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コラム

融資決裁権限!支店決裁と本部決裁の違い

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融資の決裁権限とは?支店決裁と本部決裁の違いをわかりやすく解説

目次

  1. 融資の決裁とは
  2. 支店決裁の特徴
  3. 本部決裁の特徴
  4. どちらの決裁が適しているか
  5. よくある質問(FAQ)

融資の決裁とは

融資とは、金融機関が企業や個人に対して資金を貸し出す取引のことです。しかしながら、誰にいくら貸すかを金融機関が勝手に決めるわけにはいきません。リスクをコントロールしつつ適切な判断を下すために、内部に明確な「決裁権限」が設定されており、担当者から順に稟議が上がっていくフローになっています。

この「決裁」とは、融資申込に対して最終的なOKを出す権限を持った人物または部署が判断を下すことを意味します。どのレベルで決裁するかは、融資額やリスク、顧客属性(創業者か既存企業か)などによって異なります。

一般的に、比較的少額かつリスクの低い融資であれば支店長レベルの「支店決裁」で完結しますが、金額が大きくなったり内容が複雑になると「本部決裁」へと稟議が上がることになります。

支店決裁の特徴

メリット

  • 決裁までが早い:支店内での意思決定となるため、申込から実行までが非常にスピーディー。中には1週間以内に融資が実行されるケースもあります。
  • 担当者と直接相談しやすい:担当者や支店長と直接面談ができ、状況に応じた柔軟な対応が可能です。事業の想いや将来像など、定量的でない要素も加味してもらいやすいのが特徴です。
  • 地域密着で信頼関係を築ける:地元の支店は長く地域と関わっているため、過去の取引や人柄などを踏まえた対応がされやすい傾向があります。

デメリット

  • 対応できる金額に制限がある:支店長の決裁権限には明確な上限があり、例えば「1,000万円まで」など、銀行ごとに基準が設定されています。それを超える場合は自動的に本部に稟議が上がることになります。
  • 本格的な成長資金には不向き:創業時や運転資金には向いていますが、工場建設・店舗展開など大きな投資には対応しきれません。

なお、支店決裁はあくまで「速さ」と「親密さ」が武器です。中小企業や個人事業主、創業初期などでは特に利用される機会が多くなります。

本部決裁の特徴

メリット

  • 高額・複雑な融資案件に対応可能:数千万円〜数億円レベルの融資に対応できるのが最大のメリットです。支店の枠を超えた審査が行えるため、大規模な資金調達を希望する企業にとっては不可欠なルートです。
  • 情報共有による将来性評価:本部の審査部は過去の与信情報や業界動向など広範な視点で審査を行います。結果として、信頼性のある企業であれば将来的な取引拡大にもつながる場合があります。

デメリット

  • 審査が細かく厳しい:支店では通るような案件も、本部決裁では「資金繰り表が不完全」「借入過多」「担保評価が低い」などの理由で差し戻しになることがあります。形式要件の厳しさが特徴です。
  • 決裁までに時間がかかる:本部のスケジュールや審査手続きの進行により、最短でも2〜3週間、長ければ1か月以上かかることもあります。急ぎの資金調達には不向きです。

本部決裁は、財務分析・事業性評価・市場調査など、多角的に企業を審査します。社内のリスク管理を徹底する必要がある大手金融機関では特に厳格です。

どちらの決裁が適しているか

それでは、具体的にどのようなケースで支店決裁・本部決裁が使い分けられるのでしょうか。以下にポイントをまとめてみます。

支店決裁が適しているケース

  • 創業資金として500万円程度の融資を希望している
  • これまでの取引があり支店との関係性が構築できている
  • スピード重視で短期間に資金を調達したい

本部決裁が適しているケース

  • 1,000万円以上の運転資金や設備投資資金を希望している
  • 複数の支店にまたがる取引や、他行との共同融資が必要
  • 将来的な事業展開を見据え、長期的に銀行との関係を築きたい

どちらが「良い」「悪い」というものではなく、事業フェーズ・金額・スピード感によって使い分けることが大切です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 支店決裁で対応できる融資額の目安は?

金融機関によりますが、信用金庫や地銀の場合、概ね300〜1,000万円程度が支店長決裁の範囲とされています。超える場合は原則として本部決裁となります。

Q2. 本部決裁に進んだ場合、審査にどれくらい時間がかかりますか?

審査内容や本部の混雑具合にもよりますが、一般的には申込から2〜4週間程度を見ておくと安心です。事業計画書や財務書類を整えておくことで、審査のスピードも早まります。

Q3. どちらの決裁が通りやすいですか?

支店決裁の方が通りやすいケースが多いです。支店では「人物評価」や「地域貢献度」など定性的な評価が入りやすい一方、本部では定量的な財務指標が重視されます。とはいえ、適切な準備をすれば本部審査でも十分通過は可能です。

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三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura 元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員 中小企業診断士、起業コンサルタント®、 1級販売士、宅地建物取引主任者、 補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、 産業能率大学 兼任教員 2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。 融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago 元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役 同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。 支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。 日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。 長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

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