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コラム

創業融資と制度融資の違いと選び方を解説

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創業融資と制度融資の違いは何か【専門家が解説】

起業の準備を進めていると、「創業融資」と「制度融資」という言葉を目にする機会が増えてきます。どちらも資金調達の手段として紹介されることが多いのですが、この二つを同じものだと思っている方も少なくありません。実際には、指す内容が異なる場合もあれば、重なる部分もあり、混乱しやすいのは確かです。

この記事では、2026年5月時点の最新制度をふまえ、創業融資と制度融資それぞれの定義と特徴を整理したうえで、どのような違いがあるのか、どちらを選ぶべきかについて、実務的な観点から解説します。起業直後、あるいは起業前の段階で資金調達を検討している方はぜひ参考にしてください。

創業融資とは

「創業融資」とは、読んで字のごとく、事業を始める際(創業時)に利用する融資の総称です。ただし、一般的に「創業融資」という言葉が使われる場面では、日本政策金融公庫が提供する融資制度を指すことがほとんどです。

日本政策金融公庫は、政府が100%出資する政府系金融機関で、民間の金融機関では対応が難しい、実績のない創業者への融資を積極的に行うことを目的のひとつとしています。

かつて創業者向けの代表的な制度として「新創業融資制度」がありましたが、2024年4月の制度改正により廃止され、「新規開業資金」に統合される形で「新規開業・スタートアップ支援資金」として運用されています。2026年5月時点では、この制度が創業者の中心的な選択肢となっています。

新規開業・スタートアップ支援資金の大きな特徴は、無担保・無保証人での借り入れが原則として可能な点です。事業の実績がなく、担保となる不動産も持っていない創業者でも、事業計画書と一定の自己資金があれば申請できます。融資限度額は最大7,200万円(うち運転資金4,800万円)と、旧制度より大幅に拡充されています。返済期間も設備資金で最長20年、運転資金で最長10年と長く設定でき、創業初期の資金繰りを助けます。

審査は書類審査と面談を通じて行われます。申し込みから融資実行まで、おおむね1〜2ヶ月程度かかるのが一般的です。

制度融資とは

「制度融資」とは、都道府県や市区町村などの地方自治体が、信用保証協会および民間金融機関と連携して提供する融資制度のことです。

仕組みをざっくり説明すると、次のようになります。

  • 借り手(事業者):金融機関に融資を申し込む
  • 信用保証協会:万が一、借り手が返済できなくなった場合に、金融機関に対して代わりに返済する「保証」を行う
  • 地方自治体:金利や保証料の一部を補助する形で支援する

この三者が連携することで、実績の少ない中小企業や創業者でも融資を受けやすくなる、という仕組みです。窓口は基本的に各都道府県や市区町村が指定した金融機関(地方銀行、信用金庫など)になります。

制度融資は自治体によって内容が大きく異なります。東京都の「東京都中小企業制度融資(創業融資)」のように充実した制度を持つ地域もあれば、利用条件や融資限度額が比較的限られている地域もあります。自分が事業を行う地域の制度を調べることが大切です。

創業融資と制度融資の主な違い

ここでは、両者の主な違いを整理します。

窓口・申し込み先

日本政策金融公庫の創業融資は、日本政策金融公庫の各支店または公式サイトから申し込みます。一方、制度融資は各地方自治体の窓口、または指定の金融機関(銀行・信用金庫など)に申し込みます。窓口が異なるため、まず「どちらに行けばよいのか」を把握することが最初のステップです。

審査の主体

日本政策金融公庫の場合、審査は公庫内部で完結します。担当者と面談を行い、事業計画書をもとに審査が進みます。制度融資の場合は、金融機関の審査に加えて、信用保証協会の審査が入ります。審査の主体が複数になる分、時間がかかることがあります。

金利

日本政策金融公庫の金利は基本的に固定金利で、2026年5月時点では創業者向け(新規開業・スタートアップ支援資金)の基準金利が概ね年2%台前半〜が中心です。日本銀行のマイナス金利政策解除(2024年3月)後の段階的な利上げを受け、以前より水準は上昇していますが、政策金融機関としての低金利優位性は維持されています。制度融資の金利は自治体の補助によって低く抑えられている場合があり、地域によっては年1〜2%台になることもあります。ただし、制度融資では別途「保証料」がかかります。

保証料

日本政策金融公庫の創業融資(無担保・無保証人)には、信用保証協会による保証はありません。そのため、保証料は発生しません。制度融資では信用保証協会の保証を利用するため、保証料(通常、借入額に対して年0.5〜1.5%程度)が別途かかります。自治体によっては保証料を一部補助している場合もあります。

融資限度額

日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金では最大7,200万円(うち運転資金4,800万円)。制度融資は自治体によって異なりますが、数百万円〜3,500万円程度の範囲が多いようです。

審査にかかる期間

日本政策金融公庫:申し込みから融資実行まで1〜2ヶ月程度。制度融資:信用保証協会の審査も入るため、1〜3ヶ月程度かかることがあります。

【無料相談のご案内】

弊社では、元日本政策金融公庫支店長の多胡や元信用金庫の法人営業の小峰を中心とした所属専門家チームが一丸となって、幅広い起業支援・経営支援を行っております。
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フリーダイヤル 0120-335-523
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小峰

この記事を書いた人

小峰精公/Kiyotaka Komine

元朝日信用金庫 法人営業
資金繰り解決コンサルタント
V-Spirits総合研究所株式会社 常務取締役
大学卒業後、朝日信用金庫に入庫。朝日信用金庫での経験が原点となり、「銀行融資取引」や「資金繰り」の本質を企業へ伝えていくことがミッションだと確信する。
日本の99%は中小零細企業で成り立っている現状を痛感し、1社でも多くの企業の「資金繰り」の課題を解決していくことに専念する。
クライアント様がより良い商品やサービスを提供することができる環境づくりの一助となれるよう全身全霊を尽くす。

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

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この記事を監修した人


中野裕哲

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
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  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

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