税理士/社労士/行政書士/司法書士/中小企業診断士/FP/元補助金審査員/元日本政策金融公庫支店長/各種コンサルタントなどが常駐する他に類を見ないワンストップサービス
オフィスは池袋駅から徒歩3分の日本政策金融公庫池袋支店と同じビルです。起業・経営の無料相談実施中

コラム

プラスチック加工業が使える補助金7制度|2026年度の選び分けと上限額の落とし穴

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

プラスチック加工業の補助金|省力化・高付加価値化・省エネで選ぶ2026年度の使い分け

射出成形機の更新、取出ロボットの導入、金型内製化、そして毎月重くのしかかる電気代。プラスチック加工業の設備投資は金額が大きく、「補助金が使えるなら使いたい」と考える経営者の方は多いはずです。ところが制度名で検索すると情報が断片的で、「結局うちの投資はどれに当てはまるのか」が見えないまま時間だけが過ぎてしまいがちです。

この記事では、2026年7月時点の公募情報をもとに、プラスチック加工業の投資を「省力化」「高付加価値化」「省エネ」の3テーマに分けて、どの補助金が筋の通る選択肢になるのかを整理します。上限額の読み違いや、申請の順番でつまずく落とし穴もあわせてお伝えします。

プラスチック加工業の投資は「3つのテーマ」に分けると制度が選べる

補助金選びが難しく感じるのは、制度側の名前から入ってしまうためです。先に自社の投資目的を分類すると、候補は一気に絞り込めます。プラスチック加工業の設備投資は、おおむね次の3つに分かれます。

  • 省力化・自動化:成形品の取出ロボット、自動検査装置、搬送・箱詰めの自動化、生産管理のシステム化など。人手不足への対応が主目的
  • 高付加価値化・新分野進出:高精度成形や新素材対応、二次加工の内製化、医療・車載など新しい市場への進出
  • 省エネ・エネルギーコスト対策:油圧式成形機からの更新、コンプレッサーや空調・チラーの高効率化など

特に3つ目は、プラスチック加工業だからこそ効いてくる視点です。成形機やコンプレッサーは工場の電力消費に占める割合が大きく、設備更新の理由を「老朽化」ではなく「エネルギー効率の改善」で組み立てられる場合があります。

投資テーマ別|プラスチック加工業が使える主な補助金

2026年度に活用を検討しやすい制度を、投資テーマとの相性で並べます。金額はいずれも2026年7月時点の公募情報にもとづく目安です。

  • 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 革新的新製品・サービス枠:新製品・新サービスの開発を伴う設備投資向け。補助下限100万円、補助上限は従業員規模により異なり最大3,500万円
  • 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 新事業進出枠:新市場・新業態への進出向け。補助下限750万円、補助上限は従業員規模により異なり最大9,000万円
  • 中小企業省力化投資補助金(一般型):自社の工程に合わせた省力化設備・システムの導入向け。補助上限1億円
  • 中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型):カタログに登録された既製の省力化製品を即効性重視で導入する場合。補助上限1,500万円(大幅賃上げ計画を盛り込む場合)
  • デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金):生産管理・受発注・原価管理などITツール中心の投資向け。通常枠450万円、インボイス枠350万円、複数者連携の枠は3,000万円
  • 省エネ・非化石転換補助金(設備単位型):省エネ性能の高い設備への更新向け。事業区分により上限・補助率が異なる
  • 小規模事業者持続化補助金:小規模事業者の販路開拓向け。補助上限250万円

なお「ものづくり補助金」と「新事業進出補助金」は2026年度に統合され、公募要領上の正式名称は「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」となりました(公募要領1.0版・令和8年6月)。第1回公募は2026年6月29日から始まり、申請締切は2026年9月30日18時、採択発表は2026年12月頃とされています。古い記事の情報が残っている場合があるため、制度名と回次は必ず最新の公募要領で確認してください。

💬 無料相談のご案内

補助金専門行政書士法人は、V-Spirits元補助金審査員の三浦を中心とした専門家チームが補助金支援を行っております。「このケースは補助金の対象になるのか?」といった疑問にも、無料でお答えしております。お気軽にご相談ください。

