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コラム

個人事業主の建設業者が使える補助金5選|一人親方が申請前に知るべき落とし穴

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一人親方の補助金Q&A|建設業の個人事業主が使える5制度と、軽トラが対象外になる理由

「補助金は法人向けで、一人でやっている自分には関係ないのでは」——建設業を個人事業主として営んでいる方から、よくいただく声です。結論からお伝えすると、個人事業主でも一人親方でも、補助金は申請できます。ただし「使えるかどうか」よりも先に確認しておきたい落とし穴がいくつかあり、そこを知らずに動くと、せっかくの投資が対象外になってしまうことがあります。

この記事では、独立して間もない建設業の個人事業主・一人親方の方に向けて、よくある疑問をQ&A形式で整理します。制度名は2026年度に大きく変わったものもあるため、執筆時点(2026年7月時点)の正式名称でご紹介します。補助金は年度ごとに要件・上限額・公募時期が変わりますので、実際の申請時には必ず最新の公募要領をご確認ください。

Q1. 従業員がいない一人親方でも、補助金は申請できますか?

はい、申請できます。個人事業主であること自体が不利になる制度は、基本的にありません。

ここで多くの方が気にされるのが「小規模事業者に当てはまるのか」という点です。小規模事業者持続化補助金の場合、業種によって従業員数の上限が異なり、建設業は「製造業その他」に区分されるため、常時使用する従業員が20人以下であれば小規模事業者に該当します。商業・サービス業の5人以下という基準と混同されやすいところですが、建設業はより広い枠で見てもらえます。

さらに押さえておきたいのが、従業員数のカウント方法です。個人事業主本人や会社役員、同居の親族従業員、日雇いの方などは、この人数に含めません。つまり一人親方の方は当然のこととして、ご家族に手伝ってもらっている場合や、職人さんを数人雇っている場合でも、小規模事業者の枠に収まるケースがほとんどです。「自分は規模が小さすぎるから対象外だろう」と最初から諦めてしまうのは、もったいない判断だといえます。

Q2. 小規模事業者持続化補助金は、本当に250万円もらえるのですか?

ここが最も誤解の多いポイントです。「最大250万円」という数字だけが独り歩きしていますが、基本の補助上限は50万円です。250万円というのは、複数の特例を積み上げて、そのすべての要件を満たした場合の最大値にすぎません。

内訳は次のように積み上がります。

  • 基本の上限:50万円(補助率は3分の2)
  • インボイス特例:+50万円(要件を満たす場合のみ/最大100万円)
  • 賃金引上げ特例:+150万円(要件を満たす場合のみ/最大200万円)
  • 両特例を併用:+200万円(両方の要件を満たす場合のみ/最大250万円)

賃金引上げ特例のうち赤字事業者の場合は、補助率が4分の3に上がる扱いもあります。ただし従業員を雇っていない一人親方の場合、賃金引上げ特例の要件を満たすこと自体が現実的でないケースが多く、実際に狙える金額は50万円〜100万円の範囲になると考えておくほうが、資金計画を立てるうえで安全です。

そしてもう一つ、見落とすと致命的な注意点があります。特例の上乗せ部分だけでなく、要件を1つでも満たさないと全体が交付対象外になるという点です。「上乗せ分がもらえないだけ」ではなく、補助金そのものを受け取れなくなる可能性があるということです。背伸びして特例を狙うより、確実に要件を満たせる範囲で組み立てるほうが、結果的に手元に残るお金は多くなります。

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補助金専門行政書士法人は、V-Spirits元補助金審査員の三浦を中心とした専門家チームが補助金支援を行っております。「このケースは補助金の対象になるのか?」といった疑問にも、無料でお答えしております。お気軽にご相談ください。

Q3. 軽トラック・重機・工具は、補助金で買えますか?

建設業の方から最も多い質問ですが、残念ながら車両は原則として対象外です。小規模事業者持続化補助金では、自動車・フォークリフト・キッチンカーといった車両は補助の対象になりにくい取り扱いになっています。軽トラックやダンプを補助金で購入する、という使い方は基本的に想定されていないとお考えください。

汎用的なパソコンなど、どんな事業でも使う一般的なものも同様に対象になりにくいものです。補助金は「事業者が事業を回すために必要なもの」に広く出るお金ではなく、「国が後押ししたい特定の取り組み」に対して、対象経費を細かく定めたうえで交付されるものだからです。

一方で、販路開拓や生産性向上につながる使い方であれば、道は開けます。小規模事業者持続化補助金の対象経費には、機械装置等費のほか、チラシや看板などの広報費、ホームページ制作などのウェブサイト関連費、展示会等出展費、委託・外注費(店舗改装やバリアフリー化工事を含む)などが含まれます。「元請頼みから抜け出して直接受注を増やしたい」という取り組みは、この補助金と相性がよい典型例です。

ただし経費区分ごとの上限にも注意が必要です。広報費とウェブサイト関連費は、それぞれ補助金交付申請額の上限が30万円(税込)と定められており、しかも広報費のみ・ウェブサイト関連費のみの申請はできません。「ホームページを作りたいから申請する」という組み立てだけでは通らないため、他の取り組みと組み合わせて計画を立てる必要があります。

Q4. IT化や省力化の補助金も、一人親方が使えますか?

