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コラム

フォトスタジオ開業資金の決め方:撮影単価×件数で運転資金を見積もる

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フォトスタジオ開業の資金はいくら?撮影単価と件数から借入額を考える

フォトスタジオの開業を考え始めると、「機材や内装にどれくらいお金がかかるのか」「借入額はどうやって決めればいいのか」という資金面の疑問に行き着きます。この記事では、開業資金を設備資金と運転資金に分けたうえで、撮影単価と撮影件数から売上の立ち上がりを見積もり、そこから借入額を決めていく手順を紹介します。

フォトスタジオの開業資金は何にいくらかかるか

開業資金は、大きく設備資金と運転資金の二つに分かれます。設備資金は機材・内装・物件取得など、開業時に一度まとめて用意するお金です。運転資金は、開業後に事業を回していくためのお金です。この二つを分けて考えておくと、借入額を決める段階で「何のために、いくら必要か」を説明しやすくなります。

設備資金に含まれるもの(撮影機材・内装・物件取得)

フォトスタジオの設備資金には、カメラ・レンズ・照明・背景機材などの撮影機材、店舗の内装工事費、そして物件を取得する場合の取得費が含まれます。土地や建物の取得は設備資金にあたる支出ですので、創業融資の対象になります。物件の取得を前提に検討する場合は、物件を押さえる前に申込先へ相談しておくと、その後の手続きを進めやすくなります。

運転資金に含まれるもの(開業後の運営費)

運転資金は、賃料や広告費、消耗品費など、事業を続けていくために必要な支出にあてるお金です。資金使途はあくまで「事業に必要な支出」であることが前提になるため、何にどれだけ使う予定かを具体的に示せるようにしておくと、後の資金計画が立てやすくなります。

撮影単価×件数から売上の立ち上がりを見積もる

ここからが、この記事で一番お伝えしたい部分です。開業資金の内訳を並べるだけでは、「結局いくら借りればいいのか」という判断にはつながりません。借入額を決める手がかりになるのは、撮影単価と撮影件数から見積もった売上の立ち上がりです。

撮影単価の目安はメニューによって差が大きい

フォトスタジオの撮影単価は、証明写真のような短時間のメニューと、ポートレートや記念写真のようにスタジオ全体の時間と手間を使うメニューとで、一般的に大きな差があります。単価の高いメニューと低いメニューがどの程度の比率で入ってくるかという想定を持っておくと、月間の売上を考える土台になります。

月あたりの撮影件数は徐々に増えていく前提で考える

開業直後は、認知がまだ広がっていないため、撮影件数は少ない水準からのスタートになりやすいのが一般的です。そこから口コミや広告、近隣への紹介などを通じて、件数が徐々に積み上がっていくという形を想定しておきます。「開業初月から毎月一定の件数が入る」という前提は置かず、少なめの件数から始まる売上カーブを描いておくと、後述する運転資金の見積もりに役立ちます。

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💬 執筆者の小峰から一言

信用金庫で融資を出す側にいたころの感覚では、申込から実行までおおむね3週間から1か月、準備を含めると2か月ほどを見込む動きが多かったです。撮影の予約が増え始める時期とお金が手元に届く時期がずれないよう、計画を立てる段階から逆算しておくと進めやすくなります。

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弊社は、V-Spiritsグループ代表の中野裕哲を中心に、元日本政策金融公庫支店長の多胡や元信用金庫法人営業の小峰をはじめとした専門家チームが、幅広い融資を含む資金調達支援・起業支援・経営支援を行っております。「何から始めればいいかわからない」という段階でもお気軽にご相談ください。

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機材・レタッチ用パソコンの優先順位と借入額への反映

設備資金の中身を具体的に決めていく際、撮影機材とレタッチ用のパソコンのどちらをどこまで揃えるかという優先順位が、借入額に直結します。

撮影単価に直結する機材から優先する

カメラ本体・レンズ・照明など、撮影そのものの質を左右する機材は、撮影単価の高いメニューを受けられるかどうかに関わってきます。まずこの範囲を固め、そのうえで周辺の機材をどこまで揃えるかを検討していく順番にすると、設備資金の総額が整理しやすくなります。

