
経営者なら知っておきたい!いまさら聞けない「UGC」って何?〜SNS戦略編〜
SNS時代の集客やブランディングを語る上で欠かせないキーワードの一つがUGCです。
なんとなく聞いたことはあるけれど、実際にビジネス戦略として活用できている経営者は意外と少ないのが現状です。
しかしUGCを理解し、SNS戦略に落とし込めば、広告費をかけずに売上やブランド力を伸ばすことができます。
1. UGCとは?
ズバリ言います。
UGCとは User Generated Content(ユーザー生成コンテンツ) の略で、企業ではなく一般ユーザーが自主的に作り発信するコンテンツのことです。
SNSにおけるUGCの代表例は…
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InstagramやX(旧Twitter)での商品写真や動画
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TikTokでの使用レビュー
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YouTubeでの開封動画や体験レポ
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ハッシュタグを付けた顧客投稿
つまり、お客様が「勝手に」ブランドを宣伝してくれるコンテンツのことです。
2. なぜSNSとUGCの相性が良いのか?
UGCがSNSで強い理由は大きく3つあります。
① 拡散性が高い
SNSの仕組み上、良いコンテンツはフォロワーを超えて拡散されます。友人や知人の投稿は広告よりも信頼されやすく、購買行動に直結します。
② 共感を生みやすい
公式アカウントの投稿よりも、生活者目線のUGCはリアルで親近感があります。これが「自分も使ってみたい」という感情につながります。
③ コンテンツ制作コストがゼロ
UGCは顧客が自主的に作るため、企業側の制作コストを抑えつつ、多様でオーセンティックなコンテンツが集まります。
3. SNS戦略としてのUGC活用ステップ
ステップ① UGCが生まれる環境づくり
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写真映えする商品やパッケージデザインを工夫
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来店・購入時に撮影スポットを用意
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ハッシュタグを明確にして店舗や商品に掲示
ステップ② 投稿を促す仕組み
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ハッシュタグキャンペーンやプレゼント企画
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投稿で割引・クーポンを提供
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フォトコンテスト形式で参加意欲を高める
ステップ③ 見つけて拡散
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ブランド名やキャンペーンハッシュタグで定期検索
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投稿者に許可を取り、公式アカウントで紹介
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ストーリーズやリポストで拡散し、投稿者を称賛
ステップ④ 長期的なコミュニティ化
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常連顧客やアクティブ投稿者と継続的に交流
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オフラインイベントや限定グループで関係を強化
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ファン同士が交流できる場を提供
4. 成功事例
① 飲食店
あるカフェは「#○○カフェの幸せランチ」というハッシュタグを設け、映えるランチプレートを提供。UGC投稿が増え、半年でInstagramフォロワーが3倍に。
② アパレルブランド
新作発表時に「着用写真投稿で割引クーポン」キャンペーンを実施。UGC経由で新規顧客が増加し、オンライン売上が前月比160%に。
③ 化粧品メーカー
TikTokで「使い方チャレンジ」動画を募集。若年層ユーザーの間で商品がバズり、テレビCMを打たずに全国的に認知が広がった。
5. 注意点
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著作権・使用許可:UGCを自社で使う場合は必ず投稿者の許可を得る
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ネガティブUGC:批判投稿も隠さず誠実に対応し、改善につなげる
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短期依存:一度のキャンペーンで終わらせず、継続してUGCを生む仕組みを構築する
6. 今日からできるUGC実務チェックリスト
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ブランド名・商品名のハッシュタグ検索を週1回行っているか?
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投稿者への感謝メッセージやコメントを欠かしていないか?
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ハッシュタグや撮影スポットの導線が整っているか?
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公式アカウントでUGCを二次活用する体制があるか?
まとめ
SNS戦略におけるUGCは、単なる口コミ以上の力を持っています。
顧客が楽しみながら投稿し、それが新たな顧客を呼び込む「好循環」が生まれれば、広告費をかけずにブランド力と売上を同時に伸ばせます。
経営者としては、UGCを偶然に頼らず、意図的に増やす環境と仕組みを整えることが重要です。
今日から、自社の商品やサービスが「投稿したくなる」存在かどうかを見直し、SNS時代に合ったUGC戦略をスタートしてみましょう。
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この記事を書いた人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)
V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。
【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。