
動物病院のLP制作に使える補助金|ウェブサイト関連費の上限と申請条件
新規開院や増床のタイミングで、病院のランディングページ(LP)を新しく作り直したいと考える院長は少なくありません。制作会社に見積もりを取ると想像以上の費用がかかることも多く、補助金を活用できないか調べる方も増えています。この記事では、動物病院のLP制作に使える補助金の考え方と、押さえておきたい条件を整理します。
LP制作に使える補助金は小規模事業者持続化補助金
動物病院のLP制作費に使える可能性がある補助金は、小規模事業者持続化補助金です。この制度は、小規模事業者の販路開拓に向けた取り組みを支援するもので、対象経費の一つに「ウェブサイト関連費」があります。ウェブ・ECサイトの制作・更新、ネット広告、バナー、SEO対策などが対象経費に含まれ、LPの新規制作もこの区分に該当します。
ウェブサイト関連費には上限がある
ウェブサイト関連費は、補助金交付申請額の上限が30万円(税込)と定められています。LP制作にどれだけ費用をかけても、補助金として受け取れる金額はこの範囲にとどまる点を理解しておく必要があります。また、ウェブサイト関連費のみでの単独申請はできません。広報費など他の経費区分と組み合わせて申請する必要があり、LP制作費だけを目的に申請することはできない制度設計になっています。
小規模事業者の対象要件を満たしているか確認する
小規模事業者持続化補助金は、対象となる事業者の規模に条件があります。動物病院のようなサービス業の場合、常時使用する従業員が一定人数以下であることが対象の要件です。ここでいう「常時使用する従業員」には、役員や個人事業主本人は含まれず、パート・アルバイトを含めた実際の勤務人数で数えることになります。開業してからの年数にかかわらず、規模の要件を満たしているかを事前に確認しておく必要があります。
💬 執筆者の三浦から一言
審査する側にいたころ、LP制作だけを目的にした申請書は、販路開拓の取り組み全体の中でどう位置づけられているかが見えにくく、印象が弱くなりがちでした。LPを作ることそのものではなく、それによって何を実現したいのかを、他の取り組みとあわせて書けているかが評価の分かれ目になっていたと感じています。
LP制作以外の経費とどう組み合わせるか
ウェブサイト関連費の単独申請ができない以上、広報費(チラシ、看板、DM発送など)や、機械装置等費など、他の経費区分とあわせた事業計画を立てる必要があります。たとえば、LP制作とあわせて院内の案内チラシを刷新する、来院を促す施策とLPを連動させるといった形で、販路開拓の取り組み全体を一つの計画としてまとめることが求められます。LP単体の予算感で考えるのではなく、病院全体の集客戦略の一部として位置づける視点が重要です。
申請前に準備しておきたいこと
LP制作を補助金で検討する場合、まずは制作会社から具体的な見積もりを取り、費用の内訳を明確にしておくことが基本です。あわせて、現状のウェブサイトやSNSでの発信状況、来院数の推移など、販路開拓の必要性を裏付ける資料も準備しておくとよいでしょう。公募のスケジュールは回次によって変わるため、申請を検討する時点で最新の公募要領を確認し、締切から逆算して準備を進める必要があります。
交付決定前の発注は対象外になる
小規模事業者持続化補助金に限らず、多くの補助金では、交付決定の通知を受け取る前に発注・契約・支払いを行った経費は補助対象外になります。LP制作を急いでいるからといって、公募のスケジュールを確認する前に制作会社と契約を進めてしまうと、その分の費用は補助金の対象外になってしまいます。申請を検討する段階から、交付決定の見込み時期を踏まえたスケジュールで動くことが欠かせません。
他の補助金と比較したときの位置づけ
デジタル化・AI導入補助金でも、ウェブサイト関連のツール導入が対象になる場合がありますが、この制度はITツール(ソフト・クラウド等)の導入が中心で、LP制作そのものは対象経費としては想定されていません。LP制作を主目的とする場合は、小規模事業者持続化補助金のウェブサイト関連費の枠組みで検討するのが基本的な考え方になります。目的が「販路開拓のための情報発信」なのか「業務効率化のためのITツール導入」なのかを整理することで、どちらの制度が適しているかが見えてきます。
よくある質問
Q. LP制作費だけで申請することはできますか。
A. できません。ウェブサイト関連費は補助金交付申請額の上限30万円が定められているだけでなく、単独での申請自体が認められていません。広報費など他の経費区分とあわせた計画にする必要があります。
Q. 動物病院は保険診療の対象外規定に該当しますか。
A. 獣医療は公的医療保険の枠外にあるため、人の医療機関で問題になる「保険診療にかかる経費は対象外」という規定が直接影響する場面は限られます。ただし、経費区分や要件は変更されることがあるため、最新の公募要領で確認することが基本です。
まとめ
動物病院のLP制作費は、小規模事業者持続化補助金のウェブサイト関連費として対象になる可能性がありますが、上限30万円(税込)という制約と、単独では申請できないという条件を理解しておく必要があります。LP制作を単体の予算として考えるのではなく、病院全体の販路開拓の取り組みの一部として計画を組み立てることが、申請を検討する上でのポイントになります。
【無料相談のご案内】
弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。


この記事を監修した人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授
税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。
経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。
【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。
中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。
【主な実績】
- 起業支援・経営支援の豊富な実績
- 起業相談件数3,000件以上
- 資金調達支援1,000件以上
- 大企業Webサイト多数監修
- 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)
V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。
税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。




























