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コラム

24時間ジム開業の資金調達:融資とリースの使い分け

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24時間ジム開業の資金調達|創業融資とリースを賢く使い分ける考え方

24時間営業のフィットネスジムは、無人でも回る仕組みづくりとトレーニングマシンの充実が成否を分けます。その分、開業時にはマシン・セキュリティ設備・内装に大きな初期費用がかかり、「創業融資で借りるべきか、リースを使うべきか」で迷う方は少なくありません。本記事では、これからジム開業を検討している方に向けて、創業融資とリースそれぞれの特徴と、どう使い分けると無理のない資金計画になるのかを整理します。なお融資の制度・金利は変わりやすいため、本記事は執筆時点(2026年)の情報です。最新の条件は日本政策金融公庫などの公式情報で確認してください。

24時間ジム開業にかかる初期費用の全体像

24時間ジムの開業費用は、主に次の要素で構成されます。物件取得費、内装・工事費、トレーニングマシン一式、入退館管理・防犯カメラなどのセキュリティ設備、看板・広告費、そして開業後しばらくの運転資金です。とくにマシンとセキュリティ設備は無人運営の核となるため、初期費用に占める割合が大きくなりがちです。この「設備」と「それ以外(内装・運転資金など)」を分けて考えることが、資金調達の手段を選ぶ出発点になります。

資金調達の二択:創業融資とリースの基本

設備をそろえる方法は、大きく「創業融資を受けて購入する」か「リースを利用する」かに分かれます。前者は手元資金と借入で設備を自社のものとして購入する方法、後者はリース会社が購入した設備を月額料金で借りる方法です。どちらが優れているということではなく、何を優先するかで向き不向きが変わります。

創業融資の特徴

創業時の代表的な選択肢が、日本政策金融公庫の「新規開業・スタートアップ支援資金」です。2024年3月に「新創業融資制度」が廃止された後の主力制度で、融資限度額は7,200万円(うち運転資金4,800万円)と、開業に必要な資金規模をカバーできる設計です。税務申告2期を迎えていない方の場合は原則0.65%(雇用拡大を図る場合は0.9%)の引下げが適用される可能性があります。元金の据置期間を5年以内で設定でき、据置期間中は利息のみの支払いとなるため、会員が集まるまでのキャッシュフローに余裕を持たせられます。

融資の強みは、設備だけでなく内装費や運転資金もまとめて調達でき、設備が自社の資産として残る点です。原則として無担保・無保証人で利用でき、事業計画書と自己資金をもとに審査されます。申請から融資実行までは書類提出後おおむね3週間〜1か月が目安で、準備期間を含めると合計2か月程度を見ておくと安心です。

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リースの特徴とメリット・注意点

リースは、マシンなどの設備を月額料金で利用する方法です。初期にまとまった現金を用意しなくてよいため、手元資金を運転資金や広告費に回せるのがメリットです。月々の支払いが定額になり、資金計画が立てやすい点も魅力です。

一方で、所有権はリース会社にあり、契約期間中の中途解約には制限があります。総支払額は購入する場合より割高になりやすく、契約満了後に設備が自社のものになるとは限りません。なお、リース料の会計・税務上の取り扱いは契約形態によって異なるため、具体的な処理は税理士に確認してください。

融資とリースの使い分け

大まかな考え方を整理すると、次のようになります。

観点 創業融資(購入) リース
初期の現金負担 自己資金+借入で対応 抑えやすい
対象 設備・内装・運転資金まで幅広い 主に設備が中心
設備の所有 自社の資産になる リース会社の所有
総支払額の傾向 金利分の上乗せ 割高になりやすい
向いているもの 内装・運転資金、長く使う基幹設備 更新サイクルが早い設備

実務では「内装・運転資金は創業融資でまとめて確保し、入れ替えの可能性があるマシンの一部はリースを併用する」といった組み合わせも有効です。どちらか一方に決めきる必要はありません。

24時間ジムならではの資金計画のポイント

24時間ジムは、会員数が損益分岐点に達するまでに時間がかかるビジネスです。開業直後から黒字になるとは限らないため、会員が集まるまでの運転資金を厚めに見積もることが重要です。創業融資の据置期間を活用すれば、開業初期の返済負担を軽くできます。なお、運転資金として申請できるのは事業に必要な支出であり、経営者個人の生活費は対象になりません。清掃・巡回などの委託費や広告費は、事業の支出として計画に含められます。

よくある質問

Q. 自己資金がほとんどなくても融資は受けられますか。
A. 自己資金は審査で重視される要素のひとつで、面談時点で口座に確認できる形にしておくことが望ましいとされています。創業前に自費で購入した設備やテストマーケティング費用などは「みなし自己資金」として評価されることがあるため、領収書は保管しておきましょう。自己資金が少ない場合の進め方は、事業計画の精度で補える部分もあるため、専門家に相談すると整理しやすくなります。

Q. マシンはすべてリースにした方が得ですか。
A. 一概にどちらが得とは言えません。手元資金を温存したい時期にはリースが有効ですが、長く使う基幹マシンは購入の方が総支払額を抑えやすい傾向があります。資金繰り全体のバランスで判断するのがよいでしょう。

まとめ

24時間ジムの開業資金は、設備・内装・運転資金を分けて考え、創業融資とリースを組み合わせて設計するのが現実的です。創業融資は内装や運転資金まで幅広く調達でき、据置期間で初期の返済負担を抑えられる一方、リースは初期の現金負担を軽くできます。融資の条件は変わりやすいため最新情報を確認しつつ、自社の資金計画にどう落とし込むか迷う場合は、創業融資に詳しい専門家に早めに相談することをおすすめします。

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小峰

この記事を書いた人

小峰精公/Kiyotaka Komine

元朝日信用金庫 法人営業
資金繰り解決コンサルタント
V-Spirits総合研究所株式会社 常務取締役
大学卒業後、朝日信用金庫に入庫。朝日信用金庫での経験が原点となり、「銀行融資取引」や「資金繰り」の本質を企業へ伝えていくことがミッションだと確信する。
日本の99%は中小零細企業で成り立っている現状を痛感し、1社でも多くの企業の「資金繰り」の課題を解決していくことに専念する。
クライアント様がより良い商品やサービスを提供することができる環境づくりの一助となれるよう全身全霊を尽くす。

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

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この記事を監修した人


中野裕哲

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。


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