税理士/社労士/行政書士/司法書士/中小企業診断士/FP/元補助金審査員/元日本政策金融公庫支店長/各種コンサルタントなどが常駐する他に類を見ないワンストップサービス
オフィスは池袋駅から徒歩3分の日本政策金融公庫池袋支店と同じビルです。起業・経営の無料相談実施中

コラム

組立ロボット導入に使える補助金3制度|多品種少量の組立で対象になる投資の型

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

組立ロボット導入に使える補助金3制度|多品種少量の組立で対象になる投資の型

組立ロボットの補助金は2つの出し方で変わる|省力化と新製品開発の見分け方

多品種少量の組立を人手で回している現場では、募集を出しても人が集まらない状態が続くと、組立ロボットの検討が現実的な選択肢として浮かび上がります。そこで補助金を調べ始めると、「省力化投資補助金が使える」「ものづくり補助金でも通る」という情報が同時に出てきて、どれで申請すればよいのか判断がつかなくなります。

実のところ、組立ロボットは制度名から選ぶと行き止まりになりやすい投資です。同じロボットでも、既存の組立工程を省力化する投資として出すのか、新しい製品・サービスの開発として出すのかで、乗る制度も、書く事業計画も、必要になる数字も入れ替わります。この記事では2026年8月時点の公募情報をもとに、候補になる制度を整理したうえで、2つの出し方をどう見分けるかを具体的にご説明します。

組立ロボットで候補になる補助金は3つに整理できる

組立ロボットの導入で候補に挙がるのは、次の3つです。名称は正式名で押さえておくと、公募要領を探すときに迷いません。

  • 中小企業省力化投資補助金(一般型)……既存現場の省力化・自動化が主題。補助上限1億円
  • 中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)……登録済みの省力化製品を選んで導入するタイプ
  • 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 革新的新製品・サービス枠……新製品・新サービスの開発を伴う設備投資

なお「ものづくり補助金」と「新事業進出補助金」は2026年度に統合され、公募要領上の正式名称は「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」になりました。別々の独立した制度として説明している情報は、統合前のものである可能性があります。

【型1】既存の組立工程を省力化する投資として出す

いま作っている製品を、これまでと同じ仕様で、より少ない人手で組み立てられるようにする。この形であれば中小企業省力化投資補助金(一般型)が軸になります。ただし、ロボットを買えば対象になるわけではありません。

最初のゲートは「オーダーメイド性」の判定

一般型で対象になるのは、ICT・IoT・AI・ロボット等を活用した専用設備等、つまりオーダーメイド性のある設備です。汎用設備でも、次のいずれかに当てはまればオーダーメイド設備とみなされます。

  • 省力化に資する汎用設備を複数組み合わせることで、より高い省力化効果や付加価値を生み出す場合
  • 事業者の導入環境に応じて周辺機器や構成する機器の数、搭載する機能等が変わる場合

逆に、単に汎用設備を単体で導入する事業は対象外です。一般型には「単価50万円(税抜)以上の機械装置等を最低1つ入れる」という要件もありますが、金額の条件を満たしただけでは足りない点に注意してください。カタログから選んだロボットを1台置くだけの計画は、この判定で崩れます。組立の場合は、ハンドや治具、部品供給の仕組み、検査までの一連をどう組み合わせるかが、そのまま判定材料になります。

労働生産性の伸び率と、賃上げ未達のリスク

一般型は3〜5年の事業計画で労働生産性を年平均4.0%以上伸ばす計画が必要で、賃上げ目標が要件になっています。未達の場合は達成率に応じて返還が発生しうる設計です。多品種少量の組立は稼働率が読みにくい工程なので、「ロボットが人の作業を代わりにやる」という説明だけでは、この数字に落ちていきません。どの製品のどの工程で、何人分の作業時間がどれだけ減るのかを分解しておく必要があります。

このほか、みなし大企業に該当する、直近3年の課税所得年平均が15億円超、事業の実態が確認できない、従業員0名、外部任せで主体性がない、といったケースは対象外になりやすい例として挙げられています。

