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コラム

飲食店が食品製造業に進出する際に使える補助金と選び方

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飲食店の食品製造業への新事業進出|2026年度に使える補助金の選び方と申請のコツ

「店内で出している人気メニューを冷凍食品にして全国に売りたい」「セントラルキッチンを構えて惣菜や弁当の製造に踏み出したい」——数年お店を続けてきた飲食店オーナーから、こうした相談が増えています。外食の売上だけに依存しない収益の柱として、食品製造業への進出を検討する流れです。

ただし、製造設備や加工場の整備にはまとまった資金がかかります。ここで候補に挙がるのが補助金ですが、現状「飲食店向けの補助金」という決まった制度があるわけではありません。何を作り、どんな市場に売るのかによって、使える制度が変わります。この記事では、飲食店が食品製造業へ進出する際に検討できる2026年度の補助金を整理し、選び方と申請でつまずきやすい点まで解説します。

飲食店の「食品製造業への進出」とは何が変わるのか

まず押さえておきたいのが、これまでの店舗営業と食品製造業では、事業の構造が大きく変わるという点です。店内で調理して提供する外食は「飲食店営業」ですが、冷凍食品・惣菜・菓子などを作って小売店やECで売る場合は、製造業としての位置づけになり、保健所の営業許可も別区分(菓子製造業・惣菜製造業・食品の冷凍冷蔵業など)が必要になります。

補助金の世界では、この「既存の外食事業とは違う市場・業態に踏み出す」という性質が重要です。新しい市場へ進出するのか、新しい商品を開発するのか、既存業務を効率化するのか——どの色合いが濃いかで、相性のよい制度が分かれます。次の章で、進出パターン別に候補を見ていきます。

進出パターン別に使える補助金を整理する

飲食店が食品製造業へ進出する際に候補となる主な補助金を、目的別に並べます。いずれも2026年度(執筆時点)の情報で、金額や要件は申請前に必ず公式の公募要領を確認してください。

新しい市場・業態への進出が主軸なら:新事業進出・ものづくり補助金 新事業進出枠

外食という既存事業とは異なる「食品製造・卸売」という新市場へ出ていく投資が中心なら、新事業進出・ものづくり補助金の新事業進出枠が軸になります。補助上限は従業員規模により異なり、20人以下で2,500万円、21〜50人で4,000万円などと段階的に設定されています(最大の9,000万円は最大規模かつ大幅賃上げ特例を適用した場合の最大値で、無条件の上限ではありません)。

この枠は「製品等の新規性」「市場の新規性」「新事業売上高10%以上または付加価値額15%以上」といった要件をすべて満たし、付加価値額の年平均成長率4.0%以上の事業計画を立てることが前提です。加工場の設備やシステムなど、新事業の提供に直結する投資が対象になります。

新商品の開発がメインなら:新事業進出・ものづくり補助金 革新的新製品・サービス枠

「自店の味を活かした新しい冷凍商品を開発する」というように、新製品・新サービスの開発に必要な専用設備への投資が主軸なら、革新的新製品・サービス枠が候補です。補助上限は5人以下750万円、6〜20人1,000万円、21〜50人1,500万円などの規模別(特例適用時は最大3,500万円)。機械装置・システム構築費が経費の大半を占める必要があり、単価50万円以上の設備投資が前提となります。

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補助金専門行政書士法人は、V-Spirits元補助金審査員の三浦を中心とした専門家チームが補助金支援を行っております。「このケースは補助金の対象になるのか?」といった疑問にも、無料でお答えしております。お気軽にご相談ください。

小規模で販路開拓から始めるなら:小規模事業者持続化補助金

従業員規模が小さく(製造業その他は20人以下、商業・サービス業は5人以下)、まずは試作品づくりやECサイト・広報を整えて売り先を作りたい段階なら、小規模事業者持続化補助金が使いやすい制度です。補助上限は250万円(特例適用時)で、商工会・商工会議所の伴走支援を受けて進める設計になっています。試作品の原材料・パッケージデザイン、ECサイト制作などが対象経費に含まれます(ウェブ関連費は交付申請額の4分の1かつ最大50万円までという上限があります)。

