
資金集めの方法を徹底解説!起業1年前から始める賢い準備とは?
はじめに
「起業して自分のビジネスを始めたい!」という夢を描きつつも、「お金はどうやって用意すればいいんだろう……」と悩んでいませんか?
ズバリ言います。起業の成否を分けるのは「資金の準備」です。特に、起業を1年後に考えている現役会社員のあなたにとって、今から始める資金準備は、最も重要なスタートダッシュとなります。
今回は、起業支援の現場で数百件以上の実績を持つ筆者が、「資金集めの方法」について、親しみやすく、かつ実務に即した形でわかりやすく解説します。
目次
- 起業資金の種類を知ろう
- 自己資金の貯め方
- 家族・知人からの支援の受け方
- 銀行・公的融資の活用法
- 補助金・助成金の活用方法
- 投資家・クラウドファンディングの活用法
- よくある質問(FAQ)
1. 起業資金の種類を知ろう
起業に必要な資金は、大きく分けて以下の4つに分類できます。
- 設備資金:オフィスや店舗の内装費、備品、IT機器など
- 運転資金:人件費、仕入れ、広告費など日々の運営費
- 生活資金:ご自身の生活費(初期は売上が不安定なため)
- 予備資金:想定外のトラブル対応のためのバッファ
ポイントは、「事業用の資金」だけでなく、「生活資金」も含めて計画すること。起業直後は売上ゼロからのスタートになることもあるため、3〜6ヶ月分の生活費を用意するのが安心です。
2. 自己資金の貯め方
起業資金の王道は「自己資金」です。なぜなら、融資を受ける際にも「自己資金がどの程度あるか」が、あなたの本気度を測る指標として見られるからです。
自己資金の具体的な貯め方
- 副業で収入を増やす
- 固定費を見直して貯金に回す
- 毎月自動積立で強制的に貯金
- ボーナスや退職金を起業資金にあてる
自己資金の目安は、必要資金の3割。たとえば起業資金が300万円なら、100万円は自己資金で準備するのが理想です。
3. 家族・知人からの支援の受け方
親や兄弟など、身近な人からの支援を受ける場合は、金銭トラブルを避けるためにも「贈与」か「貸付」かを明確にしておくことが重要です。
贈与の場合
- 年間110万円を超える贈与は「贈与税」の対象になるので注意!
貸付の場合
- 契約書を交わす
- 金利や返済期間も明記しておく
書面を残すことで、税務上のトラブルや誤解も避けられます。
4. 銀行・公的融資の活用法
公的融資の代表格は「日本政策金融公庫」の創業融資です。
創業融資のメリット
- 無担保・無保証人での借入が可能(制度による)
- 金利が比較的低い
- 創業時に特化した制度が豊富
融資審査のポイント
- 自己資金がどれだけあるか
- 事業に関する経験があるか
- 事業計画が実現可能であるか
融資を受けるには「事業計画書」の提出が必須です。早めに準備しておくことをおすすめします。
5. 補助金・助成金の活用方法
補助金や助成金は、返済不要のお金です。代表的なものは次の通りです。
- 小規模事業者持続化補助金
- ものづくり補助金
- IT導入補助金
- 各自治体の創業支援補助金
活用の注意点
- 事前申請が必要(事後ではNG)
- 採択されなければ受け取れない
- 使途や成果報告が求められる
- 入金までのつなぎの資金が必要
申請書の書き方や審査のコツについては、専門家に相談するのも有効です。
6. 投資家・クラウドファンディングの活用法
自己資金や融資以外に、第三者からの「出資」も資金調達の選択肢です。
エンジェル投資家
- 起業家を育てたいという個人投資家
- アイデアと熱意が伝われば出資を得られる可能性あり
ベンチャーキャピタル
- 成長性があるビジネスに対して、数百万円〜数億円の出資も
- 事業の将来性と収益性が重視される
クラウドファンディング
- インターネットを通じて支援者から資金を集める手法
- 商品・サービスのプレ販売型(リターン付き)や、寄付型なども
7. よくある質問(FAQ)
Q1. 起業前にクレジットカードを作っておいた方がいいって本当?
→はい、本当です。起業後は収入が不安定になるため、審査が通りにくくなります。会社員のうちに作っておくと安心です。
Q2. 自己資金がゼロでも融資は受けられますか?
→原則、厳しいです。ただし、計画性があり、事業経験が豊富で、補助金の併用が見込める場合などは例外もあります。
Q5. 補助金ってどれくらいの確率で採択されるの?
→制度によりますが、だいたい30〜50%程度です。競争倍率が高いので、計画性と書類の質が重要です。
Q6. 開業資金の相場はいくらくらいですか?
→業種によりますが、飲食店で500万〜1000万円、ネットビジネスで100万円〜300万円程度が目安です。
おわりに
起業という航海に出る前に、まずは「船(資金)」をしっかりと整えておくこと。それが起業成功の第一歩です。
どの手段にもメリット・デメリットがありますので、無理なくバランスよく組み合わせて、あなたの理想の起業に近づいていきましょう。
わからないことがあれば、どうぞお気軽にご相談くださいね。あなたの挑戦を心から応援しています!
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この記事を書いた人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)
V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。
【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。
この記事を監修した人
多胡藤夫/Fujio Tago
元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。