レタッチ環境も開業時点で検討しておく対象になる

撮影後の納品作業には、レタッチ用のパソコンや編集ソフトも必要になります。撮影件数が増えるほど編集にかかる時間も増えるため、後回しにせず開業時点から検討しておく対象として位置づけておきます。すべてを最初から最新のものに揃えるか、必要な範囲から段階的に揃えていくかによって、設備資金の総額は変わってきます。

小峰精公

💬 執筆者の小峰から一言

融資を出す側にいたころ、設備の要否を判断する場面では、中古品やリースに置き換えられるものはそちらでよいと判断されることがありました。レタッチ用のパソコンのように性能差が業種の見え方に直結する機材かどうかで、新品で揃えるか段階的に揃えるかの分かれ目が決まる印象があります。

初期費用と運転資金を分けて借入額を決める手順

撮影単価・件数の見積もりと、機材の優先順位が整理できたら、設備資金と運転資金に分けて借入額を決めていきます。

ステップ1:設備資金を算出する

優先順位をつけた機材・内装・物件取得にかかる費用を足し上げ、設備資金の総額を固めます。すべてを最初から揃えるか、段階的に揃えるかによって、この時点の総額は変わってきます。

ステップ2:運転資金を算出する

撮影単価×件数で見積もった売上の立ち上がりカーブを踏まえ、売上が軌道に乗るまでの期間、賃料や広告費などの固定費をどの程度補う必要があるかを考えます。この期間に見込める売上と支出の差が、運転資金として用意しておきたい金額の目安になります。

ステップ3:返済の見通しと整合させる

設備資金・運転資金の総額が出たら、見積もった売上と返済の見通しが無理のない形になっているかを確認します。借入額だけを先に決めるのではなく、撮影単価×件数から見積もった売上と照らし合わせながら調整していく進め方になります。

創業融資の審査で見られるポイント

フォトスタジオの創業融資でも、見られる材料はほかの業種と共通しています。同じ業種での勤務経験や自己資金、事業計画の具体性、資金使途と調達額の整合、信用情報など、複数の材料を組み合わせて判断されます。この記事で整理した撮影単価・件数の根拠や、設備資金と運転資金の内訳は、そのまま事業計画の具体性と、資金使途と調達額の整合を説明する材料になります。経営の経験や決算の実績がまだないことは、創業前の開業では誰にも共通する前提であり、それ自体が評価の善し悪しを分けるものではありません。

よくある質問

Q. 設備資金と運転資金で、返済期間は違いますか。

新規開業・スタートアップ支援資金を利用する場合の例では、設備資金は20年以内、運転資金は10年以内という返済期間の枠が示されています(据置期間はいずれも5年以内)。これは制度上の上限であり、実際に適用される返済期間や据置期間、利率は、審査のうえ金融機関が決定します。

まとめ

フォトスタジオの開業資金は、設備資金と運転資金に分けて考えることで、借入額の根拠がはっきりします。撮影単価と件数から売上の立ち上がりを見積もり、機材とレタッチ環境の優先順位を整理したうえで、設備資金と運転資金それぞれの金額を固めていく手順が、借入額を決める土台になります。資金計画の細部で判断に迷う場合は、専門家に相談しながら整理すると進めやすくなります。

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小峰

この記事を書いた人

小峰精公/Kiyotaka Komine

元朝日信用金庫 法人営業
資金繰り解決コンサルタント
V-Spirits総合研究所株式会社 常務取締役
大学卒業後、朝日信用金庫に入庫。朝日信用金庫での経験が原点となり、「銀行融資取引」や「資金繰り」の本質を企業へ伝えていくことがミッションだと確信する。
日本の99%は中小零細企業で成り立っている現状を痛感し、1社でも多くの企業の「資金繰り」の課題を解決していくことに専念する。
クライアント様がより良い商品やサービスを提供することができる環境づくりの一助となれるよう全身全霊を尽くす。

多胡藤夫

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

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中野裕哲

この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】

税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1,000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

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