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コラム

債務超過でも融資を受けられる可能性はある?改善策も解説

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債務超過でも融資を受けられる可能性はある?改善策も解説

起業して間もない時期は、売上が安定する前に、仕入れ費用、広告費、家賃、人件費などの支出が先に発生しやすいものです。借入をしている場合は返済も始まるため、赤字や資金繰りの悩みを抱えることもあります。
その結果、決算書上で債務超過になり、「もう融資は難しいのでは」と不安になる経営者も少なくありません。
債務超過とは、簡単にいうと「持っている資産よりも、返さなければならない負債のほうが多い状態」のことです。金融機関が融資を検討する際には慎重に見られやすい項目ですが、債務超過だからといって、必ず融資を受けられないと決まるわけではありません。
金融機関は、現在の財務状況だけでなく、債務超過になった原因、今後の改善見込み、返済計画、事業の継続性などを総合的に確認します。
この記事では、債務超過の意味、主な原因、解消に向けた改善策、債務超過の状態で融資を相談する際の考え方を、わかりやすく解説します。

目次

  • 債務超過とは?まずは基本をわかりやすく整理
  • 債務超過になる主な原因
  • 債務超過だと融資は難しくなるのか
  • 債務超過を解消・改善する方法
  • 債務超過で融資を相談するときの注意点
  • 債務超過の改善に向けて経営者が確認したいポイント
  • FAQ
  • まとめ

債務超過とは?まずは基本をわかりやすく整理

債務超過とは、簡単にいうと「持っている資産よりも、返さなければならない負債のほうが多い状態」のことです。
ここでいう資産とは、現金、預金、売掛金、在庫、設備、不動産など、事業が持っている財産を指します。一方、負債とは、借入金、買掛金、未払金など、今後支払う必要があるものを指します。

項目 意味
資産 事業が持っている財産 現金、預金、売掛金、在庫、設備など
負債 今後支払う必要があるもの 借入金、買掛金、未払金など
純資産 資産から負債を差し引いた残り 事業に残っている自己資本のようなもの

債務超過かどうかは、主に貸借対照表で確認します。貸借対照表とは、ある時点での会社や事業のお金の状態を示す資料です。資産より負債が多い場合、純資産がマイナスになり、この状態を債務超過といいます。
また、債務超過と混同されやすい言葉に「赤字」があります。赤字は、一定期間の売上より費用が多く、利益が出ていない状態です。一方、債務超過は、これまでの赤字や借入金の増加などが積み重なり、現時点で資産より負債が多くなっている状態です。

項目 見る書類 意味
赤字 損益計算書 一定期間で利益が出ていない状態
債務超過 貸借対照表 資産より負債が多い状態

つまり、赤字は「一定期間の成績」、債務超過は「現時点の体力」と考えるとわかりやすいです。
ただし、債務超過だからといって、すぐに事業が続けられなくなるとは限りません。手元資金がある、今後の売上見込みがある、取引先との関係が安定しているなど、状況によって対応は変わります。大切なのは、債務超過という結果だけを見るのではなく、原因と改善策を整理することです。

債務超過になる主な原因

債務超過は、何か一つの理由だけで起こるとは限りません。赤字の継続、借入金の増加、売上の減少、資金繰りの悪化など、いくつかの要因が重なって発生することがあります。
特に、起業して間もない個人事業主や中小企業の場合、事業を伸ばすための支出が先に出て、売上や利益が後からついてくるケースもあります。まずは、自社がどの原因に近いのかを整理することが大切です。

創業初期の赤字が続いている

起業して間もない時期は、売上が安定する前に、広告費、人件費、仕入れ、設備投資、店舗や事務所の家賃などの支出が先に発生しやすくなります。
そのため、事業を軌道に乗せるために必要な支出であっても、すぐに売上や利益につながらない場合があります。結果として、一時的に赤字が続き、自己資本が減少して債務超過になることがあります。
自己資本とは、簡単にいうと「事業に残っている自分側のお金」のようなものです。赤字が続くと、この自己資本が少しずつ減り、最終的にマイナスになることがあります。

創業初期は、赤字そのものだけを見て落ち込むよりも、「なぜ赤字になっているのか」「今後どのように黒字化していくのか」を整理することが重要です。金融機関に相談する場合も、今後の売上見込みや利益改善の流れを説明できるようにしておくと、状況を伝えやすくなります。

