
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の従業員の定義|数え方と確認の手順
補助金の申請書類を準備していると、「従業員」という言葉の前で手が止まることがあります。経営者本人は数えるのか、アルバイトやパートは入るのか、役員や家族はどう扱うのか。起業直後の個人事業主の方ほど、この疑問にぶつかりやすいと思います。この記事では、従業員の数え方の全体像と、公募要領で確認する手順を整理します。
この記事で扱う制度は、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(革新的新製品・サービス枠/新事業進出枠)と、中小企業省力化投資補助金(一般型)です。制度は改定されることがあるため、申請前に最新の公募要領や事務局(Jグランツ・各制度の事務局サイト)で必ず確認してください。
従業員の数え方の全体像
補助金で言う従業員は、日常会話で使う「社員」や「スタッフ」とは範囲が違うことがあります。正社員だけを数えるのか、雇用期間に定めがある人も含めるのか、経営者や役員をどう扱うのか。こうした点は制度ごとに定められているため、言葉の印象から推測せず、公募要領に書かれた定義を基準に判断するのが基本です。
迷いやすい場面は、大きく三つに分けて考えると整理しやすくなります。
経営者本人・役員の扱い
経営者本人や役員を従業員に含めるかどうかは、この記事では断定しません。従業員の範囲は公募要領の定義で確認が必要です。法人か個人事業主か、どのような立場で事業に関わっているかによって考え方が変わる場合もあるため、自己判断で数えず、公募要領の該当箇所を読んでください。
パート・アルバイトなど雇用形態による違い
パートやアルバイトを従業員に数えるかどうかは、雇用形態により扱いが異なる場合があります。雇用の期間や働き方の条件によって結論が変わることもあるため、一律の答えを示すことはできません。まず公募要領の定義を確認し、判断に迷うときは社会保険労務士等の専門家に相談してください。
家族が事業に関わっている場合
家族が事業を手伝っている場合も、数え方が一般的な感覚と違うことがあります。ここでも従業員の範囲は公募要領の定義で確認が必要です。家族の関わり方は個別の事情に左右されるため、この記事では取り扱いを示しません。
公募要領で確認する手順
従業員の範囲を確かめるには、次の順番で進めると迷いにくくなります。
- 申請を考えている補助金の公募要領を、Jグランツまたは各制度の事務局サイトから入手する
- 従業員の定義が書かれている箇所を探し、読み飛ばさずに一度通して読む
- 公募要領のFAQ(よくある質問)に、自分と近い雇用形態や立場の質問がないかを確認する
- それでも判断がつかない場合は、事務局の問い合わせ窓口に確認する
- 雇用契約や勤務の実態が絡む部分は、社会保険労務士等の専門家に相談する
記事の説明と公募要領の文言が食い違うときは、必ず公募要領の文言を優先してください。また、どの箇所を根拠に判断したかを書き留めておくと、後から見直すときに役立ちます。
従業員数で補助上限が変わる(規模により上限が異なる一般論)
補助上限額は、従業員の人数により上限額の区分が異なります。従業員数は、補助の上限を左右する要素の一つだと考えておくとよいでしょう。ただし、具体的な金額は制度や公募回によって変わるため、この記事では数字を示しません。
従業員数の数え方が変わると、どの区分に当てはまるかも変わります。数え方を先に固めてから、上限の区分を公募要領で確かめる順番にすると、計画を組み直す手間が減ります。
制度は改定されることがあるため、申請前に最新の公募要領や事務局(Jグランツ・各制度の事務局サイト)で必ず確認してください。
従業員の数え方を考えるときは、人ごとに「どの雇用形態か」「いつからいつまで働いているか」を書き出しておくと、公募要領の定義と照らし合わせやすくなります。役員の立場にある人や家族が関わる場合は、同じ名前の人が複数の書類に出てくるため、表にまとめてから確認するのが安全です。
書き出した表は、申請の準備を始めた段階から保存しておくと後で役立ちます。定義の確認は一度で終わらないことがあるため、公募回が変わるたびに最新の公募要領で見直す習慣をつけてください。
専門家に相談すべき場面
次のような場面では、自分で判断を進めず専門家に相談するのが安全です。
- 雇用形態が複数混在していて、どの人を数えるか整理できないとき
- 家族や役員が事業に関わっていて、立場の区分がはっきりしないとき
- 申請の準備中に従業員の増減が起きそうなとき
社会保険労務士等の専門家は、雇用の実態に沿って整理する場面で頼りになります。申請書類の作成は、公募要領や事務局の案内に沿って進めてください。
💬 執筆者の三浦から一言
従業員の範囲は、申請書類と突き合わせて見ていく項目です。定義を自分の言葉で説明できるようになってから書類を組むと、途中で手が止まりにくくなります。迷った箇所は、公募要領の文言をそのまま書き写して残しておくと、確認の証拠としても使えます。
まとめ
補助金の従業員は、言葉の印象ではなく公募要領の定義で判断するのが基本です。経営者本人や役員、パートやアルバイト、家族の扱いは一律には言えず、雇用形態により扱いが異なる場合があります。まずは公募要領の定義を読み、FAQや事務局への問い合わせで確かめ、判断に迷う場合は社会保険労務士等の専門家に相談してください。
制度は改定されることがあるため、申請前に最新の公募要領や事務局(Jグランツ・各制度の事務局サイト)で必ず確認してください。
【無料相談のご案内】
弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。


この記事を監修した人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授
税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。
経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。
【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。
中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。
【主な実績】
- 起業支援・経営支援の豊富な実績
- 起業相談件数3,000件以上
- 資金調達支援1,000件以上
- 大企業Webサイト多数監修
- 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)
V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。
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