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コラム

超音波診断装置は補助金の対象になる?動物病院が使える制度の比較

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動物病院がエコーを補助金で導入するときの制度の選び方

超音波診断装置という同じ機器でも、補助金として使える制度は投資の目的によって変わります。旧型のエコーを更新したい動物病院に向けて、超音波診断装置を補助金に乗せるときの判断軸と、候補になる制度の違いを比較しながら整理します。

動物病院の超音波診断装置は人の医療機関向け補助金とは別枠

動物病院で使う超音波診断装置は、自由診療である獣医療の機器です。「超音波診断装置 補助金」で検索すると、都道府県や医療機関を対象にした行政の機器整備事業がよく出てきますが、これらは人の医療機関向けの制度で、公的医療保険の仕組みと結びついています。動物病院はこの枠組みの対象ではありません。動物病院が候補にできるのは、経済産業省・中小企業庁系の中小企業向け補助金です。本記事では、そのなかからエコー導入に関係する制度を、目的別に比較します。

エコー導入を補助金に乗せる前に見る3つの判定軸

同じ性能のエコーへ入れ替えるだけの投資は、多くの制度で対象外になりやすい位置にあります。判断軸は次の3つです。

  • 単なる買い替えか
  • 新しい検査メニューや診療領域の開発を伴うか
  • 既存業務の省力化・構成変更を伴うか

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 革新的新製品・サービス枠は、単なる設備・システム導入や、既存製品・サービスの生産プロセス改善そのものを対象外としています。中小企業省力化投資補助金(一般型)も、汎用設備を単体で導入するだけの事業は対象外で、複数設備を組み合わせる、または導入環境に応じて周辺機器や搭載する機能が変わるといった「オーダーメイド性」を示す事業計画が求められます。エコー導入を補助金に乗せるには、この3つの軸のどこに当てはまる投資かを、事業計画のなかで具体的に書く必要があります。

三浦高

💬 執筆者の三浦から一言

元創業補助金の審査員・事務局員として申請書を見てきた立場から言うと、機器の入れ替えを新製品開発と言い換えただけの計画は、審査側からは実際の投資内容とのずれとして見えやすいところです。エコー導入を新事業進出・ものづくり商業サービス補助金に乗せるなら、何を新しく提供するのかを具体的に書く必要があります。

候補になる補助金を目的別に比較

上記の判定軸に沿って、候補になり得る制度を3つ並べます。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 革新的新製品・サービス枠(新しい検査メニュー・診療領域の開発を伴う場合)

顧客に新たな価値を提供する新製品・新サービスの開発が対象です。エコー導入と合わせて、これまで対応していなかった検査領域を新たに始める計画であれば候補になります。補助上限は従業員規模により異なり、1〜5人は最大750万円、6〜20人は最大1,000万円、21〜50人は最大1,500万円、51人以上は最大2,500万円です。大幅な賃上げ計画を満たす特例を使うと、各区分の上限がそれぞれ850万円・1,250万円・2,500万円・最大3,500万円まで広がります。補助下限は100万円のため、小さすぎる投資は枠に乗りません。補助率は中小企業者が2分の1、小規模企業・小規模事業者は3分の2です。第1回公募は2026年6月29日から始まり、申請締切は2026年9月30日18時、採択発表は2026年12月頃の見込みです。

中小企業省力化投資補助金(一般型)(既存業務の省力化・構成変更として位置づける場合)

補助上限は1億円です。単価50万円(税抜)以上の機械装置等を最低1つ導入することが必須で、なおかつ汎用設備を複数組み合わせる、または導入環境に応じて周辺機器や機能が変わるといった要件を満たす必要があります。3〜5年の事業計画で、労働生産性を年平均4.0%以上伸ばす計画を組みます。賃上げ目標が未達の場合は、達成率に応じて返還が発生し得ます。みなし大企業に該当する場合や、直近3年の課税所得年平均が15億円を超える場合、従業員0名の場合などは対象外になりやすい形態です。