借入金や未払金などの負債が増えている

資金繰りを補うために借入を重ねたり、支払いを先送りしたりすると、負債が増加します。
負債とは、借入金、買掛金、未払金など、今後支払う必要があるものを指します。売上や利益が伸びている中で、事業拡大のために借入を活用している場合は、必ずしも悪いこととは限りません。
しかし、利益が十分に出ていない状態で負債だけが増えていくと、返済や支払いの負担が重くなり、財務状況が悪化しやすくなります。

状態 起こりやすい影響
借入金が増えている 毎月の返済負担が重くなる
未払金が増えている 支払いの先送りが続き、資金繰りが苦しくなる
利益が出ていない 返済や支払いの原資を作りにくい
追加の借入で不足分を補っている 根本的な改善が遅れる可能性がある

大切なのは、借入や未払いの有無だけでなく、「その負債を返していけるだけの利益や資金繰りがあるか」を確認することです。

売上の減少や利益率の低下が続いている

売上が下がっている、または売上はあるものの利益が残りにくい状態が続くと、手元の資金が減少しやすくなります。
たとえば、売上が一定程度あっても、仕入価格の上昇、外注費の増加、値下げ競争、広告費の増加、固定費の負担などにより、利益がほとんど残らないケースがあります。
利益率とは、売上に対してどのくらい利益が残るかを見る考え方です。売上が増えていても、利益率が低い状態が続くと、事業を続けるためのお金が残りにくくなります。

見直したい項目

  • 価格設定:安すぎる価格になっていないか
  • 仕入れ・外注費:原価や外注費が利益を圧迫していないか
  • 固定費:家賃、人件費、システム利用料などが重すぎないか
  • 商品・サービス構成:利益が残りやすい商品やサービスに力を入れられているか
  • 販売方法:広告費に対して売上や利益が出ているか

債務超過を改善するには、売上だけでなく「利益が残る経営」に近づけていく視点が必要です。

資産の価値が下がっている

不動産、設備、在庫などの資産について、帳簿上の価値と実際の価値に差が出ることがあります。
たとえば、購入時には価値があると考えていた設備や在庫でも、時間の経過や市場環境の変化によって、思ったような価値を維持できない場合があります。資産の価値が下がると、財務状況に影響することがあります。
ただし、資産の評価や会計上の処理は、事業の状況や資産の種類によって考え方が変わります。税務や会計に関わる具体的な判断は、自己判断で進めず、必要に応じて税理士などの専門家に確認することが大切です。

資金繰り管理が十分にできていない

売上があっても、入金より支払いが先に来ると、手元資金が不足することがあります。これを資金ショートといいます。
資金ショートとは、支払いに必要なお金が一時的に足りなくなる状態のことです。黒字の事業でも、入金と支払いのタイミングがずれると、資金繰りが苦しくなることがあります。
特に、売掛金の回収が遅い、在庫が多い、借入金の返済負担が大きい場合は、資金繰りが悪化しやすくなります。毎月の入金予定、支払い予定、借入金の返済予定を整理しておくことで、早めに対策を考えやすくなります。

債務超過だと融資は難しくなるのか

債務超過の状態になると、「もう融資は受けられないのではないか」と不安になる方も多いと思います。
たしかに、債務超過は金融機関が慎重に確認するポイントです。資産より負債が多い状態であるため、返済能力や事業の安定性について、より詳しく確認される可能性があります。
ただし、債務超過だからといって、必ず融資が受けられないと決まるわけではありません。金融機関は、現在の数字だけでなく、債務超過になった原因や今後の改善見込み、返済計画などを含めて総合的に確認します。

金融機関は債務超過を重要なリスクとして見る

金融機関は、融資を実行する際に「貸したお金を返済してもらえるか」を重視します。
債務超過は、事業が持っている資産よりも、返済や支払いが必要な負債のほうが多い状態です。そのため、金融機関から見ると、財務面のリスクが高いと判断されやすくなります。
金融機関が確認しやすい点

  • 返済能力:借入金を返済できるだけの利益や資金繰りがあるか
  • 財務状況:資産、負債、純資産のバランスはどうか
  • 資金繰り:入金と支払いの予定に無理がないか
  • 事業の継続性:今後も売上や取引が続く見込みがあるか
  • 経営者の説明:現状や課題を把握し、改善策を説明できるか

