
海外展開に使える補助金・支援策まとめ(関東経済産業局掲載メニュー準拠)
海外展開は「輸出の準備」から「販路開拓」「設備・システム投資」「FS(実施可能性調査)」「実証」へと段階的に進みます。関東経済産業局は、国やJETRO等の支援機関が提供する支援メニューを、海外展開のステップごとに一覧化しています。
本記事では、その掲載内容のうち、①新規輸出の伴走支援、②海外事業×国内生産性向上の設備・システム投資支援、③グローバルサウスでのFS/実証支援を、役員層・個人事業主にも判断しやすい形で整理します。
海外展開支援メニュー全体像(まずは結論)
「どれを使うべきか」は、いま自社がどの段階かでほぼ決まります。迷ったら、次の表で当てはめてください。
| 海外展開の段階 | 典型的な課題 | 合う支援(関東経産局掲載) |
|---|---|---|
| 新規に輸出へ | 何から始めるべきか分からない/課題が多い | 新規輸出1万者支援プログラム(伴走) |
| 海外事業を進めつつ国内も強化 | 設備・システム投資が必要/生産性を上げたい | ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 グローバル枠 |
| グローバルサウスで事業化検討 | 現地で成立するか検証したい(FS/実証) | グローバルサウス未来指向型共創等事業費補助金 |
【ステップ:新規に輸出へ】新規輸出1万者支援プログラム(伴走支援)
概要(掲載文準拠)
経済産業省・中小企業庁・ジェトロ・中小企業基盤整備機構が一体となり、新たに輸出に取り組む企業を支援します。登録者には、ジェトロのコンシェルジュによるカウンセリングを行い、輸出実現に向けた課題や準備状況に応じて最適な支援策を提案します。
向いているケース
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海外展開に着手したいが、準備・課題が整理できていない
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展示会、商談、販路開拓、越境ECなど「やること」が多い
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補助金申請の前に、計画の筋を作りたい(審査で問われる一貫性を高めたい)
使いどころ(重要)
補助金は「公募・要件・提出書類」を満たしていても、計画が粗いと採択につながりにくいです。まず伴走支援で課題を棚卸しし、次の投資・申請(設備/システム/FS/実証)へつなげるのが堅実です。
【ステップ:海外事業×国内生産性向上】ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 グローバル枠(補助金)
概要(掲載文準拠)
海外事業を実施し、国内の生産性を高める取り組みに必要な設備・システム投資等に関する費用の一部を補助します。
“大規模”視点のポイント
海外向けの供給体制を作る局面では、設備やシステム(受注~生産~出荷、品質管理、在庫管理等)がボトルネックになりやすく、投資が大型化しがちです。グローバル枠は、海外事業の推進と同時に「国内の生産性向上」を説明できる計画ほど整合性が出ます。
申請前に押さえる論点(審査で見られやすい骨子)
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目的:海外で何を実現するか(市場・顧客・製品)
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課題:現状の制約(能力、品質、納期、コスト等)
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投資内容:なぜその設備・システムが必須なのか
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効果:国内の生産性がどう上がるか(指標・根拠)
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体制:誰が実施し、どう管理するか(専門家の活用含む)
【ステップ:FS・実証→海外展開】グローバルサウス未来指向型共創等事業費補助金(補助金)
概要(掲載文準拠)
グローバルサウス諸国において、国内企業が行うインフラ等の海外展開に向けた
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事業実施可能性調査(FS事業)
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実証事業
の実施に必要な費用の一部を補助します。
※「令和7年度の大型実証の特設サイトは今後開設予定」との注記あり。
“大規模”視点のポイント
インフラ等の海外展開は、関係者連携・実施期間・現地条件の調査などが重くなりやすい領域です。だからこそ、FS→実証と段階が分かれている点が重要で、いきなり本投資せずに成立条件を詰められます。
注意点(掲載注記からの実務ポイント)
「大型実証」を狙う場合は、特設サイトが開設されてから公募・要件・受付・締切など最新情報を必ず確認してください(更新日チェックが必須)。
3制度の比較(迷いを減らす表)
| 制度名(掲載) | 位置づけ | 支援の中心 | キーワード例 |
