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コラム

製氷機・冷蔵ショーケースの補助金は目的で選び方が変わる|同時導入時の整理法

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製氷機・冷蔵ショーケースの補助金は目的で選び方が変わる|厨房設備を同時導入するときの整理法

厨房の設備更新を考えるとき、「製氷機も冷蔵ショーケースも古くなってきたし、まとめて補助金で導入できないか」と考える飲食店経営者は少なくありません。ただ、同じ「冷蔵・冷却設備」に見えても、製氷機と冷蔵ショーケースでは補助金選びの視点が異なります。本記事では、数年経営してきた飲食店が複数の厨房設備更新を同時に検討する場面を想定し、設備の目的で補助金の選び方がどう変わるかを整理します。なお補助金の制度内容・要件は年度ごとに見直されるため、以下は執筆時点の情報として、最新の公募要領をあわせてご確認ください。

同じ「冷蔵設備」でも使う補助金が変わる理由

補助金は「その設備を導入して何を実現するか」という目的で対象制度が決まります。製氷機と冷蔵ショーケースは、多くの場合その目的が異なります。

  • 製氷機:手作業で氷を用意する手間をなくす、仕込み時間を短縮するなど、主に「省力化」の文脈で語られる設備
  • 冷蔵ショーケース:テイクアウト商品や惣菜を陳列して販売する、新しい客層に商品を見せるなど、「陳列・販売」「販路開拓」の文脈で語られることが多い設備

この目的の違いを整理せずに「厨房設備一式を補助金で」とまとめて考えると、事業計画の説明力が弱くなり、審査で伝わりにくくなります。まずは1台ずつ「これは何のために入れるのか」を言語化することが出発点です。

製氷機のように人手を減らす設備は「省力化」の文脈で検討する

製氷機の入れ替え・新規導入で主な選択肢になるのは中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)(補助上限1,500万円)です。あらかじめ事務局に登録された省力化製品のカタログから型番を選ぶ仕組みで、次の2点が前提になります。

  • 導入したい機種が実際にカタログへ登録されていること(登録がなければ対象外)
  • 販売事業者と共同で申請すること(単独申請は原則不可)

加えて、労働生産性を年平均3.0%以上向上させる計画が必要で、賃上げ目標を盛り込むと上限枠が広がる一方、未達の場合は減額対象になります。「古いから買い替える」だけでなく、「氷の用意にかかっていた時間がどれだけ減るか」を数字で語れる計画にすることが採択のポイントです。カタログにない特注仕様の製氷設備であれば、複数設備を組み合わせるオーダーメイド性を条件に中小企業省力化投資補助金(一般型)(補助上限1億円)が選択肢になります。

冷蔵ショーケースのように販売・陳列に使う設備は「販路開拓」の文脈で検討する

テイクアウト商品や惣菜の販売強化を目的とした冷蔵ショーケースの導入であれば、小規模事業者持続化補助金(補助上限250万円、両特例併用時)が選択肢になり得ます。この制度は販路開拓が主題で、機械装置費単独の申請はできず、新しい客層の獲得や売り方の工夫とセットで計画する必要があります。単に「古いショーケースの交換」ではなく、「どんな新しい商品をどう見せて、どんな客層に届けるか」という販路開拓の文脈で事業計画を組む必要がある点が、製氷機の場合と大きく異なります。

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投資額が小さいときはどう考えるか

製氷機・冷蔵ショーケースは、1台あたり数十万円規模で収まることも多い設備です。大型の省力化投資補助金は、労働生産性計画の策定や複数年度にわたる効果報告・資産管理の義務が伴うため、投資額に対して手続きの負担が相対的に重くなる場合があります。小規模な投資であれば、次の選択肢もあわせて比較検討する価値があります。

  • 小規模事業者持続化補助金(販路開拓の文脈に合致する場合)
  • リースでの導入(初期費用を抑え、補助金の報告義務や交付決定待ちの時間を避けたい場合)
  • 自己資金・創業融資などの資金調達との組み合わせ

「補助金が使えるかどうか」だけでなく、「その手続きの手間に見合う投資規模か」という視点も持っておくと、判断がぶれにくくなります。

製氷機と冷蔵ショーケースを同時導入する場合の申請設計

複数の設備をまとめて更新したい場合、目的が異なる設備を1つの事業計画に無理に詰め込むと、審査側に狙いが伝わりにくくなることがあります。製氷機(省力化)と冷蔵ショーケース(販路開拓)のように目的が分かれる場合は、それぞれ別の制度・別の事業計画として整理したほうが説明しやすいケースが多い、という実務上の視点を持っておくとよいでしょう。どちらを優先するか迷う場合は、自店にとって「人手不足の解消」と「新しい売上機会の獲得」のどちらがより優先度の高い課題かから考えると整理しやすくなります。

申請前に必ず確認すること

  • 交付決定前の発注・契約・購入は対象外:気に入った機種が見つかってもすぐに契約せず、交付決定の連絡を待つ
  • カタログ注文型は型番の登録確認が必須:公式のカタログ検索で対象機種か事前に確認する
  • カタログ注文型は共同申請が前提:販売事業者の選定も計画の一部として進める
  • 補助金は原則後払い:導入費用をいったん自己資金や融資で立て替える資金計画が必要

まとめ

製氷機と冷蔵ショーケースは、同じ厨房の冷却設備でも「省力化」か「販路開拓」かで使う補助金の考え方が変わります。人手を減らす目的なら中小企業省力化投資補助金、新しい売り方・陳列で販路を広げる目的なら小規模事業者持続化補助金が主な選択肢です。投資額が小さい場合は、補助金の手続き負担と投資規模が見合っているかも判断材料になります。複数設備を同時に検討している場合は、目的ごとに事業計画を整理することが、審査で狙いを伝えやすくする近道です。自店の設備更新がどの制度に合うかは判断が難しい部分も多いため、補助金に詳しい専門家への無料相談を入り口に検討を進めるとよいでしょう。

【無料相談のご案内】

弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

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三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

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この記事を監修した人


中野裕哲

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

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