税理士/社労士/行政書士/司法書士/中小企業診断士/FP/元補助金審査員/元日本政策金融公庫支店長/各種コンサルタントなどが常駐する他に類を見ないワンストップサービス
オフィスは池袋駅から徒歩3分の日本政策金融公庫池袋支店と同じビルです。起業・経営の無料相談実施中

コラム

パートは何人と数えるか|飲食店のものづくり補助金は5人と6人で補助率が変わる

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

飲食店がものづくり補助金を使うときに最初に決める従業員の数え方

厨房機器を入れ替えたい、新しい商品を開発したい。そうした投資にものづくり補助金を使えないかというご相談を、飲食店の方から多くいただきます。制度名や対象経費から調べ始める方が大半ですが、飲食店の場合、その前に決めておくと話が早い項目があります。自店の従業員を何人と数えるか、です。

2026年度の制度では、補助の上限額が従業員の規模ごとに刻まれています。そのうえ飲食店は、補助率が引き上がる区分の境目が他の業種よりかなり手前にあります。この記事では、人数の数え方を出発点に、開業から数年の個人経営の飲食店が申請前に確かめる論点を、質問のかたちで整理します。

2026年度は制度が統合され、飲食店が選ぶ枠は2つです

2026年度から、これまでのものづくり補助金と新事業進出補助金は「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」に統合されました。飲食店が現実的に検討するのは、次の2つの枠です。

  • 革新的新製品・サービス枠:補助下限100万円。補助上限は従業員5人以下750万円、6〜20人1,000万円、21〜50人1,500万円、51人以上2,500万円(大幅賃上げ特例を適用した場合は各850万円、1,250万円、2,500万円、3,500万円)。補助率は中小企業者2分の1、小規模企業者などは3分の2です。
  • 新事業進出枠:補助下限750万円。補助上限は従業員20人以下2,500万円、21〜50人4,000万円、51〜100人5,500万円、101人以上7,000万円(大幅賃上げ特例を適用した場合は各3,000万円、5,000万円、7,000万円、9,000万円)。補助率は中小企業者2分の1です。

よく見かける「上限3,500万円」「上限9,000万円」という数字は、最大の従業員規模で大幅賃上げ特例まで適用した場合の最大値です。従業員規模により金額は異なります。第1回公募の申請締切は2026年9月30日18時、採択発表は2026年12月頃と公募要領に示されています(2026年6月の公募要領1.0版)。

飲食店の申請でよく出る6つの質問

Q1. パートやアルバイトも従業員の数に入りますか

入ります。ここでいう従業員は中小企業基本法の「常時使用する従業員」で、労働基準法第20条であらかじめ解雇の予告を必要とする人を指します。週に2日だけの勤務でも、期間の定めなく続けて働いている方であれば頭数に入ります。

逆に、同法第21条で解雇予告の対象から外れる人は含まれません。具体的には、日日雇い入れられる者、2箇月以内の期間を定めて使用される者、季節的業務に4箇月以内の期間を定めて使用される者、試の使用期間中の者です。短期の助っ人や試用期間中の方をそのまま足して申請してしまうと、本来より大きな規模で数えることになります。

Q2. 社長や個人事業主本人は数に入りますか

入りません。会社役員と個人事業主本人は「常時使用する従業員」に含まれないと公募要領に定められています。夫婦二人で切り盛りしている個人店で、配偶者の働き方が雇用契約によるものかどうかは、店ごとに事情が違います。判断が割れそうであれば、雇用の実態が分かる資料をそろえたうえで、申請前に事務局や社会保険労務士へ確認する段取りにしておくと安全です。

Q3. 5人と6人で、そんなに違うのですか

違います。革新的新製品・サービス枠では、5人以下と6人以上で補助上限が750万円と1,000万円に分かれます。金額の差だけを見れば6人以上のほうが有利に見えます。

ところが、補助率の境目は逆向きに効きます。中小企業基本法第2条第5項は、小規模企業者を「おおむね常時使用する従業員の数が二十人(商業又はサービス業に属する事業を主たる事業として営む者については、五人)以下の事業者」と定めています。飲食店はこの括弧書きの側で判断されるため、線は20人ではなく5人です。

たとえば600万円の設備投資であれば、補助率2分の1なら300万円、3分の2なら400万円が補助の計算上の目安になります。上限に届かない規模の投資では、上限額より補助率のほうが手取りを左右します。人数の申告は事実に沿って行うものですが、自店がどちら側にいるのかを知らないまま枠を選ぶと、比較の土台がずれます。

三浦高

💬 執筆者の三浦から一言

人数の数え方や賃上げの計画は、申請書を書きながら何度でも直せます。一方で、交付決定の前に契約や発注を済ませてしまうと、その費用は対象から外れます。順番だけは後から戻せませんので、相見積もりを取り始めた段階で、いつ発注してよいのかを制度ごとに確かめておくと、後半の作業がずいぶん軽くなります。

Q4. 厨房機器の入れ替えでも通りますか

入れ替えだけでは、革新的新製品・サービス枠には乗りません。この枠は自社の技術等を活かして新たな価値を提供する新製品・新サービスの開発を対象としており、開発を伴わない単なる設備・システム導入、既存製品・サービスの生産プロセス改善、同業で既に相当程度普及している開発は対象外と公募要領に書かれています。

新事業進出枠のほうも、既存事業と同一市場、既存製品の増産、単なる製法変更、単なるメニュー追加、単に商圏が違うだけの展開は「新事業進出」に該当しないとされています。どちらの枠でも設備投資は必要で、機械装置・システム構築費は単価10万円(税抜)以上が条件です。

Q5. パートが多い店でも賃上げの要件を満たせますか

基本要件は3つあります。付加価値額の年平均成長率が4.0%以上、一人当たり給与支給総額の年平均成長率が3.5%以上、事業場内最低賃金が毎年、地域別最低賃金プラス30円以上の水準であることです。後の2つは未達の場合に返還が生じます。

飲食店で見落とされやすいのは、一人当たりの数字である以上、人を増やせば分母も動くという点です。売上を伸ばすために営業時間を延ばし、パートを増やす計画を立てると、給与の総額が増えても一人当たりでは伸びが鈍ることがあります。採用計画と賃上げ計画は別々の紙に書かず、同じ表の上で年ごとに並べて見る進め方が現実的です。

Q6. 開業したばかりでも申請できますか

枠によって扱いが分かれます。新事業進出枠は、新規設立・創業後1年に満たない事業者を対象外としており、最低1期分の決算書が求められます。革新的新製品・サービス枠にはこの記載がありません。開業からの年数が浅い場合は、どちらの枠を見ているのかで結論が変わります。

💬 無料相談のご案内

補助金専門行政書士法人は、V-Spirits元補助金審査員の三浦を中心とした専門家チームが補助金支援を行っております。「このケースは補助金の対象になるのか?」といった疑問にも、無料でお答えしております。お気軽にご相談ください。

見積もりを取る前に決めておきたい3項目

  1. いつの時点の人数で申請するか:常時使用する従業員数は申請時点で判断されます。繁忙期に短期の人手を入れる予定があるなら、その雇用形態と期間を先に決めておくと、後から数え直す手間が減ります。
  2. 投資額が補助下限に届くか:革新的新製品・サービス枠は100万円、新事業進出枠は750万円が補助下限です。厨房機器1台の入れ替えでは新事業進出枠の下限に届かないことが多く、枠の選択がそこで絞られます。
  3. 開発で押すのか、新市場で押すのか:新しい商品やサービスの開発が軸なら革新的新製品・サービス枠、既存の業態と異なる市場への進出が軸なら新事業進出枠が自然な並びになります。事業計画は申請者自身が作成することが求められており、外部への丸投げは不採択・取消の対象とされています。

まとめ

飲食店が新事業進出・ものづくり商業サービス補助金を検討するとき、制度の一覧を見比べる前に効いてくるのが従業員の数え方です。パートやアルバイトは頭数に入り、役員と個人事業主本人は入りません。そして飲食店は、補助率が3分の2に上がる小規模企業者の線が5人という手前に置かれています。

ここが決まって初めて、上限額と補助下限、そして枠の選び方が具体的な数字として比べられるようになります。数字と要件は公募回ごとに見直されますので、申請前には最新の公募要領で確認してください。自店の人数の数え方や枠の選び方に迷われる場合は、専門家にご相談ください。

【無料相談のご案内】

弊社では、補助金専門行政書士法人V-Spiritsが補助金支援を行っております。元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが全面的にサポートいたします。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

フリーダイヤル 0120-335-523
お問い合わせフォーム https://v-spirits.com/contacts

三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

中野裕哲紹介画像

中野裕哲

この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】

税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1,000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

ac

関連記事

無料相談
お客様の声

新着コラム

  1. ...
  2. ...
  3. ...
  4. ...
  5. ...
ダウンロードはこちら
全国対応の補助金申請を専門家がサポート|中野裕哲の無料相談V-Spirits
All Aboutガイドの原点
多胡藤夫ブログ
中野裕哲ブログ
渋田貴正ブログ
三浦高ブログ
小峰精公ブログ
坂井優介ブログ
嶋田大吉ブログ
行政書士法人V-Spirits
充実の福利厚生制度
採用情報
業務提携先募集情報
V-Spirits Group SDGsの取り組み
弊社グループ専門家への取材対応について
爆アゲ税理士の起業経営チャンネル
脳卒中フェスティバル

他社広告欄

クラウドPBX