税理士/社労士/行政書士/司法書士/中小企業診断士/FP/元補助金審査員/元日本政策金融公庫支店長/各種コンサルタントなどが常駐する他に類を見ないワンストップサービス
オフィスは池袋駅から徒歩3分の日本政策金融公庫池袋支店と同じビルです。起業・経営の無料相談実施中

コラム

美容室FCの資金繰りは退職時に動く|現金が減る4か所

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

美容室でスタッフが辞めるとき、店の現金は売上より先に動きます

フランチャイズに加盟して美容室を営んでいると、スタッフから退職の申し出を受ける場面があります。このときまず頭に浮かぶのは、席が空いた分の売上をどう埋めるかという話です。ところが口座の動きを追っていくと、売上が落ちるよりも先に、支払いの側で現金が動き始めています。この記事では、人がひとり抜けるときに美容室の現金がどこで動くのかを時間の順に整理し、自店の数字で確かめる手順までをまとめます。2026年8月時点の法令・制度にもとづく内容です。

資金繰りは、席ではなく支払いの並びから見ます

「美容室 資金繰り」で調べると、運転資金は固定費の何か月分を持つべきかという目安や、資金繰り表の作り方、調達手段の比較といった記事が並びます。どれも土台になる話ですが、いずれも平常運転を前提にしています。人がひとり抜ける月は、その平常運転の前提が崩れる月です。

加えて、従業員の給与や役員報酬は、事業活動に必要な経費として運転資金の対象になります。人にまつわる支出は、資金使途のうえでも資金繰りのうえでも店の中心に置かれた費目です。その費目が動く月に何が起きるのかを、順に見ていきます。

スタッフがひとり抜けるとき、現金が動く4つの場所

1つ目:最後の給与が、いつもの支払日より前に出ることがあります

給与は毎月決まった日に払うものとして、資金繰りの表を組むのが通常の形です。ところが労働基準法第二十三条は、労働者の退職の場合において権利者の請求があったときは、七日以内に賃金を支払い、労働者の権利に属する金品を返還しなければならないと定めています。

請求を受けてはじめて動く定めですので、いつもの支払日のままで済む場合もあります。ただし請求が入った月は、想定していた支払日より前に現金が出る可能性がある、という前提で残高を見ておく形になります。ほかの支払いが月末に集まっている店では、資金の谷が一段深くなります。

2つ目:社会保険料は、辞めた翌月末にも出ていきます

厚生年金保険法第八十三条第一項は、毎月の保険料は翌月末日までに納付しなければならないと定めています。保険料は被保険者と事業主がそれぞれ半額を負担し、納付する義務を負うのは事業主です(同法第八十二条)。

資金繰りのうえで意識から抜けやすいのが、この時間差です。退職した月に関する保険料は、その翌月の末日に事業主の口座から出ていきます。スタッフが辞めた翌月は、その人の売上は立っていないのに、その人に関する保険料の支払いだけが残っている状態になります。

もうひとつ、同法第十九条第一項は、被保険者期間を、資格を取得した月から資格を喪失した月の前月までで数えると定めています。退職日の置き方によって、事業主が納める月数が一か月分変わる場面があるということです。ただし個別の取り扱いは事情によって変わりますので、具体的な判断は社会保険労務士などの専門家にご確認ください。

3つ目:担当していた客の売上は、次の人が育つ前に減ります

美容室の売上は、店ではなく人に付いている部分があります。指名で来ていた客が担当者の退職後にそのまま店に残るかどうかは、店ごとに事情が違います。ここで避けたいのは、残る割合を仮に置いて計画を作ることです。

数字として確かなのは、抜ける人が直近数か月で実際に上げていた売上の額です。仮定を置く前に、まず実額を拾います。そのうえで、いつからその売上が立たなくなるのかを月に落とし込みます。売上の側は、支払いの側と違って日付が確定していない分、幅を持たせて見ておく形になります。

4つ目:採用と立ち上がりの費用が、売上が戻る前に先に出ます

抜けた分を埋めるために動くと、求人の掲載費用などの支出が発生します。人が決まったあとも、その人が指名を取って売上を立てるまでには時間がかかります。その間の給与は、売上が戻る前に払う形になります。

退職から次の人が戦力になるまでの期間は、出ていく側が先に増え、入ってくる側が後から戻ります。この順番が、人の抜けた月の資金繰りを説明する軸です。

\ で、結局「今の自分」は? /

その要件、あなたは何点クリアできていますか?

