
マンパワーを制する者が起業を制す!起業直後に必要な人材活用の実践ガイド
はじめに:なぜ「マンパワー」が起業の成否を分けるのか?
起業直後、多くの経営者が直面するのが「人手不足」という壁です。
資金も限られている、社員数も少ない、さらに自分自身が営業から経理まで何役もこなしている――そんな状況は珍しくありません。
ここで大切になるのが 「マンパワー」 の考え方です。
ズバリ言います。
「少ない人数でも成果を出す工夫」こそ、起業直後の最大の経営戦略です。
この記事では、起業して間もない30代実業家の方に向けて、マンパワーをどう活用し、どう補うかを実務的に解説します。
第1章:マンパワーとは何か?
「マンパワー」とは、人材が持つ力や能力、労働力を指します。
単に「人数」だけでなく、スキル・知識・やる気・経験 といった資質の総合力です。
起業直後は資金調達や商品開発に目が行きがちですが、会社を動かすのは「人」です。
つまり、マンパワーをどう確保し活用するかで、会社の成長スピードは大きく変わります。
第2章:起業直後にありがちなマンパワーの課題
1. 人手不足
社員が少なく、経営者が多くの業務を抱え込みすぎる。
2. 採用力不足
大企業に比べ、優秀な人材を採用するのが難しい。
3. 教育リソース不足
採用しても教育に割く時間がなく、即戦力化が進まない。
4. 外部人材活用の不慣れ
業務委託やアルバイト活用に慣れておらず、効率が悪い。
こうした課題を乗り越えるためには、「限られたマンパワーをどう最大化するか」を考えることが必須です。
第3章:マンパワーを活かすための基本戦略
戦略1:経営者が全てを抱え込まない
最初は「自分がやった方が早い」と思いがちですが、業務の分担を意識しましょう。
戦略2:業務の優先順位をつける
「今やるべき仕事」と「後回しでよい仕事」を切り分ける。
戦略3:外部リソースを活用する
税理士や社労士、クラウドソーシングなどを積極的に活用する。
戦略4:人材育成を仕組み化する
マニュアルや動画を作り、教育の負担を減らす。
第4章:少人数経営におけるマンパワーの活用方法
1. 家族・知人の協力を得る
創業初期は家族や知人のサポートが大きな力になる。
2. パート・アルバイトを有効活用
フルタイム社員よりも柔軟で低コストに人材を確保できる。
3. 専門家をスポットで利用
資金調達や契約書作成など、専門的な部分は外注で効率化。
4. テクノロジーを導入
クラウド会計、勤怠管理アプリ、CRMなどで作業を効率化。
第5章:採用におけるマンパワー戦略
1. 求人媒体だけに頼らない
紹介やSNS、インターンシップなど多角的に人材を探す。
2. 「会社の魅力」を伝える
給与や待遇では大企業に勝てなくても、「やりがい」「成長機会」で勝負する。
3. 採用よりも育成を重視
最初から完璧な人材を探すのではなく、伸びしろに投資する。
第6章:外部人材をどう取り込むか?
-
業務委託契約を活用
デザイン、システム開発、マーケティングなどを外注。 -
クラウドソーシングを利用
小規模案件はクラウドワークスやランサーズで発注可能。 -
シェア人材(副業人材)を登用
副業解禁の流れを利用し、経験豊富な人材をスポットで投入。
第7章:マンパワー不足を乗り越えた事例
事例1:飲食店の立ち上げ
店主が一人で営業していたが、学生アルバイトを採用し仕込みや接客を分担 → 営業時間を延長でき売上増。
事例2:ITベンチャー
プログラミング未経験だった経営者が外注開発を活用し、スピード重視でサービスをローンチ。
事例3:士業事務所
開業当初は一人で全業務を担当 → 事務スタッフをパート採用し、顧客対応に集中できる体制を確立。
FAQ:よくある質問
Q1. 起業初期は社員を雇うべきですか?
A. 必ずしも雇う必要はありません。外部委託やアルバイトで十分対応できる場合もあります。
Q2. 少人数でも効率的に動くにはどうすれば?
A. ITツールの導入と業務マニュアル化がポイントです。
Q3. 人材教育にかける時間がありません。どうすれば?
A. 動画やマニュアルを活用すれば、教育の負担を減らせます。
Q4. 信頼できる外部人材をどう見つければ?
A. 専門家は紹介を通じて探すのが安心。クラウドソーシングでは小規模案件から試すのがおすすめです。
Q5. 家族を手伝わせるのはありですか?
A. はい、特に創業初期は有効です。ただし就業規則や保険面も考慮してください。
おわりに:マンパワーをどう生かすかが経営者の腕の見せ所
起業直後は「人手が足りない」と感じることが多いでしょう。
しかし、工夫次第で少人数でも十分に成果を上げることができます。
ズバリ言います。
「マンパワーを最大化するのは、経営者の戦略次第」 です。
人材をどう活かすか、どこに外部の力を借りるか――それを判断できる経営者こそ、持続的に成長できる実業家なのです。
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この記事を書いた人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)
V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。
【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。