
IP360メニュー2「新規IP企画支援」とは?対象になる企画・ならない企画の見分け方
IP360メニュー2「新規IP企画支援」は、ゲーム・アニメ・実写・音楽の新規IP企画を支援する補助金ですが、「新規IP」という言葉から、完全なオリジナル企画しか対象にならないと誤解されがちです。本記事では、制度の基本と合わせて、対象になる企画・ならない企画の見分け方を整理します。
IP360メニュー2「新規IP企画支援」の基本
すでにコンテンツ製作・開発に取り組んできた法人が、新たなIPの企画・初期開発(プリプロダクション)に取り組む費用を支援する制度です。補助率は1/2、補助上限額はゲーム・アニメ・実写が2,000万円/者、音楽が7,000万円/者です(2026年6月執筆時点)。ゲーム・アニメ・実写ではプリプロダクション段階のみが対象で、プロダクション(本制作)以降は対象になりません。
誤解しやすいポイント①:既存IPのリメイク・スピンオフは対象外?
対象になり得ます。「完全な新作IPでなければ使えない」と考えるのは誤解です。既存IPのリメイクやスピンオフであっても、新たにコンテンツの初期段階の製作・開発に取り組む場合や、社内ベンチャー等を通じた新規事業としての製作・開発である場合は、対象となり得るとされています。
誤解しやすいポイント②:メディアミックス展開は対象外?
対象になり得ます。マンガのアニメ化、アニメのゲーム化、ゲームのアニメ化なども、展開先の分野で新たにコンテンツの初期段階の製作・開発を行う場合は対象になり得るとされています。ポイントは「展開先の分野で新たに初期段階の製作・開発を行うこと」です。
誤解しやすいポイント③:新しい表現形式は対象外?
| 展開例 | 対象可否 |
|---|---|
| 縦型ショートアニメ・縦型ショートドラマ | 対象になり得る(アニメ・実写として申請) |
| Vtuber関連事業(音楽活動等) | 内容次第で対象になり得る |
| AR・VRなどXRコンテンツ | ゲーム・アニメ・実写のいずれかに該当すれば対象になり得る |
誤解しやすいポイント④:確実に対象外になるもの
- ボードゲーム:ゲーム分野で対象となるのはコンピューターゲーム(PC・モバイル・コンソール等)で、ボードゲームは対象外です。
- プロダクション以降の工程:ゲーム・アニメ・実写は、本格制作前のプリプロダクション段階のみが対象です。すでに本制作に入っている企画は対象外です。
- 法人格を持たない製作委員会単独:製作委員会・実行委員会・コンソーシアムそのものは対象外で、構成法人の1社が責任を持って申請する必要があります。
- 成人向け・政治宗教色の強いコンテンツ:18歳未満の視聴・購入・アクセスが制限されるコンテンツや、政治的・宗教的宣伝意図を持つコンテンツは対象外になり得ます。
審査で重視される観点(対象性の次に見られること)
対象要件を満たした企画であっても、審査では以下の観点が特に重視されます。
- プロトタイプ・ポートフォリオに対する専門家の評価
- 製作・開発に従事する構成員の過去実績
- 将来的な海外配信国数が日本を除いて1か国以上
- 将来的なローカライズ言語数が日本語を除いて1言語以上
- 将来的なレベニューシェア・著作権保有の予定
「加点」と明記されていない評価項目は、基本的に必達要素として扱われる点にも注意が必要です。
よくある質問
Q. 海外原作のアニメ化・ゲーム化は対象になりますか?
A. 原作の著作権を海外の法人・個人が保有していても、アニメ化・ゲーム化等で生じる二次的著作物の著作権を日本法人・日本国民が保有していれば、対象になり得るとされています。
Q. 「1作品あたり2,000万円まで」という理解で合っていますか?
A. 作品あたりの上限は基本的に設定されておらず、1者(法人)あたりの補助上限額が実質的な上限になります。「1作品あたり」ではなく「1者あたり」で考えるのが正確です。
Q. Vtuber関連の企画は対象になりますか?
A. Vtuberだから一律対象外・一律対象と単純に判断するのではなく、事業内容が音楽・アニメ・実写・ゲームなどの対象分野に該当するかで判断されるとされています。
まとめ
IP360メニュー2は「完全な新作IPしか使えない」制度ではなく、既存IPのリメイク・スピンオフ、メディアミックス展開、縦型ショートコンテンツなど、幅広いケースが対象になり得ます。一方で、ボードゲームやプロダクション以降の工程など、確実に対象外となるものもあります。自社の企画がどちらに当てはまるかを早めに整理しておくことをおすすめします。
【無料相談のご案内】
弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki
税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授
税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。
経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。
【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。
中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。
【主な実績】
- 起業支援・経営支援の豊富な実績
- 起業相談件数3,000件以上
- 資金調達支援1000件以上
- 大企業Webサイト多数監修
- 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)
V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。
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