見落とされやすい選択肢:電力コストから攻める省エネ・非化石転換補助金

プラスチック加工業の記事ではものづくり系・省力化系の制度が中心に語られがちですが、省エネ・非化石転換補助金(設備単位型)の対象設備例には「プラスチック加工機械」が明記されています。プレス機械や工作機械、産業用モータ、高効率空調、冷凍冷蔵設備なども例に挙がっており、成形機の更新をエネルギー効率の改善として組み立てられる案件では有力な候補になります。

この補助金は事業区分によって上限額も補助率も大きく変わるため、区分を特定せずに金額を語ることはできません。区分ごとの目安は次のとおりです(いずれも補助下限30万円)。

  • 設備単位型(従来枠):補助上限1億円・補助率1/3以内
  • GX設備単位型 メーカー強化枠:補助上限3億円・補助率1/3以内
  • GX設備単位型 トップ性能枠:補助上限3億円・更新1/2以内、新設1/5以内
  • 電化・脱炭素燃転型:補助上限3億円(電化の場合は5億円)・更新および改造1/2以内、新設1/5以内
  • エネルギー需要最適化型(EMS):補助上限1億円・中小企業等1/2以内。単独申請はできず、他の区分と組み合わせて申請します

ただし条件は軽くありません。設備単位型(従来枠)では、現在使用している設備を指定設備へ更新したうえで、省エネ率10%以上、省エネ量1キロリットル(原油換算)以上、経費1千万円当たりの省エネ量1キロリットル以上のいずれかを満たす必要があります。対象経費も設備費が中心で、設計費・運搬費・撤去費・据付費などは対象外になりやすい点に注意してください。増設や新規導入より「更新」が基本線であることも、計画段階で押さえておきたいところです。

上限額は「最大値」。従業員規模と補助下限で現実の金額は変わる

補助金の記事でもっとも誤解が生まれやすいのが上限額です。新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の3,500万円・9,000万円という数字は、最大の従業員規模かつ大幅賃上げ特例を適用した場合の最大値であり、無条件の上限ではありません。実際は従業員規模で次のように変わります。

  • 革新的新製品・サービス枠:5人以下750万円/6〜20人1,000万円/21〜50人1,500万円/51人以上2,500万円(大幅賃上げ特例でそれぞれ850万円/1,250万円/2,500万円/3,500万円)
  • 新事業進出枠:20人以下2,500万円/21〜50人4,000万円/51〜100人5,500万円/101人以上7,000万円(大幅賃上げ特例でそれぞれ3,000万円/5,000万円/7,000万円/9,000万円)

従業員10名規模の成形工場であれば、革新的新製品・サービス枠の上限は1,000万円台が現実的なラインになります。補助率は中小企業者で1/2(小規模事業者や再生事業者などは2/3)です。

もう一つ見落とされがちなのが補助下限です。革新的新製品・サービス枠は100万円、新事業進出枠は750万円が下限とされており、投資額が小さすぎると土俵に乗りません。逆に小規模な販路開拓であれば小規模事業者持続化補助金(補助上限250万円)のほうが制度設計に合う場合もあります。

「ロボットを1台入れれば省力化補助金」ではない

中小企業省力化投資補助金(一般型)は補助上限1億円と規模が大きく、成形現場の自動化と相性が良い制度です。ただし対象になるのはオーダーメイド性のある設備で、汎用設備を単体で導入するだけの事業は対象外とされています。

判定の目安は次のいずれかに当てはまるかどうかです。

  • 省力化に資する汎用設備を複数組み合わせることで、より高い省力化効果や付加価値を生み出す場合
  • 導入環境に応じて周辺機器や機器の数、搭載する機能等が変わる場合

単価50万円(税抜)以上の機械装置を最低1つ導入するという要件を満たしていても、それだけでは足りません。取出ロボットを1台入れるだけの計画ではなく、「取出ロボット+自動検査+搬送の連携で、検査工程の人員を他工程へ振り替える」というように、組み合わせと効果を計画で示す必要があります。既製のカタログ掲載品をそのまま導入したい場合は、一般型よりカタログ注文型のほうが制度設計に合うケースもあります。

なお一般型では3〜5年の事業計画で労働生産性を年平均4.0%以上伸ばす計画が求められ、賃上げ目標が未達の場合は返還が発生しうる設計です。カタログ注文型は労働生産性年平均3.0%以上で、販売事業者との共同申請が前提となります。

