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コラム

ショックフリーザーは補助金の対象になる?ブラストチラーとの違いで変わる制度の選び方

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業務用ブラストチラーとショックフリーザーは何が違う?飲食店が使える補助金の選び方

「急速冷凍機を入れたいので補助金を探している」という相談を受けると、実は仕込みの粗熱取りに使うブラストチラーの話なのか、食材を凍結保存するためのショックフリーザーの話なのか、話している本人も区別できていないことがよくあります。どちらも「急速冷凍機」と呼ばれがちですが、温度帯も工程での役割も別の機械です。この違いを整理しないまま補助金を選ぶと、事業計画の書き方がずれて審査で説明に詰まる原因になります。この記事では、どちらの機械を何のために入れるかで、乗せられる制度と申請上の説明がどう変わるかを目的別に整理します。

「急速冷凍機」とひとくくりにされがちな2台の違い

ブラストチラーは、加熱調理した直後の食材を短時間で冷やし、常温を経由せずにチルド帯まで温度を下げる機械です。仕込みの粗熱取りや、調理から保存までの間の温度管理を目的に使われます。一方のショックフリーザーは、食材を短時間で凍結させる機械で、細胞を壊さずに凍らせることで解凍後の品質を保ちながら長期保存できるようにするのが役割です。同じ厨房設備でも、ブラストチラーは「冷やして次の工程につなぐ」機械、ショックフリーザーは「凍らせて保存期間を延ばす」機械という違いがあります。この役割の違いが、次に説明する補助金選びに直接つながってきます。

機械の違いがなぜ補助金選びに直結するのか

補助金は、その投資が何を目的にしているかで乗せられる制度が変わります。ブラストチラーによる粗熱取り・温度管理の効率化は、既存の調理工程を機械化して人手の負担を減らす投資として説明しやすい性質を持っています。一方でショックフリーザーによる保存性の向上は、単に既存メニューを冷凍化するだけであれば同じく工程の効率化として説明できますが、冷凍販売や新しい売り方につなげる計画にする場合は、投資の位置づけが変わってきます。ただし、既存メニューを単に冷凍対応にするだけ、あるいは商圏を広げるだけといった変更は、新しい市場・事業への進出とは認められにくい点に注意が必要です。冷凍食品事業そのものを新しく立ち上げる計画に踏み込む場合の制度整理は、テーマが変わるため本記事では扱いません。

目的別・判定ガイド

粗熱取り・チルド化(ブラストチラー)が主目的の場合

粗熱取りや温度管理の手作業を機械に置き換える投資は、既存の生産・業務プロセスの省力化を目的とした投資として説明しやすく、中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型/一般型)の対象として検討する余地があります。どちらのルートが合うかは、導入したい機種がカタログに登録されているかどうかで一次的に分かれます。

急速凍結による保存性向上(ショックフリーザー)が主目的の場合

こちらも、既存の仕込み・保存工程を効率化する投資として説明できるのであれば、中小企業省力化投資補助金の対象として検討できます。一方で、冷凍販売など新しい事業の柱を作る計画として位置づけたい場合は、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 新事業進出枠が選択肢に入ってきますが、既存事業と同一の市場への単なる製品追加や、単なるメニュー追加、商圏が違うだけの展開は「新事業進出」に該当せず対象外になりやすい点に注意が必要です。新事業進出枠は新規設立から1年に満たない事業者も対象外です。

衛生管理が主目的の場合、申請書の言葉をどう組み立てるか

食材を扱う衛生管理の徹底を目的にブラストチラーやショックフリーザーを導入したい、という相談も多くあります。中小企業省力化投資補助金(一般型)の申請要件には「生産・業務プロセス、サービス提供方法の省力化が目的の投資であること」が明記されています。衛生管理そのものは補助金の直接の目的にはなりにくいため、温度管理や見張りにかけていた手作業の工程を機械化して人時を減らす、という省力化の文脈に置き換えて事業計画に落とし込む必要があります。

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補助金専門行政書士法人は、V-Spirits元補助金審査員の三浦を中心とした専門家チームが補助金支援を行っております。「このケースは補助金の対象になるのか?」といった疑問にも、無料でお答えしております。お気軽にご相談ください。

カタログ注文型と一般型、どちらのルートで通すか

中小企業省力化投資補助金には、カタログ注文型と一般型という2つのルートがあります。カタログ注文型は、公的に登録された省力化製品のカタログから選ぶことが前提で、中小企業等は販売事業者と共同で申請する必要があり、単独での申請は原則できません。労働生産性(付加価値÷従業員数)を年平均3.0%以上向上させる計画が必要で、計画が未達の場合は減額の対象になります。導入後も複数年度にわたる効果報告や、取得した資産の管理ルールを守る義務があります。

