
【徹底解説】資金使途違反とは?銀行融資で絶対にしてはいけない行為とその代償
融資を受ける際に最も注意すべき点のひとつが「資金使途違反」です。
一度でも違反してしまうと、金融機関や信用保証協会からの信頼を失い、今後の融資が極めて難しくなります。
本記事では、資金使途違反の具体例や、違反した場合の影響、正しい対応方法をわかりやすく解説します。
目次
資金使途違反とは?
資金使途違反とは、融資を受けた際に金融機関や信用保証協会に申告した「資金の使い道」と実際の用途が異なることを指します。
一度でも資金使途違反を行ってしまうと、銀行から「信用できない企業」と判断され、将来的な融資が難しくなります。
特に信用保証協会付き融資の場合、信用保証協会のデータベースに登録されるため、他の銀行に申し込んでも履歴が共有され、融資が通らなくなります。
資金使途違反の具体例
では、どのような行為が資金使途違反にあたるのか、具体的な例を見ていきましょう。
① 金融機関や信用保証協会に伝えた資金使途とは別のことに資金を使う
申請時に伝えた用途と異なる目的にお金を使ってしまうケースです。たとえば、「設備資金」として借りたお金を「運転資金」に流用した場合などが該当します。
② 設備資金の融資が入金される前に購入先へ代金を支払った
このケースも非常に多い違反例です。原則として、設備費用は「融資金」で支払わなければなりません。
融資が決まったからといって自己資金で先に支払ってしまうと、融資手続きがやり直しになる場合があります。
最悪の場合、融資そのものが白紙になることも。
※日本政策金融公庫の融資では一部例外的に「遡り支払い」が認められるケースもありますが、基本は後払いが原則です。
③ 当初の見積金額から必要金額が減少した
たとえば、700万円の設備資金で申し込んだが、値引きがあり500万円で済んだ場合、差額の200万円を運転資金に使ってしまうケースです。
この場合、速やかに値下げの事実を金融機関に報告し、指示を仰ぐことが必要です。
④ 設備購入先から後で返金を受ける
設備購入先に金額を水増しした見積書を作成してもらい、融資金を振り込んだあとに一部を返金してもらって運転資金に充てる行為。
これは明確な資金使途違反であり、悪質な場合は詐欺行為とみなされるおそれもあります。
資金使途違反とみなされたらどうなる?
資金使途違反と判断された場合、その融資を全額返済しなければならない可能性があります。
また、誤解によるものであっても、速やかに金融機関や信用保証協会に事情を説明し、誤解を解く必要があります。
「資金使途」は融資契約の根幹に関わる部分です。
「少しくらいなら大丈夫」という気持ちは命取りになります。安易な判断は避け、必ず事前に金融機関へ相談しましょう。
よくある質問(FAQ)
Q1. 資金使途違反をしてしまったら、すぐにバレますか?
金融機関は融資後も支払い状況や領収書の確認などを通じてモニタリングを行っています。
支払いの流れをチェックされるため、後からでも発覚する可能性が高いです。
Q2. 金額が小さくても資金使途違反になりますか?
はい。金額の大小にかかわらず、申請内容と異なる使い方をすれば資金使途違反に該当します。
Q3. どうすれば資金使途違反を防げますか?
見積変更や支払い時期にズレが生じた際は、必ず金融機関に相談してください。
担当者に確認しておけば、トラブルを未然に防ぐことができます。
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この記事を書いた人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)
V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。
【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。

この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。



























