する際には、かなりの確率で求められる項目ですね。
でも、それっきりになっていませんか?
この表、本来はもっともっと“生きた資料”として使えるはずなんです。
今回は、お好み焼き屋さんの実例をもとに、競合分析の「真の価値」と「使い続ける方法」について、わかりやすくお話ししていきます。
ケーススタディ:「広島風お好み焼き店」の競合分析表
創業者は広島出身。地元の味に惚れ込み、東京で本場の広島風お好み焼きを出す店をオープンしようとしています。
その際に作った競合分析表がこちら。
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ライバル①:地域密着型のお好み焼き屋
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ライバル②:鉄板焼き「源太」
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自店舗:広島産の厳選素材を使い、特製ソース・レシピで提供
といったように、「うちはこんなにこだわってます!」という差別化ポイントを打ち出す形で構成されています。
たしかに、金融機関の担当者が見ても「うん、考えられてるね」となる内容。でも、この競合表、果たして経営スタート後にも活かされていますか?
競合表の“賞味期限”は意外と短い?
創業直後のこの表、時間が経つとどうなるか?
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「そもそも、あの時の競合店、今どうなってたっけ…?」
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「自分が書いた内容すら忘れてるかも…」
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「融資通ったから、もう用なし…」
という状態に陥っている方、多いんです。
競合分析表を“修行”のようなものだと考えて、一度やったら終わり。
でも、本当の勝負はここからなんです。
なぜ競合分析を“常に”やり続けるべきなのか?
理由はシンプルです。
競合も、環境も、顧客も、日々変化しているから。
たとえば、創業当時は周辺に「お好み焼き屋しかない」と思っていたエリアでも、後から以下のようなライバルが現れるかもしれません。
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唐揚げ専門店(ランチ層を奪う)
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デリバリー特化の中華料理屋(夜の売上を圧迫)
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ウーバーイーツ対応のフードゴースト店(エリア横断的に影響)
競合は“同業種だけ”ではありません。
間接競合も含めて、常に視野を広げておくことが、経営者としての大きな差になるのです。
“伸びている店”と“ダメになっている店”を研究せよ
ここで、私がいつもオススメしている競合調査のやり方をご紹介します。
ステップ1:5社を選定
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自社に類似した立地・価格帯・業態の店
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成功している店と、そうでない店の両方を選ぶ
ステップ2:なぜ伸びている?なぜ衰退した?
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成功店:価格?接客?SNS戦略?広告?内装?味?そのどこが強い?
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失敗店:衛生面?価格?接客の質?営業時間?時代に合わない?
ステップ3:自社にどう活かすか?
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「真似できることはないか?」
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「あの要素は、逆に自社から排除した方がいいのでは?」
このように、競合店は“教材”です。
本気で伸ばしたいなら、真似は“戦略”になります。
表を作らなくてもいい。大事なのは“日常的な観察習慣”
正直、表を毎回作るのは手間です。
でも、頭の中で常に考えることはできます。
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SNSで話題の店舗は?
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食べログやGoogleレビューで評価されている理由は?
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競合の新メニューやキャンペーンはどんな工夫があるか?
こういった視点で、自社のマーケティングやサービスに“変化”を加えていくことが、競合との差別化に繋がります。
競合調査は“経営の羅針盤”
船乗りに羅針盤が必要なように、経営者には“市場を見る目”が必要です。
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客足が減ってきた理由
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売上が伸び悩む理由
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新たな戦略を仕掛けるタイミング
すべてのヒントは、競合にあるんです。
伸びてるところ、沈んでるところ、どちらにも“答え”が隠れています。
おわりに:経営者の仕事は「競合と共に育つ」こと
競合は、敵ではなく「成長を促す相手」です。
常に観察し、学び、自社の軸に活かしていく。
それこそが、競合分析の“本当の役割”です。
創業時に作った表を見返して、「あのときの自分、よく頑張ってたな」と思えるのも良いこと。
でも、本当に大切なのは、「今」何を見て、どう動くか。
あなたの競合表、今も活きていますか?
無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お待ちしております!
フリーダイヤル 0120-335-523