
【保存版】日本政策金融公庫の金利を徹底解説!〜起業準備中の会社員が今から知っておくべき資金調達のポイント〜
はじめに:起業準備、スタートの第一歩は「お金の知識」から
「1年後には自分のビジネスで独立したい!」
そんな熱い気持ちを胸に秘め、日々会社員として働きながらも起業を見据えて情報収集を始めているあなたへ。
ズバリ言います。
起業準備で最もつまずきやすいのが「資金調達」の壁です。
中でも、創業期の強い味方となるのが「日本政策金融公庫(略称:公庫)」の創業融資制度。
この記事では、公庫の金利のしくみから、どうすれば低金利で借りられるのか、審査のポイント、よくある質問まで、中野裕哲の現場経験に基づいた実践的アドバイスを交えてお届けします。
起業を「やってみたいな」から「できそうかも」に変える一歩として、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
1. そもそも「日本政策金融公庫」とは?
日本政策金融公庫は、政府が全額出資する金融機関で、中小企業や創業者をサポートすることを目的とした公的な融資機関です。
特に創業時には、
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銀行よりも借りやすい
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無担保・無保証人OKの制度がある
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金利が比較的低めに設定されている
という点で、多くの起業家に利用されています。
筆者のクライアントでも、「自己資金100万円に対して公庫から300万円の創業融資を受けた」という方がたくさんいます。
2. 公庫の金利はどう決まる?基本の「き」
「公庫は金利が安い」とよく言われますが、実際には一律の金利ではなく、以下のような要素によって変動します。
基本的な金利の枠組み
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基準利率(標準の金利)
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一般的には2.0%〜3.5%程度(2025年現在)
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特別利率(優遇金利)
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年齢や属性、事業内容に応じてさらに低くなる場合があります
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たとえば、「女性・35歳未満の若者・55歳以上のシニア」は特別利率Aが適用され、金利が1.5%台になるケースも!
利率が左右されるポイント
要素 | 影響 |
---|---|
自己資金割合 | 多いほど金利が下がりやすい |
事業内容・社会性 | 地域貢献や持続可能性が評価対象になることも |
経験年数 | 経営経験・業界経験があると信頼度UP |
資金使途 | 設備資金か運転資金かで異なることも |
3. 起業準備中の会社員が知っておきたい「金利を下げるコツ」
ここがズバリ、実務の肝です。
1)自己資金をしっかり貯める
目安は「借入希望額の3割以上」。
たとえば、300万円借りたいなら100万円の自己資金を準備。
【豆知識】
親からの出資や贈与は「自己資金」として認められない場合があります。
通帳に“自分でコツコツ貯めた”履歴が大事です。
2)事業計画書は「現実的に具体的に」
「売上は1年目から1,000万円、利益も500万円!」
といった夢のような数字は、公庫の審査員には響きません。
むしろ、
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競合調査の結果
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初年度は赤字の可能性
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月次キャッシュフロー予測
など「地に足のついた計画」が評価されます。
3)認定支援機関のサポートを受ける
中小企業庁に認定された「認定支援機関」(例:税理士・行政書士など)からのサポートを受けると、金利優遇や審査の加点要素になります。
4. 起業時におすすめの融資制度3選
制度名 | 特徴 | 金利(目安) |
---|---|---|
新規開業・スタートアップ支援資金 | 無担保・無保証人OK | 1.8〜2.5%程度 |
女性・若者・シニア起業家支援 | 年齢・属性で優遇 | 1.5〜2.0%程度 |
特定中小企業支援資金 | 技術革新・地域貢献性あり | 1.0%台の実績も |
5. 金利以外に押さえておきたい「審査のツボ」
金利も大事ですが、そもそも「融資が通るかどうか」が最大のカベ。
審査でチェックされるのは以下のような点です:
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起業の動機が明確か
-
これまでの経験と事業内容の関連性
-
家計の健全性(生活費を確保できるか)
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返済能力(借入金を返せるだけの利益が見込めるか)
6. FAQ:よくある質問にズバリお答えします
Q1. 公庫の金利は固定ですか?
→はい。原則として「固定金利」です。借入時に決まった利率が、返済期間中ずっと適用されます。
Q2. 起業したばかりでも借りられるの?
→はい、可能です。むしろ創業支援のための制度ですので、開業前〜開業1年未満が対象です。
Q3. 公庫と銀行、どちらから借りるべき?
→起業初期は公庫がおすすめ。実績がない段階では、民間銀行の融資はハードルが高くなります。
7. 起業準備中のあなたに伝えたいこと
起業は人生の大きな転機。
「夢をカタチにしたい」と思う一方で、不安が先立つのも自然なことです。
でも、正しい知識を持ち、準備を整えれば、資金調達も乗り越えられます。
公庫の創業融資を味方につけることで、あなたの夢は一歩現実に近づきます。
まとめ
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公庫の金利は2%前後と比較的低め
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属性や条件で特別利率が適用される
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自己資金と現実的な事業計画がカギ
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認定支援機関の力も借りよう
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起業の手続きって何から始めればいいの?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。
無料相談も行っているので、ぜひ一度、ご相談ください。お問い合わせお待ちしております!
この記事を書いた人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)
V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。
【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。