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コラム

お客さんが本当に欲しいのは商品じゃない!売れる起業家が知っていることとは?

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「ドリルではなく穴」|お客さんが本当に欲しいものの考え方

マーケティングの世界では古くから、「人はドリルを買いに来ているのではなく、穴を買いに来ている」という言葉が紹介されてきました。アメリカの経営学者セオドア・レビットが紹介したとされるこの言葉は、商品そのものと、お客さんが本当に欲しいものとの間にあるズレを、短い言葉で言い当てています。起業を考えるときにも、この視点はとても役に立ちます。今回は、この言葉をきっかけに、お客さんが本当に欲しいものについて考えていきます。

「ドリルではなく穴」とは、どういう意味か

ドリルを買う人は、ドリルという工具そのものが欲しいわけではなく、壁や木材に穴を開けたいという目的があって、その手段としてドリルを買っています。つまり、お客さんが本当に欲しいのは「穴」であって、「ドリル」はそのための手段の一つにすぎません。もし穴を開ける別の方法があれば、お客さんはドリルを買わない可能性もあるということです。

自分の商品も、手段の一つにすぎない

この考え方を自分の商品やサービスに当てはめると、自分が提供しているものは、お客さんにとっての「ドリル」にあたるのか、それとも「穴」にあたるのかを、一度整理してみる必要があります。多くの場合、商品やサービスは「ドリル」の側であり、お客さんが本当に求めているのは、その先にある結果や変化、つまり「穴」の部分です。商品の機能や性能ばかりを説明してしまうと、お客さんが本当に知りたい「穴」の部分が伝わらないことがあります。

自分の商品を「穴」で言い換えてみる

ここで、実際に自分の商品やサービスについて、「穴」の部分を言葉にしてみましょう。例えば、掃除代行サービスであれば、「ドリル」は掃除という作業そのものですが、「穴」はお客さんが得られる「自由な時間」や「気持ちのいい部屋で過ごせる安心感」かもしれません。このように言い換えてみると、商品の説明の仕方や、伝えるべきポイントが大きく変わってくることに気づきます。

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中野裕哲
V-Spiritsグループ代表 中野裕哲

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「穴」を見つけるための、簡単な問いかけ

自分の商品の「穴」がすぐに見つからない場合は、「お客さんは、これを使った後、どんな気持ちになりたいのか」「これが無かったら、お客さんはどんなことに困るのか」という問いを、自分に向けてみましょう。商品そのものから考えるのではなく、お客さんの生活や気持ちの変化から逆算して考えることで、「穴」の正体が少しずつ見えてきます。

広告や説明文にも、この視点を使える

「ドリルではなく穴」の考え方は、商品開発だけでなく、広告やチラシ、ホームページの説明文を作るときにも役立ちます。商品の機能だけを並べた説明文は、お客さんにとってはピンとこないことが多いものです。その商品を使った後に、お客さんの生活がどう変わるのかを、具体的な場面として描写することで、お客さんにとって「自分に関係のある話」として受け止めてもらいやすくなります。

起業準備の今から、練習しておく

この考え方は、実際に起業してからでなくても、今のうちから練習しておくことができます。普段の生活の中で目にする商品やサービスについて、「この商品の『穴』は何だろう」と考えてみる習慣をつけておくと、自分が起業するときにも、お客さんの本当の欲しいものを見抜く感覚が、自然と身についていきます。

自分が買い物をするときにも、応用してみる

練習の方法は、お客さんの立場から考えるだけでなく、自分自身が何かを買うときにも使えます。何かを購入した場面を振り返り、「自分は本当は何を買ったのだろう」と考えてみると、商品そのものではなく、その先にある安心感や時間の節約、気分の変化といった「穴」に行き着くことが多くあります。自分の消費行動を観察することは、お客さんの気持ちを想像するための、手近な練習になります。

チームやパートナーとも、言葉をすり合わせておく

一人で起業する場合でも、仕入れ先やパートナー、将来一緒に働く人がいる場合には、「自分たちの商品の穴は何か」という認識を、言葉としてすり合わせておくことが大切です。人によって商品の捉え方が違っていると、お客さんへの説明の仕方もばらついてしまいます。早い段階から「穴」の言葉をメモに残しておくと、後から見返したときにも、考えがぶれずに済みます。

三浦

💬 執筆者の三浦から一言

事業計画の相談でも、商品の機能説明に終始してしまう方は多いですが、「お客さんはこれで何を得たいのか」をあらためて一緒に言葉にしていくと、計画全体の筋道がぐっと通りやすくなっていくという印象があります。

よくある質問

Q. この考え方は、どんな業種でも当てはまりますか

A. 商品やサービスの種類を問わず、お客さんが何かの目的のために選んでいるという構造は共通しているため、幅広い業種で参考になるとされています。

Q. 「穴」が複数ある場合は、どうすればいいですか

A. 一つに絞り込まず、お客さんの層ごとに「穴」が異なる可能性を考えてみましょう。どの「穴」を中心に伝えるかを決めることが、商品の方向性を固める手がかりになります。

まとめ:今日からできること

今日は、自分の商品やサービスについて、「お客さんが本当に欲しいものは何か」を、商品の機能とは別の言葉で書き出してみてください。「ドリルではなく穴」という視点が、お客さんに伝わる言葉を見つける手がかりになります。

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三浦高

この記事を書いた人

三浦高/Takashi Miura

元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者

産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。

融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。

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中野裕哲

この記事を監修した人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】

税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1,000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

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