このように、債務超過は融資審査において不利に見られやすい要素ではありますが、金融機関は複数の視点から事業の状況を確認します。
ただし、債務超過だけで判断されるわけではない
債務超過であっても、金融機関はそれだけで機械的に判断するわけではありません。
たとえば、創業初期の投資が先行して一時的に債務超過になっている場合と、長期間赤字が続いて資金繰りが悪化している場合では、見られ方が変わることがあります。
また、同じ債務超過でも、今後の売上見込みがある、利益改善の計画がある、既存借入の返済を継続できている、取引先や顧客基盤が安定しているといった事情があれば、説明の余地があります。

整理したい項目

説明する内容
債務超過になった原因:赤字、借入金の増加、売上減少、費用増加など
一時的な悪化かどうか:創業初期の投資によるものか、継続的な悪化か
今後の売上・利益の見通し:受注予定、取引先の状況、販売計画など
返済計画の現実性:無理なく返済できる資金繰りになっているか
事業計画書の内容:改善策や今後の取り組みが具体的か
既存借入の返済状況:返済が継続できているか

融資の可能性を高めるには、「債務超過です」と伝えるだけでは不十分です。「なぜ債務超過になったのか」「今後どのように改善するのか」「融資を受けた資金をどのように使い、どのように返済していくのか」を整理して説明することが重要です。

赤字でも融資を受けられるケースとの違い

赤字と債務超過は、どちらも融資審査で注意されやすい項目ですが、意味は異なります。
赤字は、一定期間の売上よりも費用が多く、利益が出ていない状態です。一方、債務超過は、これまでの赤字や負債の増加などが積み重なり、資産より負債が多くなっている状態です。
赤字の場合でも、一時的な支出が原因で、今後の改善見込みが明確であれば、融資を相談できる可能性があります。一方、債務超過の場合は、赤字よりも財務状況が深刻に見られやすいため、より丁寧な説明と改善計画が求められます。

つまり、債務超過の状態で融資を相談する場合は、売上や利益の改善に加えて、負債をどのように管理し、資金繰りをどう安定させ、返済をどう続けるのかまで整理することが大切です。

債務超過を解消・改善する方法

債務超過を改善するには、まず「今の状態を正しく知ること」が大切です。
債務超過になっていると、どうしても「早く融資を受けたい」「すぐに資金を確保したい」と考えたくなります。しかし、原因や現状を整理しないまま金融機関に相談しても、説明があいまいになりやすく、改善の道筋も伝わりにくくなります。
まずは現状の財務状況を正しく把握する

債務超過を改善する第一歩は、自社の財務状況を正しく把握することです。
財務状況とは、簡単にいうと「事業のお金の状態」のことです。どれくらい資産があり、どれくらい負債があり、毎月どれくらいお金が出入りしているのかを整理します。

資料 見る内容
貸借対照表 資産、負債、純資産のバランス
損益計算書 売上、費用、利益の状況
資金繰り表 入金と支払いの予定、手元資金の動き
借入金一覧 借入先、返済状況、返済負担
売掛金の一覧 入金予定や回収状況

特に確認したいのは、資産と負債のバランス、借入金の返済状況、売上と利益の推移、毎月の支出、手元資金の残り、売掛金の回収状況、今後必要になる運転資金です。
現状を把握しないまま融資を相談すると、金融機関から質問されたときに説明があいまいになりやすくなります。一方で、現状を整理できていれば、「なぜ債務超過になったのか」「どこを改善すればよいのか」「どのくらい資金が必要なのか」を伝えやすくなります。

利益が出る事業体質に見直す

債務超過を根本的に改善するには、利益を出し、純資産を回復させていく必要があります。
そのためには、売上を増やすだけでなく「利益が残る事業」にしていく視点が大切です。売上が増えていても、原価や広告費、外注費が大きすぎると、手元に利益が残りません。この状態が続くと、資金繰りが苦しくなり、債務超過の改善も進みにくくなります。

  • 確認する内容
  • 価格設定:安すぎる価格になっていないか
  • 原価:仕入れや材料費が重くなっていないか
  • 固定費:家賃、人件費、システム利用料などが負担になっていないか
  • 広告費:費用に対して売上や問い合わせにつながっているか
  • 外注費:外部に依頼している業務の費用対効果は合っているか
  • 業務効率:無駄な作業や時間のかかりすぎている業務がないか

