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コラム

いまさら聞けない「ニッチ市場」の選び方──小さく始めて堅く戦う戦略

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いまさら聞けない「ニッチ市場」の選び方──小さく始めて堅く戦う戦略

「大きな市場を狙いたい」と思うのは当然ですが、大手や資金力のある競合と戦うと不利になることが多いものです。そこで注目されるのが「ニッチ市場」。特定の顧客・用途に特化して、競合が見落とす“すき間”を着実に埋める戦略です。本記事では、ニッチ市場の選び方と攻めるポイントを実務視点で解説します。


① ニッチ市場とは何か?

ニッチ市場とは、「需要はあるが対応する企業が少ない小規模市場」のこと。たとえば、

  • ペットの爪切り専用クリップ

  • 高齢者向けの小ぶりな手帳や日用品

  • ベジタリアン向けスイーツ専門店

など、一般市場には出回っていないが「必要な人には嬉しい」商品・サービスがターゲットです。市場が狭い分、集中投資で高いシェアやファン層を獲得しやすいメリットがあります。


② ニッチ市場を選ぶメリット

  1. 競合が少ない
     → 広告費や価格競争に巻き込まれにくい

  2. 顧客のニーズが明確
     → 提案しやすく、満足度やリピート率が高い

  3. 参入障壁が低い場合もある
     → 小規模で始められ、失敗の影響も小さい

  4. ファン層が形成されやすい
     → 継続や紹介による集客が期待できる


③ ニッチ市場の見つけ方 4ステップ

ステップ①:自己の経験・知見を洗い出す

まずは、自分・チームが詳しいこと、やりたいことを書き出しましょう。
例:登山経験5年/小型ドローンに詳しい/高齢者福祉の現場経験ありなど。

ステップ②:顧客の潜在ニーズを探る

  • 同じような経験を持つ人に「何が不便か」を聞く

  • SNSやオフ会などで未解決の要望を調査

  • 現在の市場にないサービスに対する声を集める

ステップ③:競合・代替品のない領域か見極める

  • 汎用製品の流用か特化か

  • 顧客が代替できない理由は何か

  • ビジネスモデルとして採算が取れるか(価格×数量)

ステップ④:小規模で市場テストを開始

  • ネット販売や地域イベントでトライアル販売

  • 友人知人への調査・使ってもらうフィードバック

  • 最小限の商品数で初期リスクを抑えつつ検証


④ 実務的なチェックポイント

チェック項目 確認内容 ポイント
市場規模 潜在的ユーザー数や単価 ニッチでも見込みがあるか
顧客ペルソナ 性別・年齢・価値観・生活背景 ターゲット像がリアルに描けるか
単価と利益率 原価・価格・販管費のバランス ビジネスとして成り立つか
集客方法 SNS・イベント・口コミ・紹介など 小さくても動く導線があるか
リピート・拡張性 継続需要や関連商品展開 成長性や横展開可能性があるか

⑤ ニッチ戦略の成功例と失敗例

成功例

  • 地元野菜だけを使ったビーガンスイーツ専門店:地域のお年寄りと若年層両方に刺さり、紹介とリピートで成長

  • 手足の小さめ子供服専門ブランド:サイズで困っていた母親層に支持され、高価格でも売れる

  • 中古ギター専門修理&販売:愛好家ニーズに応え、SNSで評判が広がる

失敗例

  • マニアックすぎる機器:潜在需要はあるが買える人が極端に限られ、価格維持が難しい→市場がない、もしくは小さすぎて商売にならない。

  • 再現性の低い手工芸品:作業量が多く人材や時間が足りず、拡大できない

成功は「需要の現実性」と「仕組み化できるか」が鍵になります。


⑥ ニッチから広がる展開戦略

  • 横展開:近い悩みを持つ別セグメントへの拡張

  • 追加商品:既存顧客への定期商品やオプション展開

  • コラボやOEM:BtoBとして他社に提供するルートも模索

たとえば、手小物ブランド→高齢者向け服にも広げる、SNSフォロワーに特化コンテンツを配信する、などです。


✅まとめ|ニッチ市場は“攻める価値”がある

ニッチ市場は一見地味に見えますが、集中と特化による安定した戦略展開が可能な領域。自分の得意分野と顧客の悩みの重なりを丁寧に探り、小さく試し、改善し、拡張するプロセスを大切にしてください。

「自分だからできる市場」こそが、継続できる商いの土台になります。マーケットの“すき間”に入る勇気と戦略を持ち、あなたならではの市場で成果をつかみましょう!


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弊社では、中野裕哲を中心とした所属専門家チーム(起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、社会保険労務士、行政書士、司法書士、中小企業診断士、FP、元日本政策金融公庫支店長、元経済産業省系補助金審査員など)が一丸となって、幅広い起業支援・経営支援を行っております。
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この記事を書いた人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)

V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。

【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

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