
【起業家が仲間にしたい人の特徴とは?】
こんにちは。起業コンサルタント(R)、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、ファイナンシャルプランナーCFP(R)の中野裕哲です。これまで年間200件以上、累計では数千件におよぶ起業相談を受けてきました。その中で「どんな人と一緒に起業すればよいか?」「信頼できる仲間の見極め方は?」といったご相談も数多くいただきます。今回は、そんなテーマについて、私の経験も踏まえながら詳しく解説していきます。
起業家にとって仲間選びは成功のカギ
起業は、一人ではなかなか難しい挑戦です。情熱を持ってスタートしても、立ちはだかる壁は高く、道のりは長く、思い通りにいかないことの連続です。そんなとき、信頼できる仲間がいるかどうかで、その後の展開が大きく変わります。特に初期段階では、人的資源こそ最大の武器。では、起業家が本当に必要とする「仲間」とは、どのような人なのでしょうか?
起業家が仲間にしたい人の特徴7選
1. 信頼できる人
まず第一に挙げたいのが、「信頼できること」。これは、能力や肩書きよりもはるかに大切です。具体的には、約束を守る、嘘をつかない、時間を守る、レスポンスが早いといった、基本的な行動が確実にできる人です。
私自身の経験でも、最初に一緒に起業を手伝ってくれた仲間は、スキル面よりも「誠実さ」で選びました。おかげで、今の事業の土台が築けたと思っています。
2. 行動力がある人
どんなにアイデアや理論が素晴らしくても、それを実行できるかどうかが結果を分けます。行動力とは、言い換えれば「すぐやる力」。
スタートアップの初期はスピード感が勝負。とにかく動ける人が強いのです。
3. 補完関係にある人
よくある失敗例として、「気が合う友人となんとなく始めた」パターンがあります。仲は良くても、能力がかぶっていたり、逆に両方とも同じ弱点を持っていたりするケースは要注意です。
自分が苦手な分野を補ってくれる人、自分とは違う強みを持った人こそが、最良の仲間です。
4. 理念を共有できる人
「何のためにこのビジネスをやっているのか」という根本的な理念が共有できていないと、方向性のズレが致命的な溝になります。
事業がうまくいかないときでも、理念が共有できていればチームは崩れません。
5. おつりを返す人
これは私が多くの成功した起業家を見てきて実感していることですが、成功している人はみな、「おつりを返す」ことを楽しんでいます。つまり、相手の期待以上のものを返すということです。
おつりを返す人は、信頼され、自然と良い人間関係を築き上げていきます。
6. 違いを楽しめる人
考え方の違いや意見のぶつかり合いを「新しい視点の発見」として楽しめる人は、仲間として非常にありがたい存在です。多様性を武器に変えられる人は、起業の世界でも生き残ります。
7. 長期的な視点を持っている人
起業はマラソンのようなものです。短期的な成果ばかり追いかけるのではなく、「今は種まきの時期」として地道な努力を積み重ねられる人が、最後に笑うのです。
起業家が避けたい仲間の特徴
反対に、起業家が避けるべき人の特徴もいくつかあります。
- 無責任で約束を守らない人
- 感情的になりやすく、対話ができない人
- 自己中心的で協調性がない人
- 短期的な利益ばかりを追いかける人
このような人を仲間にしてしまうと、ビジネスそのものが崩壊するリスクがあります。十分に注意が必要です。
起業仲間を見つける方法
良い仲間を見つけるにはどうすればよいのでしょうか?
- 起業セミナーやビジネス交流会への参加
- 異業種交流会や商工会議所でのネットワーク作り
- SNSやコミュニティサイトでの情報発信・相互交流
- クラウドワークスやランサーズなどのスキルマッチングサイト
ただし、会ったばかりの人といきなりビジネスを始めるのはリスクが高いので、まずは小さなプロジェクトでの協業からスタートするのが安全です。
まとめ:起業家が仲間にしたい人は「信頼×行動×補完性」
まとめると、起業家が仲間にしたい人の特徴は以下の通りです:
- 信頼できる人
- 行動力がある人
- 自分を補完してくれる人
- 理念を共有できる人
- おつりを返す人(+αの価値を提供する人)
- 違いを楽しめる人
- 長期的視点を持っている人
仲間選びは、起業成功のカギを握る重要な要素です。だからこそ、時間をかけてでも慎重に選びましょう。そして、あなた自身も「誰かにとっての最高の仲間」になれるよう、自分を磨き続けてください。
あなたの起業が成功することを、心から応援しています!
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この記事を書いた人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)
V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「一日も早く起業したい人が「やっておくべきこと・知っておくべきこと」」 (アスカビジネス)、「 ベストセラー起業本の著者。著書22冊、累計30万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。
【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本22冊を出版。累計30万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。
【メディア掲載実績】
弥生株式会社、GMOインターネットグループ「起業の窓口」、NTT東日本グループ「Nにおまかせ!」、AllAbout、リクルート「AirREGIマガジン」 などのwebメディア、テレビ、ラジオ、雑誌など多数。
【セミナー登壇実績】
豊島区、日本政策金融公庫、仙台市、Startup Hub Tokyo 丸の内など多数。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。