大切なのは、「売上を増やすこと」と「利益を残すこと」を分けて考えることです。

不要な資産の売却やコスト削減を検討する

使っていない設備、不動産、過剰な在庫などがある場合は、売却によって資金を確保できる可能性があります。事業でほとんど使っていない機械や車両、長期間動いていない在庫などがあれば、資金化できないかを検討する余地があります。
不要な資産を整理することで、手元資金の確保だけでなく、保管費用や維持費の削減につながることもあります。ただし、資産売却には税務や契約上の確認が必要になる場合があります。具体的な判断は税理士や専門家に相談しながら進めることが大切です。

また、固定費や変動費を見直し、不要な支出を減らすことも改善策の一つです。固定費とは、家賃、人件費、システム利用料、保険料、通信費など、売上の増減に関係なく毎月発生しやすい費用です。変動費とは、仕入れ費用、材料費、外注費、配送費など、売上や取引量に応じて増減しやすい費用です。
ただし、むやみに費用を削ればよいわけではありません。必要な広告費や人材への投資まで削ってしまうと、売上やサービス品質に悪影響が出る可能性があります。削るべき費用と、将来の売上につながる投資は分けて考えることが大切です。

増資・出資・DESなどを検討する

法人の場合、増資や出資によって資本を増やすことで、債務超過の改善につながる場合があります。
増資とは、会社に資金を入れて資本金などを増やすことです。出資とは、投資家や関係者から資金を入れてもらうことを指します。借入は返済が必要なお金ですが、出資は返済を前提としない資金として扱われる場合があります。そのため、資本を厚くする方法として検討されることがあります。
また、DESという手法が使われることもあります。DESとは、借入金などの債務を資本に振り替える方法です。簡単にいえば、「借金の一部を会社の資本として扱う」考え方です。

ただし、増資、出資、DESはいずれも、会計、税務、法律、株式や経営権に関わる確認が必要になる場合があります。具体的な進め方は会社の状況によって変わるため、経営者だけで判断せず、専門家に相談しながら検討することが重要です。

専門家と一緒に再建計画を作る

債務超過を改善するには、専門家と一緒に再建計画を作ることも有効です。
再建計画とは、簡単にいうと「今の財務状況をどのように改善していくかをまとめた計画」です。金融機関に融資を相談する場合も、現状、原因、改善策、返済計画が整理されていると、説明がしやすくなります。
相談先としては、税理士、中小企業診断士、金融機関、商工会議所、商工会、認定支援機関などがあります。数字の整理だけでなく、事業の将来性や改善策を伝える資料づくりも重要になるため、一人で抱え込まず、早めに相談できる相手を見つけておくことが大切です。

債務超過で融資を相談するときの注意点

債務超過の状態で融資を相談するときは、通常よりも金融機関への説明が重要になります。
「融資を受けられるかどうか」だけを考えるのではなく、金融機関に現状を正しく理解してもらい、今後の改善に向けた姿勢を伝えることが大切です。
隠さず、早めに説明する
金融機関に相談する際は、財務状況を隠したり、都合の良い部分だけを説明したりするのではなく、現状を正直に伝えることが大切です。
債務超過になっている場合、金融機関は決算書や試算表などから財務状況を確認します。そのため、悪い部分を隠すよりも、原因や今後の対応を整理して説明するほうが、信頼関係を保ちやすくなります。
資金が足りなくなってから慌てて相談すると、選べる対応策が限られやすくなります。少しでも不安がある段階で、早めに相談することが大切です。

楽観的すぎる計画にしない
融資を受けたいと思うと、売上や利益の見込みを良く見せたくなることがあります。しかし、楽観的すぎる計画は、かえって実現可能性に疑問を持たれる可能性があります。
融資審査では、将来性だけでなく、計画の現実性も確認されます。売上が急に大きく伸びる計画を出す場合は、その理由や根拠を説明する必要があります。新しい取引先、受注予定、販売方法の変更、価格の見直しなど、具体的な根拠がなければ、金融機関に納得してもらいにくくなります。
大切なのは、「良く見せること」ではなく、「現実的に改善できる計画」を示すことです。

借入だけで解決しようとしない
債務超過の原因が赤字経営や利益率の低下にある場合、追加の借入だけでは根本的な解決にならないことがあります。
融資は、資金繰りを支える有効な手段の一つです。しかし、利益が出にくい状態のまま借入を増やすと、将来の返済負担が重くなり、さらに資金繰りが苦しくなる可能性もあります。
そのため、融資を相談する場合でも、売上改善、収益改善、コスト削減、資産整理、資金繰り改善などを同時に考えることが大切です。金融機関に対しても、「借りたい」という話だけでなく、「借入を活用しながら、どのように経営を改善するのか」を説明できると、相談を進めやすくなります。

