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コラム

ものづくり補助金で製造業が自動化できる設備の例と対象範囲

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ものづくり補助金で自動化できる設備とは?製造業の導入例と対象範囲をやさしく解説

「人手が足りず、現場の自動化を進めたい」「ものづくり補助金で工作機械やロボットを導入できるのか知りたい」——そうお考えの製造業の経営者は多いのではないでしょうか。ものづくり補助金は、生産性向上につながる設備投資を後押しする代表的な補助金で、製造現場の自動化・省人化と相性のよい制度です。

この記事では、製造業がものづくり補助金で導入できる自動化設備の具体例と、対象になりにくい経費、申請の流れまでを、はじめての方にもわかりやすく整理します。なお、補助金の制度内容は変わりやすいため、本記事は執筆時点(2026年6月)の情報をもとにしています。実際に申請する際は、必ず最新の公募要領をご確認ください。

2026年のものづくり補助金は制度再編が進んでいる

ものづくり補助金(正式名称:ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金)は、中小企業・小規模事業者の生産性向上に向けた設備投資を支援する制度として続いてきました。一方で近年は制度の見直しが続いており、2026年度は新事業進出に関する補助金と統合・再編する形で枠組みが整理される方向にあります。

そのため、「生産性向上のための設備投資」を中心とする従来のものづくり補助金的な使い方と、「新分野への進出」を支援する方向性の二つが意識される設計になっています。製造現場の自動化設備の導入は、このうち生産性向上の方向性に当てはまるケースが中心です。名称や枠組みは年度ごとに変わるため、申請前に公募要領で最新の区分を確認しましょう。

製造業がものづくり補助金で自動化できる設備の具体例

ものづくり補助金は、革新的なサービス開発や生産プロセスの改善につながる設備投資が対象です。製造業の現場では、次のような自動化・省人化設備が導入例として挙げられます。

工作機械・加工機械(マシニングセンタ・NC旋盤など)

高精度なマシニングセンタやNC旋盤、レーザー加工機などは、加工時間の短縮や品質の安定につながるため、生産性向上の設備投資として代表的な対象です。手作業や旧型機からの置き換えにより、不良率の低減や段取り替えの効率化が見込める点を計画書で示すことが重要です。

産業用ロボット・協働ロボット

溶接・組立・塗装・パレタイジングなどを担う産業用ロボットや、人と同じ空間で作業できる協働ロボットも導入例として多い設備です。とくに人手不足が深刻な工程の自動化は、省人化と生産能力の向上の両面で計画の説得力を出しやすい分野です。

検査・測定装置(画像検査・三次元測定機など)

画像検査装置や三次元測定機などを導入し、検査工程を自動化・高精度化する取り組みも対象になり得ます。目視検査に頼っていた工程を機械化することで、品質保証のレベルを引き上げられる点がアピールポイントになります。

自動搬送・自動倉庫などの省人化設備

無人搬送車(AGV)や自動倉庫、コンベヤなどの搬送・物流設備も、工場内の物の流れを効率化する設備として導入例があります。工程間の運搬にかかる人の動きを減らし、ライン全体の生産性を高める投資として位置づけられます。

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補助対象になりにくい設備・経費に注意

自動化設備であれば何でも対象になるわけではありません。一般的に、次のようなものは補助対象として認められにくい、または対象外とされる傾向があります。

  • パソコン・タブレット・プリンタなどの汎用品(どの事業でも使える一般的な機器)
  • 単なる買い替え・更新で、生産性向上の効果が説明できない設備
  • 車両など、事業の用途が限定しづらい汎用性の高いもの
  • 建物の建築費や、設備と直接関係のない経費

「その設備でどのように生産性が上がるのか」を数値とあわせて説明できるかどうかが、対象可否と採択の両方を左右します。対象経費の範囲は枠や年度によって異なるため、判断に迷う設備は公募要領や専門家への相談で確認するのが安全です。

申請の流れと準備のポイント

ものづくり補助金の申請は、おおむね次の流れで進みます。

  • 公募要領の確認と、申請する枠・対象経費の整理
  • 導入設備の見積取得(相見積もりが求められる場合がある)
  • 事業計画書の作成(生産性向上の根拠・数値目標を明記)
  • GビズIDの取得と電子申請
  • 採択後の交付申請・発注・実績報告

とくに重要なのが事業計画書です。「どの設備で」「どの工程を」「どのくらい効率化し」「その結果いくらの付加価値額の増加を見込むのか」を具体的に示す必要があります。賃上げに関する要件が設けられることも多いため、申請枠ごとの条件もあわせて確認しておきましょう。発注は採択・交付決定の後に行うのが原則で、先に設備を購入してしまうと対象外になる点にも注意が必要です。

よくある質問

Q. 中古の機械でも対象になりますか

中古設備が認められるかどうかは年度・枠によって扱いが異なります。対象となる場合でも、適正な価格の根拠(複数の見積など)が求められるのが一般的です。中古での導入を検討している場合は、事前に公募要領で条件を確認してください。

Q. ものづくり補助金と省力化投資補助金のどちらを使うべきですか

革新的なサービス展開に繋がる取り組みのために設備を導入するならものづくり補助金、オーダーメイド性の高い設備で生産プロセスを改善すれば省力化を実現するなら省力化補助金というように、設備の性質によって向き不向きがあります。導入したい設備が決まっている場合は、その設備がどちらの制度になじむかで判断するとよいでしょう。

まとめ

製造業がものづくり補助金で導入できる自動化設備には、工作機械、産業用ロボット、検査・測定装置、自動搬送設備など幅広い選択肢があります。一方で、汎用品や効果を説明できない買い替えは対象になりにくく、「その設備でどれだけ生産性が上がるか」を計画書で具体的に示せるかが鍵になります。2026年度は制度再編も進んでいるため、最新の公募要領を確認しながら、自社の現場課題に合った設備と申請枠を選んでいきましょう。

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三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

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この記事を監修した人


中野裕哲

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

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