
宅配寿司開業ガイド:特徴・資金・収益モデルを徹底解説
ビジネスの特徴
宅配寿司とは、一般的に注文を受けて握った寿司を顧客の自宅に届けるサービスです。宅配寿司は、家庭やオフィスで手軽に本格的な寿司を楽しめる利便性を提供します。寿司は日常的な食事としても利用されることが多いため、スピード感と正確な配送が求められます。宅配寿司は、比較的低価格なメニューを幅広い層に販売することで収益を確保します。そのため、効率的な調理、配送システムの構築、顧客単価向上のためのセットメニュー開発などが重要となります。
市場トレンド
(1)市場競争の激化
宅配寿司市場は、大手チェーン店から個人経営の店舗まで多くのプレイヤーが存在しており、競争が激化しています。そのため、差別化要因として独自のメニュー開発、サービスの向上、ブランドイメージの確立などが重要となっています。
(2)デリバリープラットフォームの活用
近年、Uber Eatsや出前館などのフードデリバリープラットフォームの利用が拡大しており、宅配寿司業界にも大きな影響を与えています。これらのプラットフォームへの参加は、新規顧客獲得のチャンスを広げる一方で、手数料負担や顧客データの管理など、新たな課題も生まれています。
開業形態
- 個人事業主
- 法人の設立
許認可
宅配寿司を開業する際に必要となる許認可や要件は以下になります。
■飲食店など営業許可申請
宅配寿司を開業する場合、食品衛生法に基づき保健所の「飲食店営業許可」が必要になります。また、深夜に酒類の販売を行なう場合は「深夜酒類提供飲食店営業届」も別途必要になります。
■食品衛生責任者の設置
食品衛生法では、各店に1人「食品衛生責任者」を置くことが義務づけられています。食品衛生責任者は、調理師、栄養士、製菓衛生師のいずれかの資格が必要です。有資格者がいない場合は、所轄の保健所が実施する食品衛生責任者のための講習会をし、テストに合格すれば有資格者になります。
開業資金
宅配寿司の開業資金は、一般的に約1,000万円前後が必要になります。
開業資金として大きくかかつ費用は「設備資金」です。事業に必要な機械・備品の導入費用、店舗の改装費など飲食店の開業には多くの設備資金が必要になります。また、「運転資金」も重要です。開業後すぐにお客様が来店されるとは限りません。そのため、最低1~3か月間の運転資金を準備する必要があります。そして、開業までに準備する備品や事務用品の費用、開業に必要な事務手続きや登記関連費用、保証金などの資金も必要になります。
起業を検討する際は、事業内容を決めるとともに、これらの開業資金を同時に考えることになります。開業するのに「いくら必要になるのか」「自分で用意できる金額はいくらあるのか」などを検討し、計画性をもって開業資金を準備しましょう。
開業ステップ
- 立地調査・選定
- 事業計画書の策定
- 資金調達
- 内装工事・設備導入
- メニュー構成の検討
- 許認可申請
- 宣伝広告・プロモーション
- 開業
会社の設立
宅配寿司は個人事業でも開業できますが、法人化をすることによるメリットもあります。東京都で会社を設立する場合の具体的なステップをご紹介します。
- 申請書類の作成
※申請書類は都庁で購入できます。 - 免許申請
※申請書類を都庁の管轄部署に提出します。 - 審査
- 許可
その他にも、事業内容などによって必要な手続きが増える場合があります。会社設立には書類の作成や手続きが多く手間や時間がかかります。
弊社では、会社設立を考える起業家のみなさんの負担を軽減するため、コンサルティング付きの会社設立支援サービスを低価格で行っています。
収益モデル
開業にあたっては、店舗の立地や業態、規模などの特性を踏まえて、売上の見通しを立てる必要があります。営業体制の構築や顧問顧客数やスポット顧客の予想数など、細かく作りこむことが重要です。
まずは、弊社の事業計画書フォーマットを参考にして作成してみてください。
最後に
以上が宅配寿司を開業する際の全体像になります。
開業前には宣伝プロモーションに投資をしていち早く軌道に乗る必要があります。
また、開業後、事業が軌道に乗るまでは多くの障壁が存在します。
特に集客をするのは難しい…
このように考えるのではないでしょうか?
スムーズに集客をするには丁寧な事業計画書の作成や資金の調達をする必要があります。
どんな経路で行けばいいのか、どのような食材を使えばいいのか、どのように販売促進活動をすればいいのか分からない。
大丈夫です。不安は1つずつ解消していきましょう!!
【無料相談のご案内】
起業の手続きって何から始めればいいの?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。
無料相談も行っているので、ぜひ一度、ご相談ください。お問い合わせお待ちしております!
この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。