税理士/社労士/行政書士/司法書士/中小企業診断士/FP/元補助金審査員/元日本政策金融公庫支店長/各種コンサルタントなどが常駐する他に類を見ないワンストップサービス
オフィスは池袋駅から徒歩3分の日本政策金融公庫池袋支店と同じビルです。起業・経営の無料相談実施中

コラム

借入なしの開業で事業計画書は必要?作成のメリット

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

借入なしの開業でも事業計画書は必要?元公庫支店長が語る理由

自己資金だけで開業を予定している方から、こんなご相談をよくいただきます。

「今回は借入をせず、自分の貯金だけで開業するつもりです。それでも事業計画書は作っておくべきなのでしょうか?」

多胡藤夫

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

多胡からの回答

結論からお伝えすると、借入をしない開業でも、事業計画書は作っておくべきだと私は考えています。手間をかける意味があるのかと感じるお気持ちはよく分かりますが、事業計画書は融資を受けるためだけの書類ではありません。審査する相手がいない分、作る目的が変わるだけで、必要性そのものは変わらないというのが、現場を見てきた私の実感です。

私は日本政策金融公庫の支店長として、長年にわたり創業期の事業計画書を見てきました。審査の場面では、計画の具体性が重要な判断材料になります。本記事執筆時点(2026年10月)の確認情報として、創業期の審査では事業計画の具体性・資金使途と調達額の整合などが見られていますが、今回のご相談のように借入をしない場合は、この審査という工程自体が存在しません。そのため、計画書の意味を「審査に通すための書類」から「自分の事業を自分で把握するための道具」へ切り替えて考える必要があります。以下では、その道具としての役割を、3つに分けてお話しします。

①計画書は、審査のためだけの書類ではありません

多くの方が、事業計画書を「融資を申し込むときに求められる書類」として覚えています。たしかに、借入を検討する場面では、事業計画書の提出を求められることがほとんどです。しかし、それは計画書の役割の一部にすぎません。

事業計画書の中身は、売上の見込み、かかる費用、そこから残る利益、そして毎月のお金の出入りを、自分の頭の中だけでなく紙やデータの上に並べたものです。この作業自体は、誰かに見せるために行うものではなく、自分の事業がどういう仕組みで成り立っているのかを、自分自身が理解するために行うものです。借入をしない場合、この書類を外部の誰かに提出する機会はないかもしれません。ですが、提出先がないからといって、整理する価値がなくなるわけではありません。むしろ、誰かの審査を通る前提で体裁を整える必要がない分、自分が本当に知りたい数字だけを、率直に書き出せるという利点があります。

開業を控えた方の中には、「貯金が十分にあるから、細かく計算しなくても大丈夫」と考える方もいらっしゃいます。ただ、自己資金の額が十分かどうかは、貯金の総額だけでは判断できません。開業にかかる初期費用を払ったあと、どれだけの額が手元に残るのか、そしてその残った額で、売上が安定するまでの期間をどれだけ持たせられるのか。この2つを数字で確認しない限り、「十分かどうか」は感覚の話にとどまってしまいます。計画書を作る過程で、この確認を自然に行うことになります。

②資金が尽きる前に気づくための、資金繰りの見通しになります

事業計画書の中でも、特に重要な役割を担うのが、資金繰りの見通しです。資金繰りとは、利益が出ているかどうかとは別に、手元の現金がいつ、どれだけ出て、どれだけ入ってくるかを月単位で追いかける考え方です。

借入をせず自己資金だけで開業する場合、資金繰りの見通しを作っておく重要性は、借入をする場合よりもむしろ高いと、私は考えています。理由は単純で、借入であれば、金融機関との面談の中で第三者の目が入り、計画の甘さを指摘される機会があります。自己資金だけで進める場合は、そうした外部の目が入らないまま、すべてご自身の判断で進んでいくことになります。だからこそ、自分自身で資金の先行きを確認する仕組みを、計画書という形であらかじめ用意しておく意味があります。

具体的には、開業後の毎月について、売上の見込みから、仕入れや人件費、家賃、光熱費などの支払いを差し引き、手元にいくら残るのかを並べていきます。この作業を行うと、「順調にいけば何か月目で資金が底を打つか」「売上が思ったように立たない場合、何か月持ちこたえられるか」が、感覚ではなく数字として見えてきます。開業したばかりの時期は、売上が思うように伸びないことも珍しくありません。利益が出ているつもりでも、手元の現金が先に尽きてしまうということは、実際に起こり得ます。資金繰りの見通しを事前に作っておけば、資金が本当に尽きる前の段階で、「このままでは厳しくなりそうだ」という兆候に気づくことができます。気づく時期が早いほど、取れる手立ての選択肢も多く残ります。

反対に、計画書を作らずに開業してしまうと、毎月の数字をその場その場で見ることになり、問題に気づくのが、現金が実際に不足し始めてからになりがちです。そうなってからでは、打てる手が限られてしまいます。事業計画書は、この「気づくタイミング」を前倒しにするための道具だと考えていただくと、作る意味がはっきりすると思います。

③撤退ラインを、事前に決めておく効果があります

もう一つ、計画書を作る大きな意味は、撤退ラインをあらかじめ決めておけることです。撤退ラインとは、事業がどこまで悪化したら、やり方を見直すのか、あるいは事業自体を見直すのかという基準のことです。

開業前は、誰もがうまくいくことを想定して準備を進めます。それ自体は自然なことですが、うまくいかなかった場合の基準を何も決めずに開業してしまうと、実際に売上が落ち込んだときに、「まだ頑張ればいけるはずだ」という気持ちだけで判断を続けてしまいやすくなります。開業前の冷静な時点で基準を決めておくのと、資金が減ってきて気持ちが焦っている時点で初めて考えるのとでは、出てくる判断の質が大きく変わります。

