
創業時に数千万円の融資は受けられる?大きな資金を借りる準備
💬 設備型ビジネスの創業を予定している方からのご相談
考えている事業は初期投資が大きく、数千万円単位の資金が必要になりそうです。創業時にこれほど大きな金額を借りることは現実的なのでしょうか?大きな融資を受けるために、何を準備すべきか知りたいです。

この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。
監修者の元日本政策金融公庫の支店長の多胡からの回答
数千万円という金額だけを見ると無理に思えるかもしれませんが、制度上は創業融資でも融資限度額が最大7,200万円程度(制度による・2026年時点)となっており、金額の大きさだけで申込みができないわけではありません。ただし、金額が大きくなるほど、その根拠をどれだけ具体的に示せるかが重要になります。
融資額は「希望額」ではなく「根拠」で決まる
融資額は、申込者が希望する金額そのままで決まるわけではなく、必要資金の根拠・自己資金・返済計画の3つのバランスで判断されます。設備にいくらかかるのか、その見積もりの根拠は何か、資金使途ごとに金額が具体的に示されているかが、まず確認される点です。数千万円規模の投資であれば、見積書や導入計画をできるだけ詳しく示し、何にいくら使うのかを明確にしておく必要があります。
自己資金とのバランスも見られる
必要資金の規模が大きくなるほど、自己資金の額やその貯め方も合わせて見られます。自己資金が少ないまま希望額だけが大きいと、計画の実現性に疑問を持たれやすくなります。自己資金をどのように準備してきたか、毎月の積立の実績などを通帳で示せるようにしておくことが、大きな金額を申し込む際の土台になります。
必要資金の全額を自己資金でまかなう必要はありませんが、総額に対してどの程度の割合を自己資金で準備できているかは、計画の本気度を示す材料の一つとして見られます。金額が大きい計画であればあるほど、早い段階から時間をかけて自己資金を積み上げておくことが望ましいといえます。
返済計画の無理のなさも問われる
借入額が大きくなれば、毎月の返済額も大きくなります。開業後の売上見込みから、無理なく返済を続けられる計画になっているかどうかも、審査で確認されるポイントです。売上が計画どおりに立ち上がらなかった場合の備えも含めて、資金繰り表で返済の負担を具体的に示せるようにしておくとよいでしょう。
特に設備型のビジネスでは、開業直後から設備の稼働率が計画どおりに上がるとは限りません。売上の立ち上がりが遅れた場合でも返済を続けられるよう、手元資金に一定の余裕を持たせた計画にしておくことをおすすめします。
段階的な投資という選択肢もある
設備投資の規模が大きい場合、最初から全ての設備を一度にそろえるのではなく、開業時に必要最小限の設備でスタートし、売上が立ってから追加の設備を導入する段階的な進め方も検討できます。一度に大きな金額を借りるより、段階を分けることで、各段階での返済計画が立てやすくなる場合があります。
複数の資金調達手段を組み合わせる
必要資金が大きい場合は、日本政策金融公庫の創業融資だけでなく、信用金庫や銀行の制度融資など、複数の金融機関・制度を組み合わせて資金を調達する方法もあります。それぞれの制度に申込み、必要資金を分けて調達することで、一つの制度だけに依存しない資金計画を組むことができます。どの組み合わせが自社に合うかは、必要資金の内容と自己資金の状況によって変わります。
複数の制度に申込む場合は、それぞれの金融機関に対して同じ事業計画を一貫した内容で説明できるようにしておく必要があります。制度ごとに説明する金額や使途が食い違っていると、どちらの審査でも計画の信頼性を疑われる原因になりかねません。
まとめ
創業時に数千万円規模の融資を受けること自体は、制度上不可能ではありません。重要なのは、必要資金の根拠を具体的に示し、自己資金・返済計画とのバランスが取れた計画を作ることです。段階的な投資や複数の資金調達手段の組み合わせも、選択肢として検討してみてください。
大きな金額の資金計画をどう組み立てればよいか迷う場合は、事業計画書の作成とあわせて専門家に相談しながら整理していくと安心です。
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この記事を書いた人
小峰精公/Kiyotaka Komine
元朝日信用金庫 法人営業
資金繰り解決コンサルタント
V-Spirits総合研究所株式会社 常務取締役
大学卒業後、朝日信用金庫に入庫。朝日信用金庫での経験が原点となり、「銀行融資取引」や「資金繰り」の本質を企業へ伝えていくことがミッションだと確信する。
日本の99%は中小零細企業で成り立っている現状を痛感し、1社でも多くの企業の「資金繰り」の課題を解決していくことに専念する。
クライアント様がより良い商品やサービスを提供することができる環境づくりの一助となれるよう全身全霊を尽くす。

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多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
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中野裕哲/Nakano Hiroaki
税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授
税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。
経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。
【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。
中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。
【主な実績】
- 起業支援・経営支援の豊富な実績
- 起業相談件数3,000件以上
- 資金調達支援1,000件以上
- 大企業Webサイト多数監修
- 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)
V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。
税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。





























