
これができる人ほど商売がうまくいく|成功する起業家が身につけている「断る力」
アップルの創業者であるスティーブ・ジョブズは、1997年のWWDCでの発言の中で、「集中とはノーと言うことだ」という趣旨の言葉を述べたとされています。やるべきことを絞り込むためには、やらないことを決める力が必要だという考え方です。起業を考えている会社員にとって、この言葉は、商売をうまく回すための大切な視点を教えてくれます。今回は、仕事を断る力について見ていきます。
何でも引き受けると、商売が回らなくなる
起業したばかりの頃は、仕事を一つでも多く引き受けたいという気持ちになりやすいものです。しかし、自分の時間や力には限りがあるため、何でも引き受けてしまうと、一つひとつの仕事に十分な力を注げなくなってしまいます。結果として、仕事の質が下がったり、締め切りに追われて疲弊したりと、商売全体がうまく回らなくなることがあります。
「断る」は、相手を拒絶することではない
仕事を断るという行為は、相手を拒絶することのように感じられて、抵抗を覚える方も多いのではないでしょうか。しかし、断るという判断は、自分が力を発揮できる仕事に集中するための、前向きな選択でもあります。何でも受け入れて中途半端な結果になるよりも、引き受ける仕事を絞り、その分の力を注ぐほうが、お客さんにとっても良い結果につながることがあります。
ジョブズの言葉が伝える「集中」の意味
ジョブズが伝えたとされる「集中とはノーと言うことだ」という言葉は、やりたいことを増やすのではなく、やらないことを決める勇気の大切さを表しています。起業後は、やりたいこと、頼まれること、興味のあることが次々と目の前に現れますが、そのすべてに手を出していては、本当に力を入れたいことに十分な時間を使えなくなってしまいます。
上手な断り方は、関係を壊さない
断るときの伝え方を工夫すると、相手との関係を壊さずに済むことが多くあります。例えば、理由を簡潔に伝えたうえで、別の方法や、対応できるタイミングを提案するといった伝え方は、ただ「できません」と伝えるよりも、相手に納得してもらいやすくなります。断ること自体を避けるのではなく、断り方を工夫するという視点を持っておくことが大切です。
会社員のうちから、断る練習をしてみる
会社員のうちに、断る経験をあまりしてこなかった方は、起業後に初めて断る場面に出会うと、戸惑ってしまうことがあります。今の仕事の中で、無理のある依頼に対して、理由を添えて丁寧に断ってみる練習を少しずつ積んでおくことで、起業後に必要な「断る力」を、自然な形で身につけていくことができます。

💬 執筆者の三浦から一言
相談の場でも、引き受ける仕事の範囲をはっきり決めている方は、事業全体の進み方が安定している印象があります。何でも受け入れようとする方ほど、後から時間の使い方に悩む場面を多く見てきました。断る基準を先に決めておく方は、相談の内容自体にも落ち着きが感じられます。
断る基準を、あらかじめ決めておく
いざ断る場面になって初めて考えると、判断に迷いやすくなります。あらかじめ、どんな仕事なら引き受けるか、どんな仕事は断るかという基準を、自分の中で決めておくと、迷いなく判断しやすくなります。基準は一度決めたら固定するものではなく、事業の状況に応じて見直していくものとして考えておくとよいでしょう。
断ることで、空いた時間が生まれる
仕事を断ると、そのために使っていたはずの時間が空きます。この空いた時間を、本当に力を入れたい仕事や、新しい挑戦に使えるようになることも、断ることの大切な効果の一つです。断ることを、何かを失う行為としてではなく、新しい時間を生み出す行為として捉え直すと、断るという判断への抵抗感も少しずつ変わっていきます。
断ることと、助けを求めることは両立できる
一人で抱えきれない量の仕事がある場合、断る以外にも、誰かに協力を頼むという選択肢があります。すべてを自分一人で引き受けようとするのではなく、自分が担う部分と、他の人に任せる部分を分けて考えることも、商売を無理なく回していくための工夫になります。断ることと、頼ることを組み合わせることで、より多くの仕事に対応できる場面も出てきます。
断った経験は、次の判断の材料になる
一度断った仕事について、後から振り返ってみることも大切です。断ってよかったと感じる場合もあれば、別の形で引き受けられたかもしれないと感じる場合もあります。こうした振り返りを積み重ねていくことで、次に似た場面が訪れたときの判断の精度が、少しずつ上がっていきます。
よくある質問
Q. 断ると、仕事が減ってしまうのが心配です
A. 一時的に仕事が減ったように感じても、集中して取り組んだ仕事の質が上がることで、長い目で見れば信頼や次の仕事につながることが多くあります。
Q. 会社員のうちにできる練習はありますか
A. 無理のある依頼に対して、理由を添えて丁寧に断る経験を、今の仕事の中で少しずつ積んでおくことをおすすめします。
まとめ:今日からできること
今日は、自分が引き受けていることの中で、本当に力を入れたいことと、そうでないことを、一度整理してみてください。この整理が、断る力を身につける第一歩になります。
【無料相談のご案内】
弊社は、V-Spiritsグループ代表の中野裕哲を中心に、中小企業診断士・元補助金審査員の三浦をはじめとした専門家チームが、業種を問わない幅広い起業・新規事業のご相談に対応しております。何から始めればいいかわからないという段階でも、適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひ一度ご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。


この記事を監修した人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授
税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。
経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。
【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。
中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。
【主な実績】
- 起業支援・経営支援の豊富な実績
- 起業相談件数3,000件以上
- 資金調達支援1,000件以上
- 大企業Webサイト多数監修
- 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)
V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。
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