一般型は上限1億円で、カタログに載っていないオーダーメイド性のある設備が対象です。単価50万円(税抜)以上の機械装置等を最低1つ導入することが要件ですが、これだけでは対象になりません。省力化に資する汎用設備を複数組み合わせてより高い効果を出す場合や、事業者ごとに周辺機器や搭載機能の構成が変わる場合に限り、汎用設備でもオーダーメイド設備とみなされます。単に汎用の機械を1台だけ導入する計画は、この条件を満たさない限り対象外です。一般型では労働生産性を年平均4.0%以上向上させる計画が必要で、賃上げ目標が未達の場合は達成率に応じて返還が発生することがあります。

手元で導入したい機種がカタログに登録された製品かどうかが、まずどちらのルートを検討するかの分かれ目になります。カタログに無い機種で、複数設備の組み合わせなどオーダーメイド性を計画で示せるなら一般型、カタログ掲載の即効性のある製品を選ぶなら販売事業者と組んでカタログ注文型、という整理です。

見落としがちな対象経費の境界

補助金の対象経費は、機械の本体費だけとは限りません。カタログ注文型では、製品本体費に加えて据付・設定・運用支援等の付帯費用も対象になり得ますが、要件に該当するかどうかで判断されます。一般型では、機械装置・システム構築費の中に、導入と一体になった軽微な据付・改良等が含まれます。一方、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の各枠では、建物の基礎工事や家賃といった周辺コストは対象外です。新事業進出枠のみ建物費が対象になり得ますが、その場合も建物の単純な購入や賃貸そのものは対象外とされています。どの制度でも共通するのが、交付決定前に発注・契約・購入をしてしまうと対象外になる点です。見積もりの段階までは進めても、契約や支払いは交付決定後まで待つ必要があります。

三浦高

💬 執筆者の三浦から一言

カタログ注文型と一般型は、賃上げ目標が未達だったときの扱いが違います。一般型は返還になりますが、カタログ注文型は減額にとどまります。同じ機械を選ぶ場合でも、どちらのルートで申請を通すかによって、未達時に背負うリスクの重さが変わってくる点は見落とされがちです。

申請前に整理しておきたいチェックリスト

制度を選ぶ前に、次の点を整理しておくと迷いにくくなります。まず、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は2026年度から「ものづくり補助金」と「新事業進出補助金」が統合してできた制度で、革新的新製品・サービス枠と新事業進出枠に分かれています。革新的新製品・サービス枠は補助下限が100万円、新事業進出枠は補助下限が750万円と定められており、投資額が小さすぎるとそもそもこの枠には乗りません。上限額として案内される3,500万円・9,000万円は、最大の従業員規模でかつ大幅な賃上げ特例を満たした場合の最大値であり、実際の上限は従業員規模によって変わります。

また、賃上げ目標が未達だった場合のリスクも制度によって重さが違います。中小企業省力化投資補助金の一般型は返還が発生しうる一方、カタログ注文型は減額にとどまるという違いがあります。同じ機械の導入でも、どちらのルートで申請するかで未達時の負担が変わってくるため、賃上げ計画をどこまで固く見積もるかを事前に検討しておく必要があります。新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の2026年度第1回公募は、2026年6月29日に公募が始まり、申請締切は2026年10月30日18時、採択発表は2027年1月頃の予定です。締切に触れる際は、必ず回次と時点をセットで確認してください。

まとめ

ブラストチラーとショックフリーザーは、同じ「急速冷凍機」という呼び方でくくられがちですが、冷やして次の工程につなぐ機械と、凍らせて保存期間を延ばす機械という、まったく別の役割を持っています。この違いを整理したうえで、その投資が既存工程の省力化なのか、新しい売り方につながる投資なのかを明確にすることが、どの補助金を検討するかの出発点になります。そのうえで、導入したい機種がカタログに登録されているかどうかでカタログ注文型と一般型のどちらを検討するかが分かれ、対象経費や賃上げ要件の未達リスクも制度ごとに異なります。自社の投資目的と機種の性質を照らし合わせながら、該当しそうな制度の最新の公募要領を確認していくことをおすすめします。

【無料相談のご案内】

弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

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三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

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中野裕哲

この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】

税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1,000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

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