
転職を繰り返すと創業融資に不利って本当?
~あなたのキャリアが「信用」に変わる考え方~
「転職回数が多いけど、創業融資って受けられるの?」「やっぱり長く勤めてないとダメかな…」
そんな不安をお持ちの方、実は少なくありません。でもご安心ください。ポイントさえ押さえれば、転職歴があることがマイナスになるとは限らないんです。
審査で見られているのは「数字」だけじゃない!
創業融資における審査ポイントは、単なる売上予測や自己資金の額だけではありません。特に見られるのは以下のような点です。
● 継続力と責任感
「この人は事業を続けられる人かどうか?」という視点は非常に重要です。
その判断材料の一つとして職歴、特に勤務期間や役職などが見られることがあります。
「逃げの転職ではない」といった主張をしっかりとしましょう。
● 収入の安定性
転職が短期間に何度も繰り返されていると、「収入が不安定=資金繰りも不安定になるのでは?」といった懸念をもたれることも。
● 一貫性のあるキャリアかどうか
職種や業界が大きくバラバラでない限り、「経験の深さ」や「知識の広がり」としてプラス評価されるケースも多くあります。
転職歴=マイナスとは限らない!
「転職=悪」というイメージを持ってしまいがちですが、実際はそうではありません。
たとえば――
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「スキルアップのために転職した」
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「より専門的な職種へ進んだ」
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「マネジメントの経験を積むためだった」
など、目的のある転職であれば、むしろ“起業に向けた準備期間”として評価されることも。
大事なのは、「なぜその転職をしたのか」「何を得て、今にどう活かされているのか」を自分の言葉で説明できることなんです。
転職が多くても創業融資で評価されるためにできること
ここからは、転職が多めの方でも、融資審査で信頼を得られるためのコツをご紹介します。
① キャリアの一貫性を整理する
転職していても「ずっと接客業」「営業職を極めてきた」など、軸があればOK。その軸を明確にしましょう。
② 自己資金をしっかり準備する
転職が多くても、計画的に資金を貯めていれば、それだけで「責任感」「計画性」の証明になります。
③ 最新の職歴をアピールする
「今の会社での実績がしっかりある」ことを伝えると、直近の安定性として評価されやすいです。
④ 収支計画をリアルに作る
創業計画書に現実的な数値が書かれていると、転職歴よりも「この人なら返済できそうだ」と見てもらえる可能性が高まります。
⑤ 面談では転職理由を前向きに語る
「すべては起業のために積み重ねてきた経験」として語ると、説得力が一気に増します。
まとめ:転職歴は“経験値”です!
転職が多いと、不安になる気持ちはよくわかります。
でもそれは、あなたが多くの現場で経験を積み、チャレンジを重ねてきた証でもあるのです。
大切なのは、「今のあなたが、これからの事業にどう取り組むか」。
そして「これまでの経験が、どう活きているのか」を、しっかり伝えることです。
起業はスタートライン。あなたの経験は、その大きな財産になります。
不安があるときは、専門家の力も借りながら、一歩一歩前に進んでいきましょうね。応援しています!
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無料相談も行っているので、ぜひ一度、ご相談ください。お問い合わせお待ちしております!
この記事を書いた人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)
V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。
【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。