受発注・ECなどのIT投資には:デジタル化・AI導入補助金

製造に踏み出すと、受発注管理・在庫管理・ECといったシステムが必要になります。こうしたITツール・クラウドの導入には、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)が候補になります。設備そのものより、業務を支えるソフト面の整備に向いた制度です。

新事業進出枠と革新的枠、どちらで申請するか

飲食店の食品製造進出では、新事業進出枠と革新的新製品・サービス枠のどちらで申請するか迷うケースが多くあります。判断の目安はシンプルで、「既存の外食とは違う市場・業態へ出ていくこと」が事業の核なら新事業進出枠、「これまでの延長線上で新しい商品を開発すること」が核なら革新的枠が自然です。

たとえば、店舗営業を続けながら別ブランドで冷凍食品のEC事業を立ち上げ、卸・通販という新たな販路を開くなら新市場性を押せます。一方、既存の仕込み体制を強化して新メニューを商品化する色が強い場合は、新事業進出としての「新市場性」の説明が弱くなりやすく、革新的枠のほうが筋が通ることもあります。どちらも同じ事業計画・同じ経費を複数の補助金で二重に計上することはできない点に注意してください。

採択されやすい事業計画にするための実務ポイント

制度を選んだあとに、実際の申請でつまずきやすい点を挙げておきます。

  • 交付決定前の発注は対象外:新事業進出・ものづくり補助金では、交付決定より前に発注・契約・購入した経費は、理由を問わず対象になりません。設備の見積もり取得は進めても、実際の契約は交付決定を待つのが鉄則です。
  • 「新市場」をふわっと書かない:顧客層や価格帯を少し変えただけで「新しい市場」と説明すると、審査で新規性が弱いと判断されやすくなります。誰に・どう売るのかを具体的な根拠とともに示すことが重要です。
  • 建物・家賃などの周辺コストは対象外になりやすい:補助の中心はあくまで機械装置・システムです。加工場のテナント家賃や大規模な基礎工事は対象外になりやすいため、設備中心の計画に組み立てます。
  • 賃上げ・付加価値の要件を確認する:制度によっては賃上げや付加価値額の成長目標が設定され、未達時に減額・返還となる場合があります。計画段階で実現可能な水準かを見極めておきます。

補助金・融資・税務の注意点は専門家と整理する

食品製造業への進出では、補助金だけで資金がまかなえることは多くありません。設備投資の一部を創業融資や金融機関の借入で組み合わせ、補助金の入金(多くは後払い)までのつなぎ資金を確保する資金計画が現実的です。

また、補助金を受け取った場合の会計・税務の扱い(収入計上のタイミングや課税の有無など)は個別の判断が必要で、内容によって変わります。具体的な税務処理は税理士に、製造業の営業許可や設備に関わる届出は所管の窓口に確認するのが安全です。V-Spiritsグループでは補助金申請の支援に加え、融資・税務・許認可の専門家と連携して進められる体制を整えています。制度選びの入口で迷ったら、早めに相談して全体像を描くことをおすすめします。

まとめ

飲食店が食品製造業へ進出する際は、「新市場への進出」「新商品の開発」「小規模での販路開拓」「IT投資」のどの色合いが濃いかで、相性のよい補助金が変わります。新事業進出・ものづくり補助金の新事業進出枠・革新的新製品・サービス枠を軸に、規模や目的に応じて小規模事業者持続化補助金やデジタル化・AI導入補助金を検討するとよいでしょう。いずれも交付決定前の発注は対象外で、新規性や付加価値の説明が採択の鍵になります。制度は年度ごとに変わるため、申請前に必ず最新の公募要領を確認し、資金計画や税務面は専門家と一緒に固めていきましょう。

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弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

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三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

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この記事を監修した人


中野裕哲

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

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