
起業準備1年前から始める!会社員のための事業計画書 記入例と完全ガイド
こんにちは!起業コンサルタント(R)、税理士、行政書士、FPの中野裕哲です。
「1年後には独立したいけれど、何から始めればよいのか?」そんな会社員の方からのご相談がとても多いんです。特に多いのが「事業計画書ってどう書けばいいのか分かりません」というお悩み。安心してください。今回は、そんなあなたのために、わかりやすく、実例も交えながら丁寧にご説明していきます!
なぜ事業計画書が重要なのか?
ズバリ言います。事業計画書は、あなた自身が「本当に起業するべきかどうか」を見極めるための最強ツールです。
起業してから後悔しても遅いですからね。
また、創業融資を受ける際、事業計画書は必須です。日本政策金融公庫をはじめとする金融機関は、この書類をもとに「あなたが本気かどうか」「事業として成立するかどうか」を見ています。
もう一つ、事業計画書には意外な効能もあります。
たとえば、ご家族への説得材料。起業を決意しても、パートナーや親御さんが不安を抱えるのはよくあること。そんなとき「これだけ準備しているから大丈夫!」と見せられる資料としても使えるんです。
つまり、事業計画書は自分自身・金融機関・周囲の人々、すべてを納得させる「三方よし」の武器だということです。
事業計画書の構成と記入例
1. 事業の概要
- 業種・業態:オンライン英会話スクール
- 起業の動機:語学学習を通じて人生を変える経験をした。英語に悩む人の力になりたい。
- 事業の目的:初心者向けオンライン英会話の専門プラットフォームを展開。
この項目では、あなたが「なぜそのビジネスをやろうと思ったのか」をストーリーとして書きましょう。人はストーリーに共感します。金融機関の担当者も、ビジネスの裏側にある情熱や背景に目を向けています。
2. 商品・サービスの内容
- 初心者専門のオンライン英会話サービス(月額制)
- 講師は日本語も話せるバイリンガル講師を採用
- 毎週のレッスン+復習サポート動画をセットで提供
商品やサービスの「独自性」が問われるパートです。他社との違いや、ユーザーにとってのメリットをしっかりと説明しましょう。
3. 顧客ターゲット
- 英語に苦手意識のある30代~50代の会社員
- 特に、海外出張や転職で英語が必要な層
ターゲットを絞ることで、メッセージが届きやすくなります。「誰に売るのか」があいまいだと、広告も集客も効果が薄くなってしまいます。
4. 市場分析と差別化ポイント
- 競合は「ネイティブ講師中心のスクール」が主流
- 差別化点:初心者特化+日本語フォロー+動画サポート
競合調査をした上で、「自分のビジネスが選ばれる理由」を明確にしましょう。差別化は、価格以外の部分で勝負することが理想です。
5. 売上予測・費用計画(初年度)
- 売上:月10万円スタート → 12ヶ月後 月50万円想定
- 固定費:講師報酬、Zoom利用料、広告費
- 利益:月平均5~15万円程度の黒字見込み
売上は「何人の顧客に、いくらで売れるか」という発想で見積もります。費用は固定費・変動費を分けて整理しましょう。
6. 創業資金と資金調達方法
- 必要資金:200万円(設備50万円+運転資金150万円)
- 自己資金:50万円、創業融資:150万円(日本政策金融公庫)
創業融資は、自己資金とのバランスが大事です。目安として、総額の3割程度の自己資金があると安心です。
7. 今後の展開
- 1年目:個人向けサービスに特化
- 2年目:法人向け英語研修にも展開
未来へのビジョンを描きましょう。収益が安定した後の展開や、複数サービスへの展開など、拡張性があると評価が高まります。
よくある質問(FAQ)
Q1. まだ副業すらしていないのに、事業計画書なんて書けますか?
A. 大丈夫です!今のうちに「理想の姿」を文字に起こすことが大事。計画は後から何度でも修正できますよ。
Q2. 数字が苦手です。売上や利益の予測ってどう出すの?
A. 無理に正確を求めず、「これくらい売れたらどうなるか?」という仮説を立てることが大切です。
Q3. 他人の計画書を参考にしてもいいの?
A. 参考にはなりますが、丸写しはNG!自分の言葉で書きましょう。
Q4. 創業融資で使う計画書と、家族への説明用の資料は同じで良いですか?
A. 基本構成は同じでOKですが、家族向けには「生活費」や「不安への対策」も加えると納得されやすいです。
Q5. 自分一人のスキルで起業予定です。計画書に「人脈」や「チーム」のことも書いた方がいい?
A. はい、たとえ一人でスタートする場合でも、「協力者が誰かいる」というだけで信用度がグッと上がります。
最後に
事業計画書は「自分と向き合う」ツールでもあります。モヤモヤしている段階でOK。まずは一度、書いてみてください。
書いた内容に自信が持てなければ、私たち専門家が一緒にブラッシュアップすることもできます。お気軽にご相談くださいね!
「準備は裏切らない」ーー1年後、安心して起業できるよう、今から動いていきましょう!
未来は、今この瞬間の一歩から始まっていますよ。
【無料相談のご案内】
起業の手続きって何から始めればいいの?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。
無料相談も行っているので、ぜひ一度、ご相談ください。お問い合わせお待ちしております!
この記事を書いた人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)
V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。
【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。