小規模事業者持続化補助金(販路開拓とセットで機器を導入する場合)

対象は小規模事業者に限られます。商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)は常時使用する従業員5人以下、それ以外のサービス業や製造業その他は20人以下という規模区分があり、獣医師・動物看護師の人数によってはこの区分をまたぐ場合があるため、申請前に従業員数の数え方を確認する必要があります。対象外になりやすい形態として、医師・歯科医師・助産師、医療法人、宗教法人、学校法人などが挙げられていますが、獣医師という業態はこの一覧に含まれていません。ただしこの制度は「販路開拓」が主題で、機器の購入だけを切り出した申請は成立しにくく、集患や情報発信と組み合わせた計画にする必要があります。補助上限は基本50万円で、インボイス特例や賃金引上げ特例を併用すると最大250万円まで広がります。GビズIDプライムの取得と、商工会・商工会議所の支援を受けて事業支援計画書(様式4)を発行してもらうことが前提です。第20回公募は申請締切が2026年12月15日17時、採択発表は2027年3月頃の見込みです。

中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)がエコー単体では使いにくい理由

この制度は、公的に登録された省力化製品のカタログから選ぶことが前提です。対象経費もカタログに登録された省力化製品本体費と、その導入に伴う付帯費用に限られます。診断精度を高めるための医療機器は、労働生産性の向上を基準にしたこのカタログの対象になりにくく、エコーを単体で導入する計画には制度の設計が合わない可能性があります。カタログに無い設備は一般型の対象という整理になるため、動物病院がエコー単体を検討する場合は、一般型か、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の各枠を軸に比較する流れになります。

💬 無料相談のご案内

補助金専門行政書士法人は、V-Spirits元補助金審査員の三浦を中心とした専門家チームが補助金支援を行っております。「このケースは補助金の対象になるのか?」といった疑問にも、無料でお答えしております。お気軽にご相談ください。

補助上限・補助率を比較するときの注意点

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金は、2026年度にものづくり補助金と新事業進出補助金が統合されてできた制度です。上限額の3,500万円や9,000万円という数字だけが独り歩きしやすいですが、これは最大の従業員規模かつ大幅賃上げ特例を適用した場合の最大値で、無条件の上限ではありません。実際の上限は従業員規模によって変わるため、比較するときは「最大」であることと「従業員規模により異なる」ことを確認する流れになります。賃上げ要件が未達だったときの扱いも制度ごとに違い、革新的新製品・サービス枠と省力化一般型は返還、省力化カタログ注文型は減額という規定です。

三浦高

💬 執筆者の三浦から一言

元審査員としての実感ですが、革新的新製品・サービス枠の賃上げ要件は一人当たり給与支給総額で年平均3.5%以上、省力化一般型の生産性要件は年平均4.0%以上です。数字は近くても、事業計画の中身や添付書類の組み立て方は制度ごとに変わってくるので、目的に合わせて読み替える必要があります。

動物病院がつまずきやすいポイント

交付決定前に発注や契約を済ませると、その部分は補助の対象から外れます。見積もりを取る段階で、交付決定日がいつになるかを確認しておく流れになります。持続化補助金は商工会・商工会議所の支援を受けて事業支援計画書(様式4)を発行してもらう必要があり、受付締切以降はどのような理由でも発行してもらえません。省力化一般型は労働生産性の目標が未達だと返還が生じる制度設計のため、事業計画の数値は保守的に組む流れになります。導入後の経費処理や圧縮記帳の扱いは、顧問の税理士に確認しながら進める領域です。

まとめ

超音波診断装置の導入は、単なる買い替えなのか、新しい検査メニューの開発なのか、既存業務の省力化なのかによって、乗せられる補助金の候補が変わります。制度ごとに上限額・補助率・賃上げ要件が異なるため、自院の投資計画がどの目的に当てはまるかを整理してから比較検討を進める流れになります。

【無料相談のご案内】

弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

フリーダイヤル 0120-335-523
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三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

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中野裕哲

この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】

税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1,000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

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