三浦高

💬 執筆者の三浦から一言

事務局で申請書を見ていた立場から言うと、機器を売る側に任せきりで書かれた計画は、現場の言葉が抜けているので読み分けられます。制度側も事業計画は申請者自身が作ることを前提にしていて、外部への丸投げは不採択や取消の対象、外部任せで主体性がないケースは対象外になりやすい例として挙げられています。工程の実態はご自身の言葉で書いておくほうが伝わります。

【型2】新しい製品・サービスの開発として出す

組立ロボットを入れることで、これまで受けられなかった精度・形状・ロットの製品を作れるようにする。そこまで踏み込む投資であれば、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 革新的新製品・サービス枠が候補になります。

ただしこの枠には明確な線引きがあります。公募要領では、単なる設備・システム導入、既存製品・サービスの生産プロセス改善、同業で既に相当程度普及している開発は対象外とされています。既存製品の組立を自動化して原価を下げる計画は、まさに「生産プロセス改善」に読めるため、この枠では通りません。省力化として出すのか、新製品開発として出すのかを混ぜて書くと、どちらの審査基準からも外れます。

💬 無料相談のご案内

補助金専門行政書士法人は、V-Spirits元補助金審査員の三浦を中心とした専門家チームが補助金支援を行っております。「このケースは補助金の対象になるのか?」といった疑問にも、無料でお答えしております。お気軽にご相談ください。

革新的新製品・サービス枠の金額と要件は規模で変わる

この枠の補助上限は、従業員規模別に1〜5人750万円、6〜20人1,000万円、21〜50人1,500万円、51人以上2,500万円です。大幅賃上げ特例を適用した場合は各850万円・1,250万円・2,500万円・3,500万円まで広がります。よく目にする「上限3,500万円」は、最大の従業員規模と特例を組み合わせた最大値であり、無条件の上限額ではありません。

加えて補助下限が100万円あり、補助率は中小企業者で1/2、小規模企業・小規模事業者・再生事業者は2/3です。基本要件として、付加価値額を年平均4.0%以上、一人当たり給与支給総額を年平均3.5%以上伸ばすこと、事業場内最低賃金を毎年地域別最低賃金+30円以上の水準にすることが求められ、いずれも未達の場合は返還の対象になります。機械装置・システム構築費は単価10万円(税抜)以上が対象です。

カタログ注文型が向くのはどんなときか

カタログ注文型は、公的に登録された省力化製品から選んで導入する制度です。組立周辺の搬送やピッキングのように、既製品で足りる工程があるなら候補になります。押さえておきたいのは次の2点です。

  • 中小企業等が販売事業者と共同で申請するのが前提で、単独申請は原則できません。誰と組むかが制度選択とセットになります
  • 労働生産性(付加価値÷従業員数)を年平均成長率3.0%以上向上させる計画が必要で、未達時には減額規定があります

一般型が返還、カタログ注文型が減額と、未達のときの扱いが違う点も判断材料になります。なお、カタログ注文型の補助上限額は従業員規模ごとに定められており、改定も入っているため、金額は申請時点の公募要領で必ず確認してください。カタログに載っていない設備やオーダーメイド系の機器は、一般型の対象です。

2つの型を見分ける5つの質問

  1. 作る製品の仕様は今までと同じか。同じなら省力化、変わるなら新製品開発の側で考えます
  2. 投資の効果を、人件費や作業時間の削減で説明できるか。できるなら省力化の型です
  3. その製品・サービスは、同業ではまだ普及していないか。普及しているなら革新的新製品・サービス枠は外れます
  4. ロボット単体で完結する構成か。単体なら一般型のオーダーメイド性の判定を通りません
  5. 投資総額はどのくらいか。革新的新製品・サービス枠には補助下限100万円があり、小さすぎる投資は枠に乗りません

見積の中身で対象経費の判定が変わる

組立ロボットの見積は、本体だけで終わりません。ハンドや治具、架台、安全柵、ティーチングや立ち上げの費用、既存ラインとの接続工事などが並びます。一般型では機械装置・システム構築費が必須の区分で、専用機械・装置、検査工具、専用ソフト・情報システム、導入と一体の軽微な据付・改良等が含まれます。運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、専門家経費、クラウドサービス利用費も区分として用意されています。

