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未上場企業とは?上場企業との違い、資金調達・株・企業価値までわかりやすく解説

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未上場企業とは?上場企業との違い、資金調達・株・企業価値までやさしく解説

未上場企業とは、証券取引所に株式を上場していない企業のことです。会社を設立した直後の多くは未上場企業ですので、これから起業しようとしている方にとっては、最初に知っておきたい基本用語のひとつといえるでしょう。

結論から申し上げると、未上場企業の大きな特徴は、経営の自由度が高いことにあります。

株価を日々気にしながら経営する必要がなく、創業者の考えを反映しやすい一方で、資金調達や株価算定、情報開示の面では難しさもあります。そのため、仕組みを正しく理解したうえで、会社の将来像を考えることがとても大切です。

この記事では、未上場企業とは何かを起点に、上場企業との違い、起業家にとってのメリット・デメリット、未上場企業の株や投資、企業価値、決算や財務諸表の調べ方まで、起業前に押さえておきたいポイントをわかりやすく整理していきます。

未上場企業とは

未上場企業の読み方は、「みじょうじょうきぎょう」です。一般には、非上場企業とほぼ同じ意味で使われます。

未上場企業は、証券取引所を通じて不特定多数の投資家が株を売買できる状態にはなっていません。そのため、上場企業のように日々の株価が市場で形成されることはなく、株式の流動性が低いのが特徴です。

英語では unlisted companyprivate company などと表現されます。ただし、海外では制度や会社分類が異なるため、文脈によって意味が少し変わる点には注意が必要です。

起業家の視点で見ると、会社はまず未上場企業として始まり、その後の成長の中で、未上場のまま事業を伸ばすのか、IPOを目指すのか、あるいはM&Aを出口戦略にするのかを選ぶことになります。

つまり、未上場企業は特殊な存在ではありません。起業の出発点となる、もっとも身近な会社形態なのです。

上場企業と未上場企業の違い

上場企業と未上場企業の違いは、単に株式公開の有無だけではありません。起業前に押さえておきたい違いは、主に資金調達、情報開示、経営権、株の売買のしやすさにあります。

まず、上場企業は株式市場を通じて広く投資家から資金調達できます。一方で、未上場企業の資金調達は、銀行融資、第三者割当増資、ベンチャーキャピタル、エンジェル投資家、社債発行などが中心です。

未上場企業でも資金調達は可能ですが、上場企業ほど広く市場から資金を集めやすいわけではありません。

次に、情報開示の違いがあります。上場企業は、有価証券報告書、決算短信、IR情報などの継続的な開示が求められます。これに対して、未上場企業にも会計処理の基本ルールはありますが、上場企業ほど広範な開示義務はありません。

そのため、決算書、財務諸表、売上、業績、株主情報などは、外部から調べにくい場合があります。

つまり、「上場企業も未上場企業も同じ財務会計基準を用いる部分がある」としても、実務では情報の見えやすさに大きな差があると理解しておいたほうが実態に近いです。

さらに、未上場企業は株主数が限られやすく、創業者が経営権を維持しやすいという特徴があります。上場企業では、株主や市場の期待に応える必要があるため、短期的な業績や株価を意識した経営になりやすい面がありますが、未上場企業では中長期の視点で判断しやすい場合があります。

起業家にとってのメリット

起業家にとって未上場企業のメリットは、まず経営の自由度の高さです。

株主が限定されていれば、創業者の意思決定を反映しやすく、短期的な市場評価に振り回されにくくなります。新規事業への投資や事業転換も、状況に応じて柔軟に進めやすいでしょう。

また、資本政策を設計しやすい点も重要です。未上場企業では、創業メンバーの持分比率、外部投資家への出資条件、ストックオプション、新株予約権、従業員持株会などを、会社の成長段階に応じて比較的柔軟に組み立てられます。

将来的にIPOを目指すのか、未上場のまま拡大するのか、あるいはM&Aでの売却を視野に入れるのかによって、最適な資本構成は変わります。

さらに、上場企業と比べると、IR対応や市場向けの説明責任にかかる負担を抑えやすいため、創業初期は事業づくりに集中しやすいのも利点です。

デメリットと注意点

一方で、未上場企業にはデメリットもあります。代表的なのは、大規模な資金調達が難しいことです。

急成長を狙う事業では、研究開発費や採用費、広告費などでまとまった資金が必要になるため、銀行融資や投資家との関係構築が重要になります。

また、未上場企業の株価算定や企業価値評価が難しいのも大きな課題です。市場価格がないため、株式譲渡、増資、自社株買い、相続などの場面では、純資産、将来収益、類似会社比較などをもとにバリュエーションを行います。

この評価が曖昧なままだと、創業者と投資家の認識がずれたり、後の資金調達で問題が起きたりすることがあります。

さらに、未上場企業の株は流動性が低く、簡単に売却できません。投資家にとっては換金しづらく、起業家にとっても株主構成の管理が重要になります。

配当を出す場合や株式譲渡を行う場合は、税金面の検討も必要です。ズバリ言います。未上場企業は自由度が高い反面、後から問題になりやすい部分を早めに整理しておくことがとても大切です。

未上場企業の株・投資・調べ方

未上場企業の株は、上場株のように証券会社の一般口座から自由に買えるわけではありません。

主な取得方法は、既存株主からの株式譲渡、第三者割当増資への参加、知人経由の出資、投資ファンド経由などです。

ただし、未上場企業への投資は情報が限られ、倒産時に資金が戻らない可能性もあるため、リスクは高めです。

未上場企業の決算や財務諸表、業績、株主情報を調べる場合は、官報の決算公告、自社サイト、帝国データバンクなどの民間データベース、各種企業情報サービスが参考になります。

ただし、「未上場企業一覧」「未上場企業ランキング」「未上場企業 時価総額ランキング」などは推計値を含むことも多いため、あくまで参考情報として扱うのが基本です。

ポイントはここです。未上場企業は、上場企業のように情報が自動的に集まるわけではありません。だからこそ、何を確認したいのかを明確にして、複数の情報源を見比べる姿勢が大切になります。

上場を目指すべきか

起業すると、「いずれ上場を目指すべきでは」と考えがちですが、すべての会社がIPOを目指す必要はありません

大きな資金調達や社会的信用を重視するなら、上場は有力な選択肢です。一方で、経営権を維持したい、長期戦略を優先したい、M&Aを出口にしたい場合は、未上場のまま成長したほうが合理的なこともあります。

重要なのは、上場そのものを目的にしないことです。自社の事業モデル、資金需要、採用戦略、出口戦略に照らして、未上場のまま進むのか、IPOを目指すのかを判断することが、起業家にとって最も現実的です。

つまり、「上場しているから良い」「未上場だから不利」と単純に考えるのではなく、自社に合った成長の形を選ぶことが大切なのです。

まとめ

未上場企業とは、証券取引所に株式を上場していない企業です。起業家にとっては最も身近な会社形態であり、経営の自由度が高い一方で、資金調達、株価算定、情報開示、株の流動性には課題があります。

だからこそ、未上場企業と上場企業を単純な優劣で見るのではなく、自社の成長戦略に合った形を選ぶ視点が重要です。

未上場企業の仕組みを理解しておけば、資本政策や経営判断の精度が上がり、起業後の選択肢も広がります。

未上場企業としての成長や資金調達にお悩みの際は、ぜひV-Spiritsまでご相談ください。状況に合わせて、無理のない形で整理していくことが成功への近道です。

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三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)

V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。

【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。

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