|---|---|---|---|
| 新規輸出1万者支援プログラム | 輸出の入口 | コンシェルジュのカウンセリング/最適支援提案 | 課題整理、準備、輸出開始 |
| ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金 グローバル枠 | 投資支援 | 設備・システム投資等(費用の一部を補助) | 設備投資、システム、生産性向上 |
| グローバルサウス未来指向型共創等事業費補助金 | FS/実証 | FS事業・実証(費用の一部を補助) | グローバルサウス、FS、実証、インフラ |
申請・準備で外さないチェックリスト
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自社の段階:輸出準備/投資/FS・実証のどこか
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公募の確認:公募開始~締切、要件、必要資料、提出方法
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対象の確認:対象経費・対象事業(詳細は公募要領で最終確認)
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計画の一貫性:目的→課題→実施→効果→体制がつながっているか
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実施可能性:人員、専門家、スケジュール、管理方法が現実的か
関連施策(関東経済産業局掲載)
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農林水産物・食品の輸出支援
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高度外国人材(産業人材政策課)
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地域ブランド展開支援(地域ブランド展開支援室)
業種や課題によっては、上記を組み合わせることで海外展開の実行力が上がります。
まとめ
海外展開の支援は「どれが有名か」より、自社のステップに合うかで選ぶのが正解です。
まずは伴走支援で課題を整理し、設備・システム投資が必要ならグローバル枠、グローバルサウスでFS/実証が必要なら該当補助金へ。特に大型実証は特設サイト開設後の最新公募情報を確認し、準備を前倒しで進めましょう。
【無料相談のご案内】
弊社では、元補助金審査員の三浦を中心とした各種専門家チームが補助金支援を行っております。このケースは補助金の対象になるのか?といった疑問に対して適切なアドバイスを無料にて行っております。無料相談も行っているので、ぜひいちどご相談ください。お問い合わせお待ちしております!

この記事を書いた人
三浦高/Takashi Miura
元創業補助金(経済産業省系補助金)審査員・事務局員
中小企業診断士、起業コンサルタント®、
1級販売士、宅地建物取引主任者、
融資・資金調達コンサルタント
行政書士法人V-Spirits 補助者
産業能率大学 兼任教員
2024年現在、各種補助金の累計支援件数は300件を超える。
融資申請のノウハウも蓄積し、さらに磨きを掛けるべく日々事業計画書に向き合っている。
この記事を監修した人
中野裕哲/Nakano Hiroaki
起業コンサルタント(R)、経営コンサルタント、税理士、特定社会保険労務士、行政書士、サーティファイドファイナンシャルプランナー・CFP(R)、1 級FP技能士。大正大学招聘教授(起業論、ゼミ等)
V-Spiritsグループ創業者。税理士法人V-Spiritsグループ代表。東京池袋を本拠に全国の起業家・経営者さんを応援!「ベストセラー起業本」の著者。著書20冊、累計25万部超。経済産業省後援「DREAMGATE」で12年連続相談件数日本一。
【まるごと起業支援(R)・経営支援】
起業コンサル(事業計画+融資+補助金+会社設立支援)+起業後の総合サポート(経理 税務 事業計画書 融資 補助金 助成金 人事 給与計算 社会保険 法務 許認可 公庫連携 認定支援機関)など
【略歴】
経営者である父の元に生まれ、幼き頃より経営者になることを目標として過ごす。バブル崩壊の影響を受け経営が悪化。一家離散に近い貧困状況を経験し、「経営者の支援」をライフワークとしたいと決意。それに役立ちそうな各種資格を学生時代を中心に取得。同じく経営者であるメンターの伯父より、単に書類や手続を追求する専門家としてではなく、視野を広げ「ビジネス」の現場での経験を元に経営者の「経営そのもの」を支援できるような専門家を目指すようアドバイスを受け、社会人生活をスタート。大手、中小、ベンチャー企業、会計事務所等で営業、経理、財務、人事、総務、管理職、経営陣等、ビジネスの「現場」での充実した修行の日々を送ったあと、2007年に独立。ほかにはない支援スタイルが起業家・経営者に受け入れられ、経済産業省「DREAM GATE」にて、面談相談12年連続日本一。補助金・助成金支援実績600件超。ベストセラー含む起業・経営本20冊を出版。累計25万部超。無料相談件数は全国から累計3000件を超す。



