一方で、パソコンなどの汎用品は基本的に補助金の対象になりません。革新的新製品・サービス枠では外注費が補助対象経費総額の1/4上限で、主たる内容の外注は認められていません。見積を分けずに一式で出すと、どこまでが省力化や開発の中身なのかが読み取れなくなります。費目ごとに分けた見積を先に用意しておくほうが、制度の判定に沿った形になります。

スケジュールは交付決定のタイミングから逆算する

どの制度でも共通するのが、交付決定前の発注・契約・購入は対象外という点です。ロボットの引き合いは納期が長く、先に発注を進めたくなりますが、順番を逆にすると補助の対象から外れます。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の第1回公募は2026年6月29日に開始され、申請締切は2026年10月30日18:00、採択発表は2027年1月頃とされています。電子申請にはGビズIDプライムが必要です。革新的新製品・サービス枠の補助事業実施期間は交付決定日から10か月以内(採択発表日から12か月以内)となっており、この期間内に設備を導入して支払いまで終える前提で段取りを組むことになります。

よくある質問

組立ロボットで一般型とカタログ注文型を同時に申請できますか

国・公的制度との二重受給は認められておらず、同じ事業計画・同じ経費を複数の補助金に計上することはできません。工程を分けて別の投資として整理できるかどうかは、公募回ごとの要領で確認が必要です。

ティーチングや教育の費用は対象になりますか

導入と一体の軽微な据付・改良等や技術導入費、専門家経費といった区分が用意されていますので、費目の建て方によって扱いが変わります。見積書の内訳と公募要領の経費区分を突き合わせて判断してください。

賃上げの計画が守れなかったらどうなりますか

省力化投資補助金の一般型と新事業進出・ものづくり商業サービス補助金では返還が発生しうる設計、カタログ注文型では減額規定があります。制度ごとにリスクの重さが違うため、達成できる水準で計画を組むことが前提になります。

まとめ

組立ロボットの補助金は、制度名を並べて比べるより、投資の出し方を先に決めるほうが早く決まります。既存製品を同じ仕様のまま少ない人手で作る投資なら中小企業省力化投資補助金(一般型)が軸で、オーダーメイド性の判定と労働生産性年平均4.0%以上の計画が関門になります。作れる製品そのものを変える投資なら新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 革新的新製品・サービス枠が候補で、生産プロセス改善に見える計画は対象外になります。既製品で足りる工程はカタログ注文型が向きますが、販売事業者との共同申請が前提です。

ここで挙げた数字・要件は2026年8月時点の公募要領・社内資料に基づくものです。公募回によって要件は改定されますので、申請前に最新の公募要領で必ずご確認ください。設備の構成と事業計画のどちらから固めるか迷う段階でしたら、投資の輪郭が見えている時点でご相談いただくほうが、制度の選び直しが少なくなります。

【無料相談のご案内】

弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

フリーダイヤル 0120-335-523
お問い合わせフォーム https://v-spirits.com/contacts

三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

中野裕哲紹介画像

中野裕哲

この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】

税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1,000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

関連記事

無料相談
お客様の声

新着コラム

  1. ...
  2. ...
  3. ...
  4. ...
  5. ...
ダウンロードはこちら
全国対応の補助金申請を専門家がサポート|中野裕哲の無料相談V-Spirits
All Aboutガイドの原点
多胡藤夫ブログ
中野裕哲ブログ
渋田貴正ブログ
三浦高ブログ
小峰精公ブログ
坂井優介ブログ
嶋田大吉ブログ
行政書士法人V-Spirits
充実の福利厚生制度
採用情報
業務提携先募集情報
V-Spirits Group SDGsの取り組み
弊社グループ専門家への取材対応について
爆アゲ税理士の起業経営チャンネル
脳卒中フェスティバル

他社広告欄

クラウドPBX