税理士/社労士/行政書士/司法書士/中小企業診断士/FP/元補助金審査員/元日本政策金融公庫支店長/各種コンサルタントなどが常駐する他に類を見ないワンストップサービス
オフィスは池袋駅から徒歩3分の日本政策金融公庫池袋支店と同じビルです

コラム

出資の基本をゼロから解説!起業準備中の会社員必読ガイド

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

起業前に知っておこう!「出資」の基本と賢い使い方

こんにちは。起業コンサルタント、税理士、行政書士、特定社会保険労務士、ファイナンシャルプランナーの中野裕哲です。

今回のテーマは「出資」。そう、「誰かにお金を出してもらうこと」です。

「借りる」とは違うこの資金調達方法、しっかり理解しておかないと、あとで思わぬトラブルに巻き込まれることも。

そこで今回は、出資の基本から実務的な活用法、そして投資家との付き合い方まで、起業準備中のあなたに向けてわかりやすく解説します。


1. 出資とは?借入とどう違うの?

まず、「出資」と「借入」の違いを押さえておきましょう。

  • 借入:将来、返す義務があるお金
  • 出資:原則として返す必要がないが、経営権や配当などの「見返り」が発生するお金

つまり、出資とは「出してくれた人(出資者)がリスクも一緒に負う代わりに、見返りを得る」仕組みです。

借金と違って、毎月の返済義務はありません。ただし、その代わりに「経営への関与」や「株式の譲渡」などの条件が付くのが一般的です。


2. 出資の主な種類と特徴

起業における出資には、いくつかのパターンがあります。

(1) 株式出資(株式会社の場合)

  • 出資者は「株主」になります
  • 出資額に応じて株式を保有
  • 配当や議決権を持つ
  • 会社の利益が出れば「配当」、株式売却益も可能

投資家やベンチャーキャピタルからの出資は、ほぼこの形式です。スタートアップ企業では最も一般的な形態といえます。

(2) 出資持分(合同会社など)

  • 株式はないが、「出資比率」に基づく分配がされる
  • 持分割合が経営への影響力につながる

合同会社の場合は出資=持分であり、議決権なども出資比率によって決まります。

(3) 出資という名の「支援」

  • エンジェル投資家、クラウドファンディング型など
  • 金銭的な見返りより「共感」を重視するケースも

特に最近は「共感型出資」が注目されています。クラウドファンディングでは「リターンとして製品を先行提供」など、金銭的利益以外の動機も大切です。


3. 出資のメリットとデメリット

■ メリット

  • 借金ではないので返済義務なし
  • 財務体質が強くなる(自己資本比率アップ)
  • 資金とともにノウハウや人脈が手に入ることも

とくに、エンジェル投資家やVCからの出資は、「お金+人脈・ノウハウ・信用力」が得られる点が大きなメリットです。

■ デメリット

  • 経営に口を出されるリスク
  • 持分比率によっては「経営権の喪失」も
  • 成功時の利益を出資者に分配する必要

また、「追加出資を要求される」「期待どおりの利益が出なかったときに責任を問われる」などのプレッシャーもあるかもしれません。

ズバリ言います。お金を「もらう」のではなく、「共に背負う」覚悟が必要です。


4. 出資を受ける際のチェックリスト

  1. 出資者の人となり(信頼できるか?)
  2. 出資契約書の有無と内容
  3. 議決権・配当・持分比率の整理
  4. 将来の資本政策(他の出資を受ける可能性含む)