専門家に相談するタイミングを遅らせない
債務超過や資金繰りの悩みは、早めに相談するほど選択肢が広がりやすくなります。
特に、税務、法律、会計、金融機関との交渉などは、事業の状況や契約内容によって対応が変わります。そのため、具体的な判断を経営者だけで行うのではなく、必要に応じて専門家に相談することが大切です。
「もう少し悪くなってから相談しよう」と考えているうちに、資金繰りが厳しくなり、対応が難しくなることもあります。債務超過がわかった段階や、資金繰りに不安を感じた段階で、早めに相談できる相手を見つけておきましょう。

債務超過の改善に向けて経営者が確認したいポイント

債務超過を改善するには、融資を受けることだけでなく、日々の経営の見直しも大切です。
特に、起業して間もない個人事業主や中小企業の場合、目の前の売上づくりに追われて、利益や資金繰りの確認が後回しになることがあります。
今の事業は利益が出る構造になっているか
売上が増えていても、利益が残らない状態が続くと、債務超過の改善は難しくなります。
たとえば、売上はあるのに、仕入れ、外注費、広告費、人件費、家賃などの負担が大きいと、手元にお金が残りにくくなります。この状態では、借入金の返済や将来への投資に回せる資金も不足しやすくなります。
まずは、商品・サービスの価格、原価、外注費、広告費、人件費、固定費などを確認しましょう。大切なのは、「売上を増やすこと」と「利益を残すこと」を分けて考えることです。

資金繰りを定期的に確認しているか
債務超過の改善には、利益だけでなく、現金の動きを見ることも重要です。
売上があっても、入金より支払いが先に来ると、手元資金が不足することがあります。資金繰り表を作成すると、入金と支払いのタイミングを把握しやすくなります。
確認したいのは、入金予定、支払い予定、借入金の返済、手元資金、今後必要な資金です。会計ソフトや経理資料を活用し、定期的に現金の動きを確認しておくことで、資金不足のリスクに早めに気づきやすくなります。

金融機関に説明できる資料があるか
金融機関は、経営者の説明だけでなく、資料をもとに状況を確認します。
債務超過の状態で融資を相談する場合は、「今の状況」「債務超過になった原因」「今後の改善策」「返済の見通し」を資料で説明できるようにしておくことが大切です。
決算書、試算表、資金繰り表、事業計画書、返済計画、借入金一覧、売上見込みの根拠資料などを整理しておくと、金融機関の担当者も状況を把握しやすくなります。

一人で抱え込んでいないか
債務超過や融資の悩みは、経営者一人で抱え込むほど対応が遅れやすくなります。
特に、資金繰りが厳しいときは、日々の支払い対応に追われて、冷静に全体を見直す余裕がなくなることもあります。そのようなときこそ、早めに相談できる相手を持つことが大切です。
税理士、金融機関、商工会議所、商工会、認定支援機関、中小企業診断士など、相談できる相手を早めに見つけておくことで、現状整理、改善策の検討、資料作成、金融機関への説明を進めやすくなります。

FAQ

Q1. 債務超過だと、必ず融資は受けられないのでしょうか?

債務超過だからといって、必ず融資を受けられないと決まるわけではありません。ただし、金融機関からは慎重に見られやすくなります。
大切なのは、債務超過になった原因、今後の改善策、返済計画を整理して説明できるようにしておくことです。現在の数字だけでなく、今後の見通しや事業の継続性も確認されます。

Q2. 赤字と債務超過は何が違いますか?

赤字は、一定期間の売上より費用が多く、利益が出ていない状態です。一方、債務超過は、資産より負債が多く、純資産がマイナスになっている状態です。
赤字は「一定期間の成績」、債務超過は「現時点の財務状況」と考えるとわかりやすいです。赤字が続いた結果、債務超過になることもあります。

Q3. 債務超過の状態でまず何から始めればよいですか?