上で解説した条件の充足度を100点満点で自動採点し、不足点と「次の一手」を1枚レポートで即お渡しします。記事を読むより、自分の数字を見た方が早いかもしれません。

特典
診断後、多胡監修の4大特典(ロードマップ/チェックシート/面談対策/事業計画書)を無料プレゼント

自分の融資スコアを見る(無料)→

多胡藤夫
監修元日本政策金融公庫 支店長 多胡藤夫/執筆 元朝日信用金庫 融資担当営業 小峰精公

💬 無料相談のご案内

弊社では、元日本政策金融公庫支店長の多胡や元信用金庫法人営業の小峰を中心とした専門家チームが、幅広い融資を含む資金調達支援・起業支援・経営支援を行っております。「何から始めればいいかわからない」という段階でもお気軽にご相談ください。

V-Spiritsでは年間1,000件以上の融資などの資金調達支援や起業・経営支援を行っております。専門チームが伴走支援を行います。

自店の数字で確かめる5つの手順

ここまでの4つを、自分の店の金額に置き換えます。使うのは通帳と給与の記録、そして直近の売上データだけです。

  1. 退職の申し出を受けた月を起点に、翌月・翌々月までの3か月ぶんのカレンダーを用意します。
  2. その3か月に日付が確定している支払いを書き出します。給与、社会保険料(翌月末)、家賃、材料の仕入、本部への支払い、借入の元利金が中心になります。
  3. 抜ける人に紐づく売上を、直近3か月の実額で拾います。指名や担当で分けられる記録があれば、そこから取ります。
  4. 求人と教育に使う予定の支出のうち、金額と時期が決まっているものだけを足します。決まっていないものは、この段階では入れません。
  5. 各月末の残高を計算し、いちばん薄くなる月と、その不足額を確定させます。

この作業でほしいのは、正確な予測ではありません。どの月がいちばん薄いのかという一点です。そこが決まると、次に動かせる打ち手が絞り込めます。

小峰精公

💬 執筆者の小峰から一言

信用金庫で融資を出す側にいたころ、美容室の相談で最初に出てくるのは席数と客単価の話でした。当社グループの創業融資支援は712件、うち美容関連は101件です(いずれも2026年6月時点)。件数を重ねて見えてくるのは、人が動いた月の残高を決めているのが売上ではなく支払いの日付だ、という点です。

薄い月が見えたあとに動かせる順番

不足が出る月を特定できたら、動かしやすいものから順に手を付けます。

最初に見るのは、自店の中で完結する支払いの並べ替えです。仕入の量や時期、設備の入れ替えの予定など、日付を後ろにずらせるものがあるかを確認します。相手のある話ではありますが、金融機関を通さずに動かせます。

次が、すでに借りている資金について、返済条件の見直しを取引先の金融機関に相談する道です。据置期間は元金の返済を止めて利息のみを支払う扱いで、制度上は5年以内の範囲で認められることがあります。ただし適用される返済期間や据置期間、利率は審査のうえ金融機関が決定するもので、申し込む側が選んで決められるものではありません。

三つ目が、新たに運転資金を借り入れる道です。日本政策金融公庫の場合、書類を提出してから実行までおおむね3週間から1か月が目安で、書類の準備を含めると2か月程度を見ておく形になります(2026年8月時点)。手元が薄くなる月が3か月先だと分かった時点で動き始めれば、この期間に間に合います。創業融資は創業前だけの制度ではなく、事業開始後おおむね7年以内も対象に含まれます。

いずれの道でも、金融機関に伝えるのは「人が抜けたので苦しい」という説明ではありません。手順で作った3か月の表そのものが、説明の材料になります。

よくあるご質問

退職者が出た月に運転資金を申し込むと、審査で不利になりますか。

審査では、就業経験、自己資金、事業計画の具体性、資金使途と調達額の整合、信用情報などをもとに判断されます。人員の増減そのものが評価の項目として置かれているわけではありません。資金使途と必要額を説明できる資料が手元にあるかどうかが、実際に見られる部分です。