事業計画書の中で、資金繰りの見通しを作ってあれば、「手元の資金がこの水準まで減ったら、固定費の見直しを検討する」「この時期までに売上がこの数字に届かなければ、事業の形を変える」といった基準を、具体的な数字として計画書の中に書き込んでおくことができます。借入がない分、金融機関への返済という制約がないのは事実ですが、それは資金に歯止めが利きにくいという面もあります。返済のように外から強制される区切りがない以上、ご自身で区切りを決めておく必要性は、むしろ高いといえます。

撤退ラインを決めておくことは、事業をあきらめるための準備ではありません。どこまで粘るべきかを、焦った状態ではなく落ち着いた状態で、あらかじめ自分自身に示しておくための準備です。この基準があることで、いざそのときが来ても、感情だけに流されずに判断できるようになります。

借入をしないからこそ、言葉にして残す意味があります

借入をしない開業では、事業計画書を誰かに審査されることはありません。だからこそ、「自分は分かっているから、紙にしなくてもいい」と考えてしまいがちです。しかし、頭の中だけで持っている計画は、順調なときは意識されず、状況が悪くなったときに初めて、曖昧さが表に出てきます。数字として紙やデータに残しておけば、状況が変わったときに、何を基準に判断すればよいのかを、焦らずに見返すことができます。

事業計画書の作り込み方に迷う場合、ご自身だけで数字を整理しきれないと感じることもあると思います。そうした場合は、専門家と一緒に事業計画書の作成を進める支援を活用するという方法もあります。審査を受けるかどうかにかかわらず、売上の見込みや資金繰りの数字を、第三者と一緒に確認しながら整理することで、見落としにも気づきやすくなります。

借入をしない開業であっても、事業計画書は、資金が尽きる前に気づき、落ち着いて判断するための道具として、作っておく価値があると私は考えています。まずはご自身の売上と支出の見込みを、ひと月ずつ書き出してみることから始めてみてください。

創業融資 無料オンライン診断

あなたは今、いくら受けられる?

記事で要点はつかめたはず。あとは「あなた自身の数字」を知るだけです。いくつかの質問に答えると、印刷できる1枚の結果レポートをその場でPDFでお届けします。

  • ✓融資条件の充足度を100点満点で採点(A〜D判定)
  • ✓起業段階と悩みに応じた課題と「次の一手」を提示
  • ✓印刷できる1枚レポートをPDFで即送信

豪華特典
元日本政策金融公庫 支店長 多胡監修|4大特典を無料プレゼント

診断を受けるだけで、いますぐ全部お受け取りいただけます。

創業融資ロードマップ
申請から着金までの流れが1枚でわかる
創業融資 直前チェックシート
申込前に“落ちる穴”を最終チェック
公庫融資 面談対策指南書
元支店長が教える、面談の通し方
V-Spirits式 事業計画書テンプレート
数千人が融資を獲得した実績の雛形

無料診断を受けて特典を受け取る →

登録不要・その場で結果。「数字が見えてから相談したい」「まず気軽に壁打ちしたい」——どちらにも対応します。

多胡藤夫
監修
多胡藤夫 / 元日本政策金融公庫 支店長
現場で融資審査 約63,000件。その審査基準を診断ロジックと特典に反映しています。

小峰精公 / 元朝日信用金庫 融資担当営業
金融機関の現場目線で、創業者がつまずきやすい点を踏まえて設計。

【無料相談のご案内】

弊社では、元日本政策金融公庫支店長の多胡や元信用金庫の法人営業の小峰を中心とした所属専門家チームが一丸となって、幅広い融資を含む資金調達のご支援・起業支援・経営支援を行っております。
融資を受けるには何から始めればいいの?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。
無料相談も行っているので、ぜひ一度、ご相談ください。お問い合わせお待ちしております!
フリーダイヤル 0120-335-523
お問い合わせフォーム https://v-spirits.com/contacts

小峰

この記事を書いた人

小峰精公/Kiyotaka Komine

元朝日信用金庫 法人営業
資金繰り解決コンサルタント
V-Spirits総合研究所株式会社 常務取締役
大学卒業後、朝日信用金庫に入庫。朝日信用金庫での経験が原点となり、「銀行融資取引」や「資金繰り」の本質を企業へ伝えていくことがミッションだと確信する。
日本の99%は中小零細企業で成り立っている現状を痛感し、1社でも多くの企業の「資金繰り」の課題を解決していくことに専念する。
クライアント様がより良い商品やサービスを提供することができる環境づくりの一助となれるよう全身全霊を尽くす。

多胡藤夫

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

中野裕哲紹介画像


中野裕哲

この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】

税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1,000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

無料相談
お客様の声

新着コラム

  1. ...
  2. ...
  3. ...
  4. ...
  5. ...
ダウンロードはこちら
全国対応の補助金申請を専門家がサポート|中野裕哲の無料相談V-Spirits
All Aboutガイドの原点
多胡藤夫ブログ
中野裕哲ブログ
渋田貴正ブログ
三浦高ブログ
小峰精公ブログ
坂井優介ブログ
嶋田大吉ブログ
行政書士法人V-Spirits
充実の福利厚生制度
採用情報
業務提携先募集情報
V-Spirits Group SDGsの取り組み
弊社グループ専門家への取材対応について
爆アゲ税理士の起業経営チャンネル
脳卒中フェスティバル

他社広告欄

クラウドPBX