まずは、現状を整理することから始めましょう。貸借対照表、損益計算書、資金繰り表、借入金一覧などを確認し、資産、負債、売上、利益、手元資金、返済状況を把握することが大切です。
そのうえで、売上改善、コスト削減、資金繰り改善、専門家への相談など、できることから早めに取り組むとよいでしょう。

まとめ|債務超過でも、改善の道筋を示すことが大切

債務超過とは、持っている資産よりも、返さなければならない負債のほうが多い状態のことです。金融機関から見ると慎重に確認されやすい項目ですが、債務超過だからといって、融資の可能性が完全になくなるわけではありません。
大切なのは、債務超過になった原因を整理し、今後の改善策と返済計画を具体的に示すことです。
そのためには、決算書や資金繰り表を確認し、売上改善、コスト削減、資産整理、専門家への相談など、できることから早めに取り組む必要があります。
債務超過の状態で融資を考える場合は、自己判断だけで進めず、金融機関や専門家に相談しながら、現実的な改善計画を作っていきましょう。

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小峰

この記事を書いた人

小峰精公/Kiyotaka Komine

元朝日信用金庫 法人営業
資金繰り解決コンサルタント
V-Spirits総合研究所株式会社 常務取締役
大学卒業後、朝日信用金庫に入庫。朝日信用金庫での経験が原点となり、「銀行融資取引」や「資金繰り」の本質を企業へ伝えていくことがミッションだと確信する。
日本の99%は中小零細企業で成り立っている現状を痛感し、1社でも多くの企業の「資金繰り」の課題を解決していくことに専念する。
クライアント様がより良い商品やサービスを提供することができる環境づくりの一助となれるよう全身全霊を尽くす。

この記事を監修した人

多胡藤夫/Fujio Tago

元日本政策金融公庫支店長、社会生産性本部認定経営コンサルタント、ファイナンシャルプランナーCFP(R)、V-Spirits総合研究所株式会社 取締役
同志社大学法学部卒業後、日本政策金融公庫(旧国民金融公庫)に入行。 約63,000社の中小企業や起業家への融資業務に従事し審査に精通する。
支店長時代にはベンチャー企業支援審査会委員長、企業再生協議会委員など数々の要職を歴任したあと、定年退職。
日本の起業家、中小企業を支援すべく独立し、その後、V-Spiritsグループに合流。
長年融資をする側の立場にいた経験、ノウハウをフル活用し、融資を受けるためのコツを本音で伝えている。

中野裕哲紹介画像

この記事を監修した人


中野裕哲

中野裕哲/Nakano Hiroaki

税理士法人V-Spiritsグループ代表/税理士/行政書士/特定社会保険労務士/採用定着士/ファイナンシャルプランナー/起業コンサルタント/経営コンサルタント/大正大学招聘教授

税理士法人V-Spiritsグループ代表の中野裕哲は、中小企業経営者のために、税務・会計だけでなく、採用、人事、資金繰り、融資、補助金、助成金、営業、Webマーケティング、売上導線設計まで横断的に支援する実戦型経営税理士です。

経営の悩みは、突き詰めると「人・金・売上」に集約されます。中野裕哲は、大企業人事部、人材紹介会社の採用エージェント、中小企業の財務責任者、大手不動産会社での営業、出版・Web制作による集客導線構築など、幅広い実務経験をもとに、経営者の意思決定を支援します。

【対応領域】
税理士顧問、社労士顧問、補助金支援、助成金支援、資金調達支援、採用力診断、売上導線診断、経営参謀顧問。税務・会計・決算・節税に加えて、経営分析、労務管理、社会保険、助成金、採用体制づくり、融資、補助金、事業計画、営業戦略、Webマーケティング、出版、メディア活用まで一体的に相談できます。

中野裕哲は、家業の倒産危機からの壮絶な貧乏体験を原点に、お金で苦しむ経営者をひとりにしないことを掲げています。資金繰り、採用、売上づくりの壁に対して、経営者目線で伴走します。

【主な実績】

  • 起業支援・経営支援の豊富な実績
  • 起業相談件数3,000件以上
  • 資金調達支援1000件以上
  • 大企業Webサイト多数監修
  • 商業出版著書監修約32冊(累計30万部超)

V-Spiritsグループでは、融資・補助金・金融機関対応に詳しい社内役員チームも伴走します。元経済産業省系補助金審査員・事務局員、元日本政策金融公庫支店長、元信用金庫融資担当営業などの専門家が、補助金申請、事業計画、資金繰り、金融機関対応を実務面から支援します。

税理士顧問、社労士顧問、融資、補助金、助成金、採用、営業、マーケティングまで、経営者が本当に悩む領域をワンストップで相談できます。V-Spiritsグループは、起業支援・会社設立・創業融資・補助金助成金・税務会計・人事労務・許認可・経営顧問をワンストップで支援する、起業家・中小企業向けの専門家グループです。

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