
客先常駐型とは?自宅勤務の可能性と起業視点でのメリット・課題
こんにちは!起業コンサルタント(R)、税理士、行政書士、ファイナンシャルプランナーの中野裕哲です。
「最近、リモートで“客先常駐”してるっていう友人がいるんだけど、どういうこと?」「将来起業したいけど、そんな働き方って役立つの?」
そんな疑問を持っている方も多いと思います。
ズバリ言います。「客先常駐型」という働き方は、IT業界を中心に進化しており、自宅勤務との組み合わせも現実的な選択肢になっています!
この記事では、客先常駐型の仕組みや、在宅とのハイブリッドスタイル、メリット・デメリット、そして起業との関係性について、わかりやすく解説していきます。
客先常駐型とは何か?
「客先常駐型」とは、企業に雇用されながら、その企業の顧客(クライアント)の職場で業務を行う働き方のことを言います。
多くの場合、SES(システムエンジニアリングサービス)契約や派遣契約の一形態として行われ、特にITエンジニアやシステム運用職に多く見られます。
これまでは物理的にクライアント先に出向くことが前提でしたが、近年ではリモートワークの浸透により、「常駐だけど在宅勤務」というケースも増えてきました。
客先常駐型の特徴
1. 所属は派遣元(自社)
- 勤務場所はクライアント先ですが、給与や社会保険などは所属企業が管理します。
2. 指揮命令系統
- 実務上の指示はクライアントの担当者が出すのが一般的。
3. 業務内容が契約で定められる
- 契約の範囲外の業務を行うとトラブルになることも。
自宅勤務との両立は可能?
近年、テレワーク・リモートワークの普及により、「客先常駐でありながら在宅勤務」という新しいスタイルも現れています。
こんなケースが増えています:
- セキュリティの整ったVPN接続でリモート作業
- 週2日は在宅、週3日は出社のハイブリッド型
- 客先の専用システムにリモートでアクセス
ただし、クライアントのセキュリティポリシーによっては在宅勤務が認められないケースもあるため、事前確認が重要です。
客先常駐型のメリット
1. スキルアップの場として優秀
- 大手企業の開発現場で経験を積むチャンス
- 様々な業界やプロジェクトを体験できる
2. コミュニケーション力・ビジネスマナーが鍛えられる
- クライアントと直接関わることで対人スキルが向上
3. 起業後に活きる「現場感覚」
- 実務のリアルを知ることで、起業後の顧客対応力が向上
客先常駐型のデメリット
1. 所属企業への帰属意識が薄れやすい
- クライアント先で長時間働くと、社内連携が希薄に
2. キャリア形成が曖昧になるケースも
- 同じような業務が続くとスキルアップにつながらない
3. 労働環境がクライアント任せになる
- 働き方や評価制度などが見えにくく、ミスマッチが生じやすい
起業を見据えた「活かし方」とは?
客先常駐型での経験は、将来の独立・起業にもつながります。
1. クライアントとの人脈を築ける
- 良好な関係を築けば、将来的に仕事の依頼が来ることも
2. 受託開発や業務委託へのステップアップ
- フリーランスや法人化して継続的に案件を受注する道が開ける
3. 自分の得意分野を見つける
- 多様な現場を経験することで、自分に合うビジネス領域が見えてくる
よくある質問(FAQ)
Q1. 客先常駐と派遣の違いは?
A. 類似点は多いですが、契約形態や業務範囲、法律上の扱いに違いがあります。SES契約は請負に近い形で、自社の管理下で働く前提です。
Q2. 在宅型の常駐案件って本当にあるの?
A. はい、あります。特にコロナ以降は、リモート常駐型案件が増加傾向にあります。
Q3. 起業したら常駐型の案件は取れない?
A. 法人化すれば業務委託契約として継続可能です。ただし、信頼関係やスキル、セキュリティ体制の整備が求められます。
Q4. クライアントとの直接契約は可能?
A. 契約上制限される場合もあるため、自社のルールや派遣法を確認しましょう。
Q5. 客先常駐からフリーランスになるにはどうすれば?
A. 人脈、実績、専門スキルがそろえば可能です。まずは業務委託や副業としての一歩から始めてみましょう。
まとめ:客先常駐型は「実務と人脈の宝庫」
客先常駐型という働き方は、ただの「出向」ではありません。
- 様々な業界・現場を経験できる
- クライアントとの信頼関係を築ける
- 起業後のビジネスにもつながる
そんな“実務と人脈の宝庫”とも言えるのです。
これから起業を目指す方にとって、客先常駐型での勤務経験は、貴重な下地になります。
ぜひこの記事を参考に、自分のキャリアパスと照らし合わせながら、戦略的に経験を積んでいきましょう!
不安や疑問があれば、いつでもお気軽にご相談くださいね!
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この記事を書いた人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)
V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。
【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。