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コラム

公庫創業融資における面談ポイント3選

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【創業融資】面談を成功させる3つのポイントとは?事前準備で差がつく!

創業融資を申請する際、原則として初回には金融機関の担当者との面談が行われます。特に日本政策金融公庫などでは、面談は融資審査の中核を占める重要なプロセスです。面談の時間はおよそ1時間前後で、事業内容・資金計画・自己資金の使途など、申込者の考え方や準備状況を丁寧にヒアリングされます。

この面談は、単なる確認ではなく、融資の可否を左右する重要なステップです。どれだけ完璧な事業計画書を提出しても、面談で「信頼に欠ける」「説明が曖昧」と判断されれば、融資が通らないことも少なくありません。逆に、事前準備を入念に行い、堂々と受け答えできれば、担当者の信頼を獲得し、審査を有利に進められます。

この記事では、これから面談を控えている起業家・創業予定者の方に向けて、融資面談を成功させるための3つの重要ポイントを具体的に解説します。実際の面談現場でよく起こる失敗例と対策も交えながら、金融機関に「この人になら貸せる」と思わせるコツを紹介します。

目次

① 事業内容をわかりやすく説明する

面談の最初に必ず聞かれるのが、「どんな事業を行うのか」という質問です。ここでの説明は、融資担当者があなたのビジネスを理解し、信頼できるかどうかを判断するための第一印象となります。

担当者は必ずしもあなたの業界の専門家ではありません。たとえばIT、コンサルティング、輸入販売、サービス業など、専門性が高い業種ほど理解が難しいため、専門用語を使わず、平易な言葉で説明することが大切です。具体的な事例や数字を交えて、「何を、誰に、どのように提供するか」を明確に伝えましょう。

例えば次のような構成で説明すると理解されやすくなります:

  • ① 事業の概要:提供する商品やサービスの内容
  • ② 顧客ターゲット:どんな人が対象か、ニーズは何か
  • ③ 差別化ポイント:他社との違い、独自の強み
  • ④ 収益モデル:どのように売上・利益を生み出すか

たとえば「地域密着の小規模カフェ」を開業する場合でも、「こだわりのコーヒーを出す」ではなく、「近隣のビジネスパーソンが気軽に立ち寄れる昼営業を中心としたテイクアウト専門店。平均客単価は○○円、1日○○人の来店を見込む」など、具体的な数字を交えると信頼感が増します。

また、面談では「なぜこの事業をやりたいのか?」という動機・ストーリーも聞かれます。過去の職歴・経験、価値観、目標などを交えて語ることで、担当者に「本気で取り組んでいる」という印象を与えられます。

説明の練習を事前に行い、1〜2分程度で簡潔に伝えられるよう準備しておくのがベストです。

② 提出書類の内容を把握しておく

面談の内容は、あなたが提出した申込書・事業計画書・収支計画表をもとに進行します。つまり、これらの書類を十分に理解していなければ、質問に答えられず、信頼を損なう結果になってしまいます。

例えば、計画書に「初年度売上800万円」と書かれているのに、面談で「最初の年は500万円ぐらい…」と答えてしまうと、「書類と話が食い違っている」と判断され、整合性に欠ける印象を与えます。

書類を専門家に依頼して作成した場合でも、自分自身の言葉で説明できるようにしておくことが必須です。書類の中身を「誰かが作ったもの」ではなく「自分の計画」として理解しておきましょう。

確認しておくべきポイントは以下の通りです:

  • 売上・経費・利益など主要な数字と、その根拠
  • 資金の使い道(融資を受けたら何に使うのか)
  • 自己資金の額とその形成履歴
  • 事業の開始時期・店舗や設備の契約状況

面談では、書類に記載した内容に対して「なぜその数字になるのか?」と根拠を求められることが多いため、データや経験、仮定の背景をしっかり説明できるようにしておきましょう。

また、担当者は「この人は自分の事業を理解しているか」「数字の感覚があるか」を重視します。数字を把握していないと、「経営管理能力に不安がある」と判断される可能性があります。逆に、自信を持って説明できれば、信頼を大きく高められます。

③ 通帳の入出金を説明できるようにする

創業融資では、過去の通帳記録を必ず確認されます。担当者は、資金の流れを見て「本当に計画的に貯金してきたのか」「自己資金の裏付けはあるのか」を判断します。

以下のような質問が想定されます:

  • なぜこのタイミングで大きな入金があったのか?
  • この出金は何の費用なのか?
  • 親族からの入金があるが、贈与なのか借入なのか?

このとき、すぐに回答できないと、「お金の管理ができていない」「信頼性に欠ける」と評価されることがあります。数万円単位の動きであっても、説明できるようにしておくことが大切です。

また、「見せ金」(短期間だけ入金してすぐに出金するような資金操作)は、金融機関に必ず見抜かれます。こうした不自然な履歴があると、融資が否決される可能性が高まります。自己資金は、時間をかけてコツコツ貯めた「計画的な貯蓄」であることを示すのが理想です。

通帳は単なる記録ではなく、あなたの「資金管理能力」を映す鏡です。出入りが多い場合は、事前にメモを取り、「何の入出金か」を整理しておくと安心です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 面談ではどんな質問をされますか?

A. 代表的な質問は以下の通りです:

  • 事業を始めようと思った理由は?
  • どんな商品・サービスを提供しますか?
  • ターゲット顧客は誰ですか?
  • どのように集客しますか?
  • 売上や利益の見込み、その根拠は?
  • 自己資金はいくらですか?どうやって貯めましたか?
  • 融資を受けたら、どのように使いますか?

事前にこれらを想定して回答を準備しておきましょう。

Q2. 面談はどのくらいの時間がかかりますか?

A. 通常は60分前後です。ただし、事業内容が複雑な場合や質問が多い場合は、1時間を超えることもあります。時間配分を意識し、要点をまとめて簡潔に答えられるよう練習しておくことが大切です。

Q3. 面談で緊張してしまいそうです。どうすればいいですか?

A. 面談は誰でも緊張するものです。事前に家族や専門家と「模擬面談」を行うことで、質問の傾向を把握し、回答を整理できます。話す内容を紙に書き出し、声に出して練習するだけでも効果的です。

この記事のまとめ

  • 創業融資の面談では「事業の説明力」「書類理解」「資金説明力」がカギ
  • 提出書類と回答に一貫性を持たせ、数字の根拠を明確に
  • 通帳の履歴を整理し、資金の流れを説明できるようにする
  • 事前準備と練習が成功の最大の秘訣。模擬面談で自信をつけよう

面談は一発勝負ではありません。しっかり準備をして、自信を持って臨みましょう。

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弊社では、中野裕哲を中心とした所属専門家チーム(起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、社会保険労務士、行政書士、司法書士、中小企業診断士、FP、元日本政策金融公庫支店長、元経済産業省系補助金審査員など)が一丸となって、幅広い起業支援・経営支援を行っております。
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この記事を書いた人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)

V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。

【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

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