使える可能性はありますが、制度ごとに前提条件が異なります。2026年度の主な制度を、正式名称で整理します。

  • デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)……補助上限は通常枠450万円、インボイス枠350万円、複数者連携デジタル化・AI導入枠3,000万円です。原価管理・受発注・会計といった業務を、登録されたITツールで整えたい場合に向きます。ただし事務局に登録されたIT導入支援事業者の支援を受けて申請する前提で、導入するツールも登録品であることが求められます。
  • 中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)……補助上限は1,500万円(大幅賃上げ計画を盛り込む場合)です。公的に登録された省力化製品から選んで導入する制度で、販売事業者と共同で申請することが原則となっており、単独申請はできません。労働生産性を年平均3.0%以上向上させる計画も必要です。
  • 中小企業省力化投資補助金(一般型)……補助上限は1億円。カタログにない独自設備を導入する場合はこちらが対象です。
  • 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 革新的新製品・サービス枠……2026年度に「ものづくり補助金」と「新事業進出補助金」が統合されてできた制度です。補助上限は従業員規模によって変わり、5人以下の場合は750万円(大幅賃上げ特例を適用した場合で850万円)。補助下限は100万円です。よく見かける「最大3,500万円」という数字は、51人以上かつ大幅賃上げ特例を適用した場合の最大値であり、一人親方に当てはまる数字ではありません。

ここで気づいていただきたいのは、制度名がここ数年で変わっているという点です。「IT導入補助金」「ものづくり補助金」という古い名称で情報を集めていると、上限額や要件を取り違えたまま計画を立ててしまいます。情報を探すときは、まず制度名が最新かどうかを確認してみてください。

Q5. 採択されたら、すぐにお金が振り込まれますか?

いいえ。補助金は後払い(精算払い)が基本です。採択されても先にお金が入るわけではなく、まず自分で対象経費を全額支払い、その後の実績報告を経て交付される、という流れになります。手元資金が薄い独立直後ほど、この立て替えが資金繰りを圧迫します。

さらに重要なのが、交付決定日より前に行った発注・契約・支払は対象外という原則です。採択の通知が来ただけでは事業を始められません。「採択されたから発注してしまった」というのは実際によくある失敗で、この場合その経費はまるごと補助の対象から外れます。

そのほか、支払は銀行振込が原則で、1取引10万円(税抜)を超える現金払いは認められません。単価50万円(税抜)を超える機械装置等や、50万円(税込)を超える発注については、2者以上の相見積が必要です。現場では現金でのやり取りに慣れている方も多いため、この点は特に意識しておきたいところです。

また、小規模事業者持続化補助金は電子申請のみで、GビズIDプライムのアカウントを事前に取得しておく必要があります。加えて、商工会・商工会議所の支援を受けて進める設計になっており、事業支援計画書(様式4)の発行を受けなければなりません。この様式4には発行の受付締切があり、締切以降はいかなる理由でも発行されません。申請締切ぎりぎりに動き始めると、この一点だけで間に合わなくなります。

これらを踏まえると、補助金は「思い立ってすぐ使えるお金」ではなく、少なくとも数か月単位の準備期間を見込んで動く必要がある、ということがおわかりいただけると思います。開業資金や当面の運転資金そのものは、補助金ではなく創業融資と自己資金でまかなうのが現実的です。そのうえで、対象になる投資が出てきたときに補助金を重ねていく——この順番で考えると、資金計画がぶれません。

個人事業主の建設業者が使える補助金:早見表

  • 小規模事業者持続化補助金(基本50万円/特例をすべて満たして最大250万円)……販路開拓・広報・ウェブ整備。最初の一歩として現実的
  • デジタル化・ AI導入補助金(旧IT導入補助金)(通常枠450万円/インボイス枠350万円)……原価管理・受発注・会計などのIT化
  • 中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)(1,500万円)……登録済み省力化機器の導入。販売事業者との共同申請が前提
  • 中小企業省力化投資補助金(一般型)(1億円)……カタログにない独自設備での省力化
  • 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 革新的新製品・サービス枠(5人以下は750万円、大幅賃上げ特例で850万円)……新製品・新サービス開発のための設備投資

いずれも公募の有無・要件・補助率・上限額は年度ごとに変わります。上記は執筆時点(2026年7月時点)の情報ですので、申請を検討される際は必ず最新の公募要領をご確認ください。

まとめ

個人事業主の建設業者・一人親方でも、補助金は問題なく申請できます。建設業は「製造業その他」区分で従業員20人以下が小規模事業者にあたり、本人や同居の親族はカウントされないため、多くの方が対象に入ります。

一方で、押さえておきたい落とし穴は明確です。持続化補助金の250万円は特例をすべて満たした場合の最大値で基本は50万円であること、軽トラックなどの車両は原則対象外であること、補助金は後払いで交付決定前の発注は対象にならないこと、そして省力化やIT系の制度には共同申請や登録支援事業者といった前提があること。この4点を知っているかどうかで、動き方が大きく変わります。

制度名も2026年度に統合・改称されています。古い名称の情報のまま計画を立てると、上限額の見込み違いが起きかねません。なお、開業に伴う税務の取り扱いや、法人成りを検討する際の登記手続き、従業員を雇う場合の労働・社会保険の手続きについては、それぞれ税理士・司法書士・社会保険労務士の専門領域になりますので、専門家へご相談ください。どの補助金が自分の取り組みに合うのか、そもそも対象になるのかの見極めに迷われたら、早めに専門家に相談することで、遠回りを避けられます。

【無料相談のご案内】

弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

フリーダイヤル 0120-335-523
お問い合わせフォーム https://v-spirits.com/contacts

三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

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この記事を監修した人


中野裕哲

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

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