
アニメ制作会社が知っておきたいIP360メニュー2の補助上限額と数字の内訳
アニメ制作会社が新規IPの企画・プロトタイプ制作に取り組む際、IP360メニュー2「新規IP企画支援」を使えば、プリプロダクション段階の費用に最大2,000万円の補助を受けられる可能性があります。本記事では、アニメ制作の観点から、補助金額の計算方法と実務上の数字を整理します。
アニメ分野の基本スペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助率 | 1/2 |
| 補助上限額 | 2,000万円/者 |
| 対象工程 | プリプロダクション(企画段階)のみ |
| 補助期間 | 最長1年(2027年2月末まで) |
数字は2026年6月執筆時点の公表情報です。申請前に必ず経済産業省の最新の公募要領で確認してください。
補助金額の計算方法
補助金額は、「補助対象経費×補助率(1/2)」と「補助上限額(2,000万円)」のうち小さい方になります。例えば、プリプロダクション段階の対象経費が3,000万円であれば、補助率適用後の金額は1,500万円となり、上限の2,000万円より小さいため、補助金額は1,500万円です。対象経費が5,000万円であれば、補助率適用後は2,500万円となりますが、上限が2,000万円のため、実際の補助金額は2,000万円にとどまります。
「1作品あたり」ではなく「1者あたり」という考え方
上限額2,000万円は、作品ごとではなく法人(事業者)単位で設定されています。作品あたりの上限は基本的に定められていないため、複数のアニメ企画を同時に走らせる場合でも、上限は法人単位の2,000万円が実質的な天井になります。また、企業グループ内の各法人は同一法人とみなされるため、グループ会社ごとに別枠の上限を使えるわけではありません。
アニメ制作のプリプロダクションで対象になる費用
アニメの本格制作(作画・撮影・仕上げ等)前の企画・構成・脚本・世界観設計・キャラクター設計・プロトタイプ制作などの段階が対象です。人件費・補助員人件費、旅費、備品費(1年以上継続使用できるもの)、借料・損料、通信費・運搬費・諸経費、委託・外注費が対象経費に含まれます。一方、一般管理費、国内消費税、実績報告のための費用、主要人員以外の旅費、商標登録料、任意保険などは対象外です。
既存作品のメディアミックス展開でも数字は変わらない
マンガ原作のアニメ化など、既存IPを別分野に展開する場合も、「アニメ分野で新たに初期段階の製作・開発を行う」ものであれば対象になり得るとされ、補助率・上限額の数字は通常のオリジナル企画と同じ扱いです。ただし、展開先での初期段階の製作・開発であることが前提になる点には注意してください。
よくある質問
Q. 2,000万円は必ず満額もらえますか?
A. いいえ。補助金額は「補助対象経費×1/2」と「上限2,000万円」の小さい方です。対象経費が4,000万円以上ないと、上限の2,000万円には届きません。
Q. 複数のアニメ企画を同時に申請できますか?
A. 同じ支援メニュー・同じ分野で複数プロジェクトを希望する場合は、1つの申請でまとめる形になるとされています。いずれにしても、上限額は法人単位です。
Q. 音楽分野の7,000万円と混同していませんか?
A. アニメ・ゲーム・実写分野の上限は2,000万円/者です。7,000万円/者は音楽分野の上限のため、分野を混同しないよう注意してください。
まとめ
アニメ制作会社がIP360メニュー2を活用する際は、「補助対象経費×1/2」と「上限2,000万円」の小さい方が補助金額になること、上限は作品単位ではなく法人単位であること、対象はプリプロダクション段階に限られることの3点を押さえておくことが重要です。自社の企画規模・経費計画に照らして、数字のシミュレーションを早めに行っておくことをおすすめします。
【無料相談のご案内】
弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki
税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授
税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。
経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。
【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。
中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。
【主な実績】
- 起業支援・経営支援の豊富な実績
- 起業相談件数3,000件以上
- 資金調達支援1000件以上
- 大企業Webサイト多数監修
- 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)
V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。
税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。




























