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コラム

製造業の設備投資向け補助金の選び方|目的・規模別に使える制度と2026年度の注意点

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製造業の設備投資に使える補助金とは?目的別の選び方を2026年度版で解説

製造業の設備投資は一件あたりの金額が大きく、補助金を活用できるかどうかで手元資金の負担は大きく変わります。ただ、実際に調べ始めると「どの補助金が自社の投資に合うのか」が分かりにくく、名称も要件も似ていて迷いやすいのが実情です。この記事では、2026年度に中小企業の製造業が設備投資で使える主要な補助金を、投資の目的別に整理して解説します。上限額や補助率、申請前に押さえておきたい注意点まで、数年経営してきた製造業の経営者が自社の状況にあてはめて判断できる形でまとめました(本記事は執筆時点=2026年7月の公募情報にもとづきます)。

設備投資の補助金は「投資の目的」で選ぶのが基本です

設備投資に使える補助金は複数ありますが、「金額が大きいものを選ぶ」という発想で選ぶと、要件に合わず不採択になったり、そもそも申請できなかったりします。まず整理したいのは、その設備投資の主な目的です。

  • 新製品・新サービスの開発を伴う設備投資なのか
  • 人手不足を補うための省力化・自動化の投資なのか
  • これまでと異なる新しい市場・業態へ進出するための投資なのか
  • 生産管理や在庫管理などのIT・AIツールの導入なのか

同じ「設備を買う」でも、目的によって使える制度は変わります。1台の機械が複数の目的にまたがることもありますが、事業計画では主目的を1つに定めたほうが、補助金の選定も採択後の説明もぶれにくくなります。

新製品・新サービスの開発なら「革新的新製品・サービス枠」

自社の技術を活かして新しい製品・サービスを開発する設備投資であれば、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 革新的新製品・サービス枠が候補になります。2026年度(令和8年度)に、従来の「ものづくり補助金」と「新事業進出補助金」が統合され、公募要領上の正式名称は「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」になりました。旧名称で覚えている方は、名称が変わっている点に注意してください。

革新的新製品・サービス枠の補助率は中小企業者で2分の1(小規模企業・小規模事業者などは3分の2)です。補助上限は従業員規模で分かれ、1〜5人は750万円、6〜20人は1,000万円、21〜50人は1,500万円、51人以上は2,500万円が基本です。大幅賃上げ特例を適用した場合に最大3,500万円まで引き上がる仕組みで、よく見かける「最大3,500万円」は最大規模かつ特例適用時の数字である点を理解しておきましょう。

この枠は「新製品・新サービスの開発」が前提のため、単なる設備更新や効率化だけでは対象になりません。機械装置・システム構築費(単価10万円税抜以上)の設備投資が必須です。

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人手不足対策の省力化投資なら「省力化投資補助金」

採用が難しく人を増やせないなかで、既存の生産現場を回すための自動化・省人化を進めたい場合は、中小企業省力化投資補助金が候補です。これには「一般型」と「カタログ注文型」の2つがあり、性格が異なります。

  • 一般型(補助上限1億円):自社の工程やレイアウトに合わせて作り込むオーダーメイド寄りの省力化投資向けです。3〜5年の事業計画で労働生産性を年平均4.0%以上伸ばす計画が必要で、単価50万円税抜以上の機械装置を最低1つ導入します。ただし汎用設備を単体で入れるだけでは対象外で、複数設備の組み合わせなどで省力化の工夫(オーダーメイド性)を示す必要があります。
  • カタログ注文型(補助上限1,500万円):あらかじめ登録されたカタログ掲載の既製省力化機器を導入するタイプで、労働生産性は年平均3.0%以上が目安です。即効性を重視し、定番の省力化機器をそのまま導入したい場合に向きます。

自社の工程に合わせて設備とシステムを組み合わせて作り込むなら一般型、カタログにある既製品を素早く導入するならカタログ注文型、という使い分けが基本になります。

新しい市場・業態への進出なら「新事業進出枠」

既存事業の延長ではなく、これまでと異なる新市場・新業態へ踏み出すための設備投資であれば、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 新事業進出枠が候補です。補助上限は従業員規模別で、20人以下は2,500万円、21〜50人は4,000万円、51〜100人は5,500万円、101人以上は7,000万円が基本で、大幅賃上げ特例の適用時に最大9,000万円まで引き上がります。補助下限は750万円です。

規模や目的に応じたそのほかの選択肢

  • デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金/補助上限3,000万円):生産管理・在庫管理・受発注などのITツールやAIの導入に向く制度です。
  • 小規模事業者持続化補助金(補助上限250万円):小規模事業者の販路開拓や広報の取り組みを支援します。設備そのものより販路づくりが主目的の場合に検討します。
  • 中小企業成長加速化補助金(補助上限5億円):売上100億円を目指す成長投資向けの大型制度です。賃上げは年平均4.5%以上が求められます。
  • 省エネ・非化石転換補助金(設備単位型):老朽設備の省エネ更新に向く制度ですが、事業区分(設備単位型・GX設備単位型・電化脱炭素燃転型・エネルギー需要最適化型)によって補助上限や補助率、対象経費が大きく異なります。数字を確認するときは必ず区分を特定してください。

申請前に押さえておきたい3つの注意点

制度を選ぶ前に、次の3点は共通の落とし穴として確認しておくと安心です。

  • 上限額は「最大値」であることが多い:従業員規模や大幅賃上げ特例の適用が前提になっている場合が多く、どの事業者でも無条件に上限まで受け取れるわけではありません。自社の規模で実際にいくらが上限になるかを確認しましょう。
  • 賃上げ・付加価値の要件と返還リスク:多くの制度で賃上げや付加価値額の目標が要件になっており、未達の場合は返還や減額が生じることがあります。計画は達成できる範囲の数字で設計することが大切です。
  • 交付決定前の発注は対象外:採択・交付決定より前に発注・契約・購入した設備は、原則として補助の対象になりません。また公募には回次と締切があり、たとえば統合後の補助金の第1回公募は締切が2026年9月30日18時、採択発表は2026年12月頃とされています。申請時点で最新の公募要領と締切を必ず確認してください。

まとめ:目的を1つに定めてから制度を選びましょう

製造業の設備投資に使える補助金は、金額の大きさではなく「投資の目的」で選ぶのが基本です。新製品・新サービスの開発なら革新的新製品・サービス枠、人手不足対策の省力化なら中小企業省力化投資補助金(一般型・カタログ注文型)、新市場・新業態への進出なら新事業進出枠、というように目的から絞り込むと、要件に合った制度にたどり着きやすくなります。上限額の前提条件や賃上げ要件、交付決定前の発注不可といった注意点も踏まえ、自社の設備投資計画に合う制度を選んでいきましょう。どの補助金が自社に合うか判断に迷う場合は、早めに専門家へ相談することで、申請の準備や公募スケジュールにも余裕を持って対応できます。

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弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

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三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

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この記事を監修した人


中野裕哲

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

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