申請の順番でつまずく3つの落とし穴

制度選びと同じくらい採否を左右するのが、手続きの順番です。設備商社との商談が先に進んでしまい、後から補助金の話をして間に合わなかった、という相談は少なくありません。

  • 交付決定前の契約・発注は対象外:省エネ・非化石転換補助金では事業開始日が交付決定日とされ、契約・発注は交付決定日以降である必要があります。納期優先で先に発注すると補助対象から外れます
  • 相見積の要件:同補助金では原則として3者以上の価格競争・見積取得が必要で、補助対象経費は競争の結果による最低価格が上限になります。「いつもの商社に1社見積」で進めると要件を満たせません
  • 賃上げ・生産性要件は交付後も続く:新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の基本要件には、付加価値額の年平均4.0%以上の増加、一人当たり給与支給総額の年平均3.5%以上の増加、事業場内最低賃金が地域別最低賃金プラス30円以上といった項目があります。未達時に返還が生じうる制度もあるため、採択後の数年間を見据えた計画にしておく必要があります

また補助金は原則として後払いです。設備代金はいったん自社で支払うため、つなぎの資金をどう用意するかは申請と並行して考えておくと安心です。

よくある質問

中古の成形機でも補助対象になりますか

制度によりますが、省エネ・非化石転換補助金では中古品は対象になりにくいとされています。老朽設備の入れ替えを検討する際は、新品での更新を前提に見積を取っておくほうが計画は組みやすくなります。

同じ設備で複数の補助金を併用できますか

同一の経費に対して国の複数制度から重複して補助を受けることはできません。ただし「成形機は省エネ系、生産管理システムはIT系」というように、経費を分けて別々の制度を活用する組み立ては検討できます。

従業員5名の小さな加工所でも使える制度はありますか

あります。革新的新製品・サービス枠は5人以下でも補助上限750万円(大幅賃上げ特例で850万円)が設定されていますし、販路開拓が中心であれば小規模事業者持続化補助金(補助上限250万円)も選択肢です。既製の省力化機器であればカタログ注文型も検討できます。

補助金の入金や経理処理はどう扱えばよいですか

補助金は課税対象になる場合があり、会計・税務上の取り扱いは事業年度や制度によって変わります。判断を誤ると資金計画が崩れるため、具体的な処理は必ず税理士にご相談ください。V-Spiritsグループでは税理士が在籍しており、資金計画とあわせてご相談いただけます。

まとめ

プラスチック加工業の補助金選びは、制度名から入るのではなく「省力化」「高付加価値化」「省エネ」のどれが投資の主役かを決めるところから始めると迷いません。省力化ならオーダーメイド性を示せるかどうか、高付加価値化なら従業員規模別の上限と補助下限に投資額が収まるかどうか、省エネなら事業区分と省エネ率の要件を満たせるかどうかが分かれ目になります。

本記事の金額・要件は2026年7月時点の公募情報にもとづくものです。補助金は年度ごとに制度が統合・改廃され、公募回次によって要件も変わります。申請を具体的に検討される際は、必ず最新の公募要領で確認したうえで、設備の発注時期と交付決定のタイミングを逆算して進めてください。

【無料相談のご案内】

弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

フリーダイヤル 0120-335-523
お問い合わせフォーム https://v-spirits.com/contacts

三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

中野裕哲紹介画像

この記事を監修した人


中野裕哲

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

関連記事

無料相談
お客様の声

新着コラム

  1. ...
  2. ...
  3. ...
  4. ...
  5. ...
ダウンロードはこちら
全国対応の補助金申請を専門家がサポート|中野裕哲の無料相談V-Spirits
All Aboutガイドの原点
多胡藤夫ブログ
中野裕哲ブログ
渋田貴正ブログ
三浦高ブログ
小峰精公ブログ
坂井優介ブログ
嶋田大吉ブログ
行政書士法人V-Spirits
充実の福利厚生制度
採用情報
業務提携先募集情報
V-Spirits Group SDGsの取り組み
弊社グループ専門家への取材対応について
爆アゲ税理士の起業経営チャンネル
脳卒中フェスティバル

他社広告欄

クラウドPBX