とくに「持分比率」の考え方は重要です。創業初期に大きな持分を渡してしまうと、後の増資時に創業者の影響力が減ってしまうリスクがあります。


5. 出資契約書のポイント

  • 出資額、出資日、出資の目的
  • 配当の有無と方法
  • 経営関与の程度
  • 議決権の取り決め
  • 退出(エグジット)のルール

とくに後者、将来「どうやって出資者が抜けるのか?」まで想定しておくことが、トラブル回避のカギです。

エグジットとは、出資者が利益を得て事業から撤退する方法。たとえばIPO(株式上場)やM&A(会社売却)などです。これを最初から見据えた設計が必要です。


6. 出資者との関係構築

「お金を出してもらったら、何でも言うことを聞く」

これは間違い。

出資者は「パートナー」であって、「上司」ではありません。

お互いの役割や責任を明確にしたうえで、対等な関係を築くことが重要です。

また、出資者は「リスクを負ってくれた恩人」でもあります。その信頼に応えるためにも、定期的な報告やコミュニケーションを怠らないようにしましょう。


7. 出資を受けるまでの流れ

  1. 資金計画と出資希望額の明確化
  2. 出資先候補の選定(知人、投資家、VCなど)
  3. 面談・提案(事業計画書の提示)
  4. 条件交渉
  5. 契約締結(出資契約書)
  6. 資金受領・出資実行

事業計画書では、ビジョン・マーケット・競合・収支計画などを整理しておく必要があります。これは「熱意×数字」の勝負です!


FAQ:出資に関するよくある質問

Q1. 出資と借入、どちらがよいですか?

A. ケースバイケースです。返済義務を避けたいなら出資、自由な経営を重視するなら借入が有利です。

Q2. 出資者は必ず会社に関与してきますか?

A. 出資契約で決められます。完全にサイレント(静かな)出資もあれば、積極的に関わる投資家もいます。

Q3. クラウドファンディングも出資ですか?

A. 一部はそうです(投資型)。購入型や寄付型とは異なり、出資型は金融商品としての規制を受けます。

Q4. 出資の割合が大きすぎるとどうなりますか?

A. 会社の実権を奪われる可能性もあります。創業者としての立場を守るため、慎重に判断を。

Q5. 出資を受けたら必ず配当しなければならない?

A. 契約内容によります。利益が出たときにだけ配当する、または一定年数後に配当開始など、柔軟に設計できます。


まとめ:夢の実現には「信頼できるお金」が必要

起業とは、夢を形にする冒険です。

そのためには、資金が必要。そしてその資金は、信頼できる形で集めるべきです。

「出資」は単なるお金の話ではありません。共に未来をつくる仲間を迎え入れる行為でもあります。

正しい知識をもって、あなたにとって最適な資金調達を選びましょう。

不安な点があれば、どうぞお気軽にご相談ください。あなたの夢の実現を、心から応援しています!

【無料相談のご案内】

弊社では、中野裕哲を中心とした所属専門家チーム(起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、社会保険労務士、行政書士、司法書士、中小企業診断士、FP、元日本政策金融公庫支店長、元経済産業省系補助金審査員など)が一丸となって、幅広い起業支援・経営支援を行っております。
起業の手続きって何から始めればいいの?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。
無料相談も行っているので、ぜひ一度、ご相談ください。お問い合わせお待ちしております!
フリーダイヤル 0120-335-523
お問い合わせフォーム https://v-spirits.com/contacts

この記事を書いた人

中野裕哲/Nakano Hiroaki

起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)

V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。

【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

関連記事

爆アゲ税理士の起業経営チャンネル

新着コラム

  1. ...
  2. ...
  3. ...
  4. ...
  5. ...
ダウンロードはこちら
全国対応の補助金申請を専門家がサポート|中野裕哲の無料相談V-Spirits
All Aboutガイドの原点
多胡藤夫ブログ
中野裕哲ブログ
渋田貴正ブログ
三浦高ブログ
小峰精公ブログ
坂井優介ブログ
嶋田大吉ブログ
V-Spirits総合研究所株式会社
充実の福利厚生制度
採用情報
業務提携先募集情報
V-Spirits Group SDGsの取り組み
弊社グループ専門家への取材対応について
脳卒中フェスティバル

他社広告欄

クラウドPBX