
信用保証協会とは?創業期の融資を支える仕組みをわかりやすく解説【前編】
おはようございます!11/4日は、「ユネスコ憲章記念日」です。1946(昭和21)年のこの日、ユネスコ憲章が発効し、国連教育科学文化機関(ユネスコ)が発足した。日本は1951(昭和26)年7月2日に加盟した。
銀行融資には2種類ある
銀行融資は大きく分けて2つあり、プロパー融資と信用保証協会付融資に分けられます。違いは、もし将来、企業が融資を返済できなくなった時に、どこが貸し倒れを負担するかです。プロパー融資であれば銀行が100%負担しますが、保証付融資であれば信用保証協会が企業の代わりに銀行に返済(代位弁済という)します。
信用保証協会付融資の背景
では、なぜ銀行が信用保証協会付の融資を行うかというと、プロパー融資は銀行が100%貸し倒れを負担しますので、融資審査はかなり厳しくなります。なかなか融資を受けられる企業が少なくなってしまうので、信用保証協会に保証してもらい銀行から融資を受けます。
創業したばかりの会社や、創業して2~3年ぐらいしか経っておらずまだ銀行から融資を受けたことがない会社は、保証付融資か、日本政策金融公庫で融資を受けるのが一般的です。企業が成長し業績や財務内容が良くなり、融資返済の実績が付いていけば、銀行からのプロパー融資を受けられるようになります。
信用保証協会とは何か
「信用保証協会」とは、銀行が企業に対し行う融資を保証することで融資を容易にし、企業の育成を金融の面から支援する機関です。信用保証協会は全国47都道府県、それぞれ1つ以上あります。銀行は信用保証協会の保証が付いている融資なら、もし返済できなくなっても信用保証協会から代位弁済される為、安心して融資を実行できます。
なお、融資実行時に企業は信用保証協会へ保証料を支払います。地方自治体によっては、融資制度として信用保証料の補助をしてくれる自治体もあります。
返済期間の違いもポイント
プロパー融資と信用保証協会付融資の大きく違う点は、返済期間を長期化できることです。プロパー融資では、銀行が100%貸し倒れのリスクを負っていますので、返済期間が長くなればなるほどリスクは上がっていきます。その場合には借入金額に見合った、人的・物的担保が徴求されます。運転資金の返済期間として考えられる最長は無担保であれば5年程度です。
一方、信用保証協会の保証があれば、運転資金でも7~10年程度の長期的な返済期間の融資が可能となります。特に、創業期企業にとっては返済負担が軽減できキャッシュフロー計画が立てやすいです。
まとめと次回予告
今回は以上となります。次回は、具体的に利用できる企業や保証が受けられない資金使途を取り上げていきます。
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この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
補助金コンサルタント、融資・資金調達コンサルタント、
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。