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コラム

飲食店の黒字化までの期間と融資返済計画の立て方

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飲食店の黒字化までの期間と融資返済計画の立て方

飲食店を開業するとき、多くの方が日本政策金融公庫などからの創業融資を活用します。しかし「いつ黒字になるのか」「返済はどう組めばよいのか」が曖昧なまま開業すると、売上が軌道に乗る前に資金が尽きてしまうことがあります。この記事では、飲食店が黒字化するまでの期間の目安と、それを見据えた融資返済計画の立て方を、起業直後の個人事業主・中小企業の方にもわかりやすく解説します。なお、金利・限度額・返済期間などの条件は変わりやすいため、最新の情報は日本政策金融公庫など公式の窓口で必ず確認してください。

飲食店が黒字化するまでの期間の目安

飲食店は、開業した初月から黒字になることはまれです。オープン直後は知名度が低く、客足が安定するまで時間がかかります。一般的には、立地や業態にもよりますが、軌道に乗るまで半年から1年程度を見込んでおくと安心です。リピーターがつき、固定客が育つまでには相応の時間がかかると考えておきましょう。

重要なのは「単月黒字」と「累積黒字」を分けて考えることです。月々の収支がプラスに転じても、開業から数カ月の赤字を埋め切るまでは累積では赤字が続きます。返済計画は、この累積の赤字期間を資金的に乗り切れるかどうかが鍵になります。

黒字化までを見据えた融資返済計画の考え方

返済計画は、希望額をどう返すかではなく「無理なく返し続けられるか」を起点に組み立てます。飲食店ならではの押さえどころを整理します。

据置期間を活用する

創業融資には、元金の返済を一定期間猶予する「据置期間」を設けられる場合があります。黒字化までに時間がかかる飲食店では、開業直後の苦しい時期に元金返済が重ならないよう、据置期間を計画に織り込むことが有効です。ただし据置中も利息は発生し、据置後の返済額は重くなるため、全体のバランスで判断します。

返済原資を「当期純利益+減価償却」で考える

借入の返済は経費ではなく、税引後の利益から行います。返済に充てられる原資の目安は「税引後利益+減価償却費」です。内装や厨房設備に大きく投資する飲食店は減価償却費が大きくなるため、この点も踏まえて返済が利益の範囲に収まるかを確認します。月々の返済額が利益を上回る計画は、早晩行き詰まります。

運転資金を厚めに見積もる

融資というと設備資金に目が向きがちですが、黒字化までを支えるのは運転資金です。家賃・人件費・仕入れ・水道光熱費は、売上が少ない時期にも毎月出ていきます。最低でも数カ月分の固定費をまかなえる運転資金を借入計画に含めておくと、赤字期間の資金ショートを防ぎやすくなります。

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弊社では、元日本政策金融公庫支店長の多胡や元信用金庫法人営業の小峰を中心とした専門家チームが、幅広い融資を含む資金調達支援・起業支援・経営支援を行っております。「何から始めればいいかわからない」という段階でもお気軽にご相談ください。

V-Spiritsでは年間1,000件以上の融資などの資金調達支援や起業・経営支援を行っております。専門チームが伴走支援を行います。

返済計画でやりがちな失敗

創業時の返済計画には、いくつかの典型的な落とし穴があります。

  • 売上を強気に見積もりすぎる:満席想定の売上をベースに返済を組むと、現実とのギャップで早期に苦しくなります。控えめな稼働率で試算しましょう。
  • 自己資金を使い切って開業する:手元資金がゼロに近い状態だと、想定外の出費に耐えられません。一定の予備資金を残します。
  • 返済期間を短く設定しすぎる:早く返したい気持ちは理解できますが、月々の負担が重くなり資金繰りを圧迫します。黒字化までの期間に合わせた無理のない期間設定が大切です。

資金繰りが厳しくなったときの対処

計画どおりに進まないこともあります。返済が苦しくなりそうなときは、放置せず早めに動くことが重要です。返済条件の見直し(リスケジュール)の相談や、追加融資の検討は、資金が尽きる前に着手するほど選択肢が広がります。金融機関は、誠実に状況を共有してくる事業者を評価します。月次の試算表で資金繰りを「見える化」し、問題の兆候を早く掴む体制をつくっておきましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 開業後に追加で融資を受けることはできますか?

A. 可能です。返済実績や試算表で事業の状況を示せれば、運転資金の追加融資などを検討できます。早めの相談が有利です。

Q. 黒字になる前に返済が始まっても大丈夫ですか?

A. 据置期間や運転資金で赤字期間を支える設計なら対応できます。返済開始時期と黒字化の見込みを合わせて計画することが重要です。

Q. 返済計画は自分で作るべきですか、専門家に頼むべきですか?

A. 自分で全体像を理解することは大切ですが、数値の根拠や金融機関への説明には専門的な視点が役立ちます。不安があれば専門家と一緒に作るのが安全です。

まとめ

飲食店の黒字化には、開業から半年〜1年程度の時間がかかることが多く、その間の累積赤字を乗り切れる資金計画が成否を分けます。据置期間の活用、利益と減価償却の範囲での返済、厚めの運転資金という3点を押さえれば、無理のない返済計画に近づきます。売上を強気に見積もりすぎず、予備資金を残し、苦しくなる前に動くことが大切です。創業融資や返済計画に不安がある場合は、融資の現場を知る専門家に早めに相談し、安心して開業に臨んでください。

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小峰

この記事を書いた人

小峰精公/Kiyotaka Komine

元朝日信用金庫 法人営業
資金繰り解決コンサルタント
V-Spirits総合研究所株式会社 常務取締役
大学卒業後、朝日信用金庫に入庫。朝日信用金庫での経験が原点となり、「銀行融資取引」や「資金繰り」の本質を企業へ伝えていくことがミッションだと確信する。
日本の99%は中小零細企業で成り立っている現状を痛感し、1社でも多くの企業の「資金繰り」の課題を解決していくことに専念する。
クライアント様がより良い商品やサービスを提供することができる環境づくりの一助となれるよう全身全霊を尽くす。

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

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中野裕哲

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

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