人件費は運転資金の資金使途に入れられますか。

従業員の給与や役員報酬は、事業活動に必要な経費として運転資金の対象になります。資金使途は事業に必要な支出であることが前提ですので、個別の支出について判断に迷う場合は、申込先や専門家に確認しながら計画を整える形になります。

まとめ

美容室の資金繰りは、席が埋まるかどうかより先に、支払いの日付の並びで決まります。人がひとり抜ける月は、最後の給与、翌月末の社会保険料、担当客の売上、採用と立ち上がりの費用という4つが同時に動きます。退職の申し出を受けたら、3か月ぶんの支払いを日付順に並べて、いちばん薄い月と不足額を出してください。その1枚が、金融機関に相談するときの材料そのものになります。なお本記事は2026年8月時点の法令・制度にもとづくもので、内容は変更される場合があります。

創業融資 無料オンライン診断

あなたは今、いくら受けられる?

記事で要点はつかめたはず。あとは「あなた自身の数字」を知るだけです。いくつかの質問に答えると、印刷できる1枚の結果レポートをその場でPDFでお届けします。

  • ✓融資条件の充足度を100点満点で採点(A〜D判定)
  • ✓起業段階と悩みに応じた課題と「次の一手」を提示
  • ✓印刷できる1枚レポートをPDFで即送信

豪華特典
元日本政策金融公庫 支店長 多胡監修|4大特典を無料プレゼント

診断を受けるだけで、いますぐ全部お受け取りいただけます。

創業融資ロードマップ
申請から着金までの流れが1枚でわかる
創業融資 直前チェックシート
申込前に“落ちる穴”を最終チェック
公庫融資 面談対策指南書
元支店長が教える、面談の通し方
V-Spirits式 事業計画書テンプレート
数千人が融資を獲得した実績の雛形

無料診断を受けて特典を受け取る →

登録不要・その場で結果。「数字が見えてから相談したい」「まず気軽に壁打ちしたい」——どちらにも対応します。

多胡藤夫
監修
多胡藤夫 / 元日本政策金融公庫 支店長
現場で融資審査 約63,000件。その審査基準を診断ロジックと特典に反映しています。

小峰精公 / 元朝日信用金庫 融資担当営業
金融機関の現場目線で、創業者がつまずきやすい点を踏まえて設計。

【無料相談のご案内】

弊社では、元日本政策金融公庫支店長の多胡や元信用金庫の法人営業の小峰を中心とした所属専門家チームが一丸となって、幅広い融資を含む資金調達のご支援・起業支援・経営支援を行っております。
融資を受けるには何から始めればいいの?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。
無料相談も行っているので、ぜひ一度、ご相談ください。お問い合わせお待ちしております!
フリーダイヤル 0120-335-523
お問い合わせフォーム https://v-spirits.com/contacts

小峰

この記事を書いた人

小峰精公/Kiyotaka Komine

元朝日信用金庫 法人営業
資金繰り解決コンサルタント
V-Spirits総合研究所株式会社 常務取締役
大学卒業後、朝日信用金庫に入庫。朝日信用金庫での経験が原点となり、「銀行融資取引」や「資金繰り」の本質を企業へ伝えていくことがミッションだと確信する。
日本の99%は中小零細企業で成り立っている現状を痛感し、1社でも多くの企業の「資金繰り」の課題を解決していくことに専念する。
クライアント様がより良い商品やサービスを提供することができる環境づくりの一助となれるよう全身全霊を尽くす。

多胡藤夫

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

中野裕哲紹介画像


中野裕哲

この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】

税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1,000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

関連記事

無料相談
お客様の声

新着コラム

  1. ...
  2. ...
  3. ...
  4. ...
  5. ...
ダウンロードはこちら
全国対応の補助金申請を専門家がサポート|中野裕哲の無料相談V-Spirits
All Aboutガイドの原点
多胡藤夫ブログ
中野裕哲ブログ
渋田貴正ブログ
三浦高ブログ
小峰精公ブログ
坂井優介ブログ
嶋田大吉ブログ
行政書士法人V-Spirits
充実の福利厚生制度
採用情報
業務提携先募集情報
V-Spirits Group SDGsの取り組み
弊社グループ専門家への取材対応について
爆アゲ税理士の起業経営チャンネル
脳卒中フェスティバル

他社広告欄

クラウドPBX