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コラム

信用情報に問題がある場合でも創業融資は受けられるか

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信用情報に問題がある場合でも創業融資は受けられるか

これから起業しようと考えている方のなかには、「過去にクレジットカードの支払いを延滞してしまった」「ローンの返済が遅れたことがある」といった理由で、創業融資を受けられるのか不安を抱えている方が少なくありません。結論から言うと、信用情報に問題があるからといって創業融資が必ず不可能になるわけではありませんが、内容によっては審査に影響します。この記事では、信用情報が創業融資の審査にどう関わるのか、不安があるときにどう対処すればよいのかを、起業準備中の方にもわかりやすく解説します。なお、審査基準は金融機関や時期によって異なるため、本記事は一般的な考え方を示すものです。

そもそも信用情報とは何か

信用情報とは、クレジットカードやローン、各種借入の契約・返済に関する記録のことです。これらの情報は信用情報機関に登録され、金融機関が融資審査の際に参照します。日本にはおもに3つの信用情報機関があり、それぞれ加盟する金融機関やカード会社などから情報が集められています。

信用情報には、契約内容や返済状況のほか、長期の延滞・債務整理・代位弁済といった「事故情報」も記録されます。いわゆる「ブラックリスト」という名簿が存在するわけではなく、こうした事故情報が登録されている状態を俗にそう呼んでいるだけです。事故情報は一定期間が経過すると削除されるのが一般的です。

信用情報は創業融資の審査でどう影響するか

創業融資の代表的な窓口である日本政策金融公庫や、信用保証協会の保証付き融資(制度融資)でも、申込者本人の信用情報は確認されます。事業の実績がまだない創業期は、事業計画とあわせて「申込者が約束どおりにお金を返してきた人かどうか」が重視されるため、信用情報は無視できない要素です。

とくに審査でマイナスに見られやすいのは、次のようなケースです。

  • 現在進行形の長期延滞:今まさに返済が滞っている状態は、返済能力への懸念に直結します
  • 債務整理・自己破産などの記録が新しい:事故情報が登録されてから日が浅いほど、慎重に見られます
  • 税金や公共料金の滞納:信用情報機関には載らなくても、納税証明などで把握され、マイナス評価につながることがあります

一方で、数年前に一度だけ短期の延滞があった程度であれば、現在の状況や事業計画次第で十分に評価される可能性があります。「過去に問題があった=即不可」ではない点は押さえておきましょう。

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V-Spiritsでは年間1,000件以上の融資などの資金調達支援や起業・経営支援を行っております。専門チームが伴走支援を行います。

信用情報に問題があっても創業融資を受けられるケース

信用情報に過去の問題があっても、次のような状況であれば、創業融資の可能性は十分に残されています。

  • 事故情報がすでに削除されている:一定期間の経過により事故情報が消えていれば、過去の延滞が直接の障害になりにくくなります
  • 問題が解決済みで、現在は健全:延滞をすでに完済し、その後の支払いを滞りなく続けている実績は、プラスに働きます
  • 自己資金や事業計画がしっかりしている:返済の根拠となる事業計画の説得力や、自己資金の準備状況で総合的に評価されます
  • 借入の理由を誠実に説明できる:過去の延滞理由(病気・一時的な収入減など)と、現在は改善していることを正直に伝えられると、信頼につながります

創業融資の審査は信用情報だけで決まるわけではなく、事業の将来性・自己資金・経験・計画の現実性などを総合して判断されます。信用情報の不安を理由に最初からあきらめてしまうのは、もったいない選択です。

信用情報に不安があるときの具体的な対処法

1. まず自分の信用情報を開示請求して確認する

各信用情報機関では、本人が自分の情報を開示請求できます。「問題があるはず」と思い込んでいても、実際には事故情報がすでに消えていたり、記録がなかったりすることもあります。現状を正確に把握することが第一歩です。

2. 解決できる延滞・滞納は先に片づける

現在進行形の延滞や税金の滞納があれば、融資を申し込む前にできる範囲で解消しておきます。とくに納税は審査でも確認されやすいため、優先的に整えておきたいポイントです。

3. 自己資金を計画的に準備する

信用面の不安を補ううえで、自己資金の準備は有効です。コツコツと計画的に貯めてきた通帳の記録は、お金との向き合い方を示す材料にもなります。

4. 事業計画書の精度を高める

「なぜこの事業で返済できるのか」を、売上や経費の根拠とともに具体的に示します。信用情報の弱点を、計画の説得力でカバーする発想が大切です。

やってはいけないこと

不安があるときほど、次のような行動は避けてください。いずれも信用をさらに損ない、状況を悪化させる原因になります。

  • 信用情報の事故をかくして申し込む:金融機関は信用情報を確認するため、隠してもわかります。発覚すれば信頼を大きく損ないます
  • 複数の金融機関に短期間で次々と申し込む:申込記録も信用情報に残り、かえって警戒される場合があります
  • ヤミ金など正規でない貸付に頼る:高金利やトラブルで事業そのものが立ち行かなくなります

よくある質問(FAQ)

Q. ブラックリストに載っていると創業融資は絶対に無理ですか?

「絶対に無理」とは言い切れません。事故情報の内容・経過期間・現在の状況・事業計画などを総合して判断されるため、状況によっては可能性があります。まずは自分の信用情報を確認することをおすすめします。

Q. 事故情報はどのくらいで消えますか?

情報の種類や信用情報機関によって異なりますが、一般的には数年程度で削除されます。正確な期間や自分の登録状況は、各信用情報機関への開示請求で確認できます。

Q. 配偶者の信用情報は影響しますか?

創業融資の審査で見られるのは原則として申込者本人の信用情報です。ただし、家計や事業の実態によっては関連して確認されることもあります。気になる場合は事前に専門家へ相談すると安心です。

まとめ

信用情報に問題があっても、創業融資の可能性が完全に閉ざされるわけではありません。重要なのは、まず自分の信用情報を開示請求で正確に把握し、解決できる延滞・滞納を片づけ、自己資金と事業計画でカバーする準備を整えることです。逆に、事故を隠して申し込む、短期間に何社も申し込むといった行動は逆効果になります。信用情報に不安があり、どう進めればよいか迷う場合は、融資に詳しい専門家に早めに相談し、自分の状況に合った進め方を一緒に整理していくとよいでしょう。

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小峰

この記事を書いた人

小峰精公/Kiyotaka Komine

元朝日信用金庫 法人営業
資金繰り解決コンサルタント
V-Spirits総合研究所株式会社 常務取締役
大学卒業後、朝日信用金庫に入庫。朝日信用金庫での経験が原点となり、「銀行融資取引」や「資金繰り」の本質を企業へ伝えていくことがミッションだと確信する。
日本の99%は中小零細企業で成り立っている現状を痛感し、1社でも多くの企業の「資金繰り」の課題を解決していくことに専念する。
クライアント様がより良い商品やサービスを提供することができる環境づくりの一助となれるよう全身全霊を尽くす。

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

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中野裕哲

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

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  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

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