
提出後に気づいた計画書と資金表の数字のズレ、どう対応すればよいか
💬 創業融資を申込み中の会社員の方からのご相談
申込み書類を提出した後で、計画書の数字と資金表の数字が少しずれていることに気づきました。小さな食い違いでも、審査には大きく影響するのでしょうか?

この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。
監修者の元日本政策金融公庫の支店長の多胡からの回答
結論からお伝えすると、数字のズレに気づいた時点で、速やかに申込先へ連絡し、訂正を申し出ることが最善の対応です。小さな食い違いがあること自体より、気づいたまま放置してしまうことのほうが、印象としては悪くなります。早めに自分から伝えれば、大きな問題にはなりにくいケースがほとんどです。
なぜ書類の整合性が見られるのか
審査する側が計画書と資金表を突き合わせて見るのは、数字そのものの正しさだけでなく、申込者が自分の事業の数字をどれだけ正確に把握し、管理できているかを見るためでもあります。開業後の経営では、日々の数字を管理する力が欠かせません。書類の整合性は、その管理能力の一端を映す鏡のような役割を持っています。だからこそ、数字のズレは軽視されない一方で、気づいた後にどう対応するかという姿勢も、同じくらい見られています。
気づいたときにまずやること
ズレに気づいたら、まずご自身でどちらの数字が正しいのかを確認してください。計画書の売上見込みが正しいのか、資金表の数字が正しいのか、あるいは両方に見直しが必要なのかを整理します。そのうえで、申込先の担当者に連絡し、「提出後に数字のズレに気づいたので訂正したい」と率直に伝えてください。多くの場合、訂正の書類を追加提出することで対応できます。
小さなズレが与える影響の実際
転記ミスのような小さな食い違いであれば、それだけで審査結果が大きく左右されることは多くありません。問題になりやすいのは、ズレの金額が大きい場合や、ズレを指摘されても説明ができない場合、あるいは指摘されるまで気づかず放置していた場合です。小さなミスを過度に恐れる必要はありませんが、見つけたら早めに対応する姿勢を持っておいてください。
今後の書類作成で気をつけたいこと
同じようなズレを防ぐために、事業計画書と資金繰り表を作成したら、提出前に両方の書類を並べて、関連する数字を1つずつ突き合わせて確認する工程を入れてください。特に、売上計画・必要資金・借入希望額のように、複数の書類にまたがって登場する数字は、ズレが起きやすい箇所です。チェックリストを作っておくと、見落としを防ぎやすくなります。
「全部台無しになるのでは」という不安について
提出後にミスに気づくと、これまで時間をかけて準備してきたことがすべて無駄になるのではないかと、強い焦りを感じる方も少なくありません。ですが、審査は一つの数字のズレだけで決まるものではなく、業務経験、自己資金、事業計画の具体性、資金使途と調達額の整合、信用情報など、複数の材料を総合して判断されます。小さな転記ミスが見つかったからといって、それまでの準備や計画の中身そのものが否定されるわけではありません。過度に自分を追い詰めず、まずは冷静に事実を整理することから始めてください。
連絡をためらう必要はない
「今さら連絡して訂正を申し出たら、かえって印象が悪くなるのではないか」と心配される方もいますが、審査の現場では、申込者自らが誤りに気づいて訂正を申し出てくるケースは珍しくありません。連絡を受けた担当者も、訂正の経緯と正しい数字さえ分かれば、通常の確認作業として対応できます。連絡をためらって時間が経つほうが、結果的に審査のスケジュールにも影響しかねないため、気づいた時点でできるだけ早く連絡することを優先してください。
まとめ
提出後に気づいた数字のズレは、放置せず、気づいた時点で申込先に連絡して訂正を申し出てください。小さなミスそのものより、気づいた後の対応のほうが、審査する側にとっては重要な判断材料になります。
書類の整合性チェックの仕方や、ズレを見つけたときの伝え方に不安がある場合は、専門家に相談しながら最終チェックを進めていくと安心です。
【無料相談のご案内】
融資を受けるには何から始めればいいの?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。
無料相談も行っているので、ぜひ一度、ご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

この記事を書いた人
小峰精公/Kiyotaka Komine
元朝日信用金庫 法人営業
資金繰り解決コンサルタント
V-Spirits総合研究所株式会社 常務取締役
大学卒業後、朝日信用金庫に入庫。朝日信用金庫での経験が原点となり、「銀行融資取引」や「資金繰り」の本質を企業へ伝えていくことがミッションだと確信する。
日本の99%は中小零細企業で成り立っている現状を痛感し、1社でも多くの企業の「資金繰り」の課題を解決していくことに専念する。
クライアント様がより良い商品やサービスを提供することができる環境づくりの一助となれるよう全身全霊を尽くす。

この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。


この記事を監修した人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授
税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。
経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。
【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。
中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。
【主な実績】
- 起業支援・経営支援の豊富な実績
- 起業相談件数3,000件以上
- 資金調達支援1,000件以上
- 大企業Webサイト多数監修
- 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)
V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。
税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。





























