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コラム

競合がいる新規事業の差別化、勝ち筋を見つける3つの視点

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競合がいる新規事業で勝ち筋を見つけるには?社内起業の戦略づくり

💬 社内起業を任された方からのご相談

会社の新規事業として、新しいサービスの立ち上げを任されました。ただ、すでに競合がいる分野で、どう差別化すればいいのか悩んでいます。競合がいる中で、独自性や勝ち筋はどう見つければいいのでしょうか?

三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

執筆者の三浦からの回答

競合がいる市場だからといって、勝ち筋がまったく無いわけではありません。顧客の未充足ニーズ・自社の強み・競合の弱みの3つを丁寧に重ねて見ていくことで、独自の立ち位置が見えてきます。

顧客の未充足ニーズを洗い出す

最初に確認したいのは、既存のサービスを使っている顧客が、まだ満たされていないと感じている部分です。競合のレビューや口コミ、既存顧客への簡単な聞き取りなどから、「あったらいいのに」「ここが不便」という声を集めてみてください。これが見つかれば、差別化の出発点になります。

ニーズを集める際は、大がかりな調査でなくても構いません。競合サービスのレビューサイトやSNSでの反応を読み込む、業界イベントで実際の利用者に話を聞くなど、手の届く範囲から情報を集め、共通して出てくる不満や要望を拾い上げてみてください。複数の情報源で同じ不満が繰り返し出てくるようであれば、そこには一定の需要がある可能性が高いと考えられ、差別化の軸として採用する根拠にもなります。

自社の強みを客観的に整理する

次に、自社がこれまで積み上げてきた強み(技術、顧客基盤、販路、ブランドなど)を書き出してみます。この際、自社内で「強み」と思われているものが、実際に顧客にとって価値があるものかどうかを見極めることが重要です。社内の思い込みと、顧客にとっての価値は必ずしも一致しないため、できれば顧客視点での検証もあわせて行ってください。

他部署が持つ技術やノウハウ、既存事業で築いた顧客との関係性など、新規事業の担当者だけでは気づきにくい資産が社内に埋まっていることもあります。社内の他部署にヒアリングしてみることも、強みの発見につながります。

競合の弱みを具体的に把握する

競合サービスの弱みは、単に「価格が高い」「機能が少ない」といった表面的な見方だけでなく、提供スピード、サポート体制、対応できる顧客層の範囲など、複数の角度から具体的に把握することをおすすめします。弱みが具体的であればあるほど、そこを補う形での差別化の方向性も明確になります。

競合を一社だけ見るのではなく、複数の競合を比較すると、業界全体として手薄になっている領域が見えてくることもあります。どの競合も対応していない顧客層や用途があれば、そこが狙いやすい領域になります。

3つを重ねて勝ち筋を描く

顧客の未充足ニーズ・自社の強み・競合の弱み、この3つが重なる部分こそが、勝ち筋になりやすい領域です。例えば、顧客が不便を感じている部分(未充足ニーズ)が、ちょうど競合の弱い部分でもあり、かつ自社の強みで補えるものであれば、そこに独自性のある提案を作れる可能性が高くなります。3つの輪が重なる部分を図にして整理すると、上司への説明もしやすくなります。

3つがぴったり重なる領域が見つからない場合でも、どれか2つが重なる部分から仮説を立て、小さく試してみるという進め方もあります。最初から完璧な勝ち筋を描くのではなく、仮説を検証しながら精度を上げていく姿勢も大切です。

上司を納得させる説明の仕方

戦略を説明する際は、「差別化できる」という結論だけでなく、未充足ニーズ・自社の強み・競合の弱みという3つの根拠を、それぞれ具体的な事実とともに示すことが説得力につながります。感覚的な説明ではなく、集めた声やデータを根拠として並べることで、上司にも納得してもらいやすくなります。

説明の際は、競合と同じ土俵で勝負するのではなく、自社だけが提供できる価値がどこにあるのかを一言で言える形にまとめておくと、上司だけでなく、その後に関わる社内の関係者にも伝わりやすくなります。

まとめ

競合がいる市場でも、顧客の未充足ニーズ・自社の強み・競合の弱みを重ねて見ていくことで、独自の勝ち筋を描けます。それぞれを具体的な根拠とともに整理し、上司への説明に活用してみてください。

勝ち筋の見つけ方や、上司に説明する際の資料のまとめ方で迷う場合は、専門家に相談しながら一つずつ整理していくと安心です。

この記事を監修した人


中野裕哲

中野裕哲/Nakano Hiroaki

起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)

V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。

【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など

【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。

同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。

大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。

ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、数々の実績を残しています。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

  • 経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一
  • 補助金・助成金支援実績600件超
  • ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版(累計25万部超)
  • 無料相談件数は全国から累計3,000件超

この記事を書いた人

坂井 優介(Yusuke Sakai)

起業コンサルタント® / 採用定着士 / 行政書士法人V-Spirits 補助者

1988年東京都生まれ。転勤族の父の影響で幼少期を愛知・長野・岩手・埼玉で過ごす。転入するたびに方言や文化の違いをからかわれつつも、1週間もあれば現地に溶け込む適応力を身につける。

大学在学中に公認会計士試験にチャレンジするも挫折し、アルバイト先だった埼玉の大手学習塾に就職。塾業界特有の過酷な労働環境の中でも10年間勤務を続けるが、成果を上げても給与が変わらない状況に限界を感じ、在職中に会計士試験に再挑戦。再び挫折するも、学んだ会計知識を活かせる職場を求めて転職活動を開始。2021年にV-Spiritsグループに参画し、2022年よりV-Spirits総合研究所の常務取締役に就任。

現在は、中小企業の経営者向けに補助金・助成金の支援から採用定着の仕組みづくりまで幅広く担当。「制度を使いこなす中小企業を増やす」をテーマに、現場に寄り添ったサポートを行っている。

役職:V-Spirits総合研究所株式会社 常務取締役 / 税理士法人V-Spirits 業務部長 / 社会保険労務士法人V-Spirits 業務部長
担当業務:経済産業省系補助金支援・厚生労働省系助成金支援・マーケティング